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1. 笹井, 雅夫. 生体膜親和性物質の機能解明と医療への応用 : セイタイ マク シンワセイ ブッシツ ノ キノウ カイメイ ト イリョウ エノ オウヨウ.

Degree: 2013, The Gakushuin / 学習院

生体膜は、細胞という生体を構成する最小単位を形成する境界の役割を担っている。また、境界としてのみでなく、シナプス伝達等で観察される受容体による情報の感受や、肝臓細胞におけるグルコースの取込み等で観察される輸送体による選択透過性、能動輸送及び促進拡散や、表面抗原タンパク質による免疫特性の発現等を担うことが明らかとされてきた。その役割の重要性ゆえ、生体膜の機能解明は精力的に行われ、膜タンパク質を介したシグナル伝達等が生体膜に多くの機能を付すことが明らかにされてきたが、生体膜には、数多くの膜タンパク質が存在することから、膜タンパク質の機能解明においては、系を単純化する目的から人工的な脂質二重膜、又はリポソームと呼ばれる脂質二重膜からなる小胞が用いられてきた。系を単純化する目的で用いられてきたリポソームであるが、実際の細胞内部に見られるような、細胞膜で囲まれた細胞内にさらに膜で囲まれた領域(内膜系)が存在し、その内膜系が機能を持つという例は報告されていない。機能する内膜系の一例として、エクソサイトーシス(開口放出)が挙げられる。エクソサイトーシスは、細胞内の小胞(内膜系)に蓄積された生理活性物質等を、外部からの刺激により細胞外へ放出する現象であり、シナプスにおける神経伝達物質の細胞外への放出や、アレルギー担当細胞であるマスト細胞が、アレルゲンに感作して活性化された際の、炎症性メディエーターの放出等に観察される現象として知られている。エクソサイトーシスによる細胞内物質の放出には、細胞内の小胞が、細胞膜と膜融合することが必須であり、その膜融合には、生体膜にある数種類の膜タンパク質によって制御されていることが明らかとなっているが、生体膜の重要な構成要素の一つである脂質二重膜の役割に関しては、解明が進んでいない。本論文は、生体膜及び生体膜親和性物質の機能解明を行い、それから医療への応用を展開するものである。第二章では、膜融合の脂質二重膜の役割を解明するため巨大リポソーム(GUV)の内部に微小リポソーム(SUV)を内包させ、それが外界からの刺激に応答するというエクソサイトーシスを引き起こす人工系(人工エクソサイトーシス系)の作製について検討した。研究方法として、生体膜を構成するリン脂質を数種類用いて、SUVs含有GUVを作製し、当該リポソームを共焦点レーザー顕微鏡下で、カルシウムイオノフォアであるionomycinを用いてGUV内にカルシウムイオンを流入させ、経時的に画像を取得・評価した。その結果、SUVsの構成脂質である蛍光標識脂質がGUVの輪郭に移行していく経時的な変化を捉えることができた。その現象は、ホスファチジルセリンがGUVの構成脂質に含まれていること及びGUV内外に一定以上のosmorality gapが含まれていることが必要であることを確認できた。第三章では、生体膜に作用する物質の、細胞が有する機能への影響について検討した。生体膜に作用する物質として、酵母等の菌が生産するバイオサーファクタントに着目した。バイオサーファクタントは、界面活性剤として知られる両親和性(同一分子内に新水性及び疎水性の構造を有する)物質である。当該物質の生体膜への影響、及び生体反応に対する影響を評価した。具体的には、アレルギー担当細胞であるマスト細胞のエクソサイトーシス(脱顆粒)に与える影響の有無を評価した。研究方法としては、マスト細胞(RBL-2H3細胞)を用いて、バイオサーファクタントであるマンノシルエリスリトール脂質(MEL)を添加した際の細胞内カルシウム濃度への影響、炎症性メディエーター放出への影響をカルシウム指示薬による蛍光変化及びELISA法を用いた-ヘキソサミニダーゼ(炎症性メディエーター放出(TNF-、LTC4等)の際の指標物質として知られている)等の放出量を測定した。その結果、MELの添加により、細胞内のカルシウム濃度は、非処置の細胞に比べ低くなること並びに-ヘキソサミニダーゼ、TNF-及びLTC4の放出量が減少することを確認できた。第四章では、後述する医療への応用を視野に生体膜へ特異的に接着する物質、ヒアルロン酸及びヒアルロン酸をリガンドとするCD44に関して評価した。研究方法としては、CD44を発現している胸膜中皮腫細胞に着目し、ヒアルロン酸及びヒアルロン酸修飾したリポソームを用いてCD44に接着する蛍光標識したヒアルロン酸の接着阻害率を、評価した。その結果、ヒアルロン酸濃度依存的に蛍光標識したヒアルロン酸の胸膜中皮腫細胞への接着を阻害すること、つまりヒアルロン酸及びヒアルロン酸修飾リポソームが胸膜中皮腫細胞へ接着することを確認できた。ヒアルロン酸修飾リポソームが、CD44を発現する細胞を標的として、接着することが明らかとなったことから、ヒアルロン酸修飾リポソームを悪性胸膜中皮腫の治療法へ利用することを検討した。胸膜中皮腫に対する治療法としては、外科手術、放射線療法及び化学療法が存在しているが、有効な治療法が確立されていないため、有効な治療法の開発が望まれている。そこで、胸膜中皮腫の新たな治療法の開発を目的として、ヒアルロン酸とCD44との接着を薬剤のデリバリーシステムへ利用することを考えた。送達する薬剤には、脳や皮膚がんに対して開発が行われているホウ素中性子捕捉療法に着目し、ホウ素製剤を使用した。研究方法として、胸膜中皮腫細胞に、ホウ素製剤(ヒアルロン酸修飾ホウ素ナノデバイス(HA-BND-S)又はボロカプテイト(BSH))を投与し、中性子を照射し、その細胞生存率を評価した(in vitro試験)。また、胸膜中皮腫細胞を胸腔内に接種したマウス(胸膜中皮腫モデルマウス)に対して、HA-BND-Sを局所投与(BSHに関しては腹腔内投与)し、中性子を照射後、生存期間を評価した(in vivo試験)。その結果、in vitro試験では、ホウ素製剤を投与した細胞に中性子を照射した細胞に関して細胞生存率は減少し、ホウ素が取り込まれた細胞が傷害されていることが確認できた。また、in vivo試験では、HA-BND-Sを投与した群は、観察期間(胸膜中皮腫細胞接種後28日目)を終了した段階で、全例が生存していた(対照群は胸膜中皮細胞接種後約18日前後で死亡)。また、剖検を行ったところ、5例中3例において、腫瘍が認められなかった。本研究の結論は、以下の3点になる。1. 生体膜親和性物質の機能解明に使用できる二重の閉鎖空間を有したリポソーム(SUVs含有GUV)を開発した。2. 生体膜の膜融合には、Ca2+と生体膜を構成するリン脂質であるホスファチジルセリンが反応すること及びosmolarity gapが必要であることが明らかとなった。また、バイオサーファクタント(MEL)によるマスト細胞からの脱顆粒の抑制は、脱顆粒の関連タンパク質のリン酸化及び細胞内カルシウムイオン流入の抑制によることを確認した。3. ヒアルロン酸修飾リポソーム製剤が胸膜中皮腫細胞に接着することを確認した。また、ヒアルロン酸修飾ホウ素ナノデバイス(HA-BND-S)を用いたBNCTにより胸膜中皮腫細胞に対して細胞傷害活性を有すること、及び胸膜中皮腫モデルマウスに対して生存期間を延長することを確認し、BNCTが胸膜中皮腫の治療に有用となる可能性を示した。

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APA (6th Edition):

笹井, . (2013). 生体膜親和性物質の機能解明と医療への応用 : セイタイ マク シンワセイ ブッシツ ノ キノウ カイメイ ト イリョウ エノ オウヨウ. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3046

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Chicago Manual of Style (16th Edition):

笹井, 雅夫. “生体膜親和性物質の機能解明と医療への応用 : セイタイ マク シンワセイ ブッシツ ノ キノウ カイメイ ト イリョウ エノ オウヨウ.” 2013. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3046.

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MLA Handbook (7th Edition):

笹井, 雅夫. “生体膜親和性物質の機能解明と医療への応用 : セイタイ マク シンワセイ ブッシツ ノ キノウ カイメイ ト イリョウ エノ オウヨウ.” 2013. Web. 21 Oct 2017.

Vancouver:

笹井 . 生体膜親和性物質の機能解明と医療への応用 : セイタイ マク シンワセイ ブッシツ ノ キノウ カイメイ ト イリョウ エノ オウヨウ. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2013. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3046.

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Council of Science Editors:

笹井 . 生体膜親和性物質の機能解明と医療への応用 : セイタイ マク シンワセイ ブッシツ ノ キノウ カイメイ ト イリョウ エノ オウヨウ. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2013. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3046

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2. 市来, 弘志. 五胡十六国時代遊牧民研究 : ゴコ ジュウロク コク ジダイ ユウボクミン ケンキュウ.

Degree: 博士(史学), 2013, The Gakushuin / 学習院

本論文は五胡十六国時代における華北の遊牧民の歴史について、多角的に考察したものである。第一部「五胡十六国時代民族史への視点――研究史」では五胡十六国民族史の研究史と諸先学の問題意識について述べた。一九世紀末から二〇世紀初頭にかけて、多民族を包括する「帝国」としての清朝を、近代国民国家としての「中国」に改変するために、全く実態のない方便あるいは仮説的概念として提唱された「中華民族」論は、複雑な政治過程の中で次第にあたかも実態を持つかのように取り扱われ、晩年の孫文に至って大漢族主義と変わらぬものと成り果てた。当時の学術界にはこれとは立場を異にする顧頡剛のグループなども存在したが、結局費孝通によって集大成された「中華民族」論は、中華人民共和国の体制イデオロギーと化していった。費孝通は漢族と他の「少数民族」を対等の立場に置くと標榜して民族識別工作に従事したが、歴史観としてはやはり漢族に主たる地位を認め、大漢族主義への傾斜を拭い去れなかった。魏晋南北朝民族史研究においては、胡と漢に対等の歴史的地位を認め胡の側の主体性を重視する日本・韓国の研究に対し、中国の研究は胡漢の民族融合を認めながらも、あくまで漢の側が主であるという立場に固執する。このような大漢族主義的傾向は中国の最も良心的な研究者にもあり、民族に関する考え方が根本的に異なることが浮き彫りとなる。第二部「五胡十六国時代前期における民族関係――冉魏政権をめぐって」では当時の激しい民族対立の例として、五胡十六国時代前期を代表する大国である後趙の末期に起きた、冉閔による胡人虐殺事件を中心に取り上げ、その背景及び冉閔政権の性格について検討した。冉閔と冉魏政権の軌跡は、当時における胡漢の激しい対立を象徴するものであるが、同時に胡漢が入り乱れて単純に「胡漢対立」だけでは説明できないこの時代の複雑な状況をもよく示している。第四部で詳述するが、四世紀の河北地域は徙民政策により大量の胡人が居住し、人口の上では先住民である漢人を上回っていた。また胡人は鄴や襄国の周囲で牧畜を営み、農業は主要産業ではなくなっていた。胡人が後趙の政治軍事の主導権を握り支配者として君臨していたのは言うまでもない。当地の漢人の地位はあらゆる意味で大幅に低下していた。それ故に漢人の胡人への反発と敵意は反って激烈なものとなった。冉閔の胡人虐殺の背景にはこのような状況があった。しかし当地の胡化・牧畜化という滔々たる流れはこの事件を経ても止まることはなかった。三五二年の時点において当地に漢人政権を存立させる社会的基盤は既に無く、冉閔の政権は短命に終わらざるを得なかったのである。第三部「五胡十六国時代後期における遊牧民の活動――大夏と統万城」では、前秦崩壊後の五胡十六国時代後期を代表する大国の一つ大夏について、建国者赫連勃勃の築いた統万城を中心に歴史地理的観点から分析を加えた。劉衛辰以来の匈奴鉄佛部と大夏国の軌跡は、四世紀以前は長城線周辺にあった遊牧民が次第に中国内地に進出し、先住の諸民族を征服支配していくという当時の趨勢の代表的なものである。劉衛辰から赫連勃勃にかけての匈奴鉄佛部・大夏国の軌跡を通観すると、関中平原を征服するまでは一貫して遊牧地区及び半農半牧地区を活動領域としており、中国本土に居住して長い南匈奴、羯、氐、羌とは明らかに性格が異なる。大夏は北魏と並んで、塞外の遊牧民が中国本土を征服統治した国である。大夏の発展は華北地域の胡化・牧畜化の深化を示すものである。第四部「華北における牧畜民と牧畜業」では、華北に移住した遊牧民達が持ち込んだ牧畜業の影響および自然環境の問題について論じた。この時代においては、黄河下流の河北、河西、黄河上流の関中など各地で牧畜民の進出と産業の牧畜化が進行していた。これは当時の気候変化の影響を強く受けたものだが、同時に牧畜民の進出は各地の自然環境を変化させていった。こうして華北各地の景観は次第に牧畜的なものに改変され、この地はさながら内陸アジアの一部と言って良い状態になっていった。自然環境・産業・景観までが様相を一変させていったのである以上のように民族観、民族関係、政治、考古遺跡、牧畜業などの産業、自然環境など様々な角度から五胡十六国時代を論じてきた。全体として言えるのは、この時代を通じて「胡化」「牧畜化」現象が華北の政治・軍事・経済・社会・生活・自然環境・景観などあらゆる方面で進行し、それ以前とは全く異なる時代を生みだしていったことである。華北の各地各階層各方面に牧畜民の確固たる社会が成立し、従来の漢人社会と厳しい緊張関係を孕みながらも共存し、時に激しく対立しながらも相互に影響し合っていた。五胡と呼ばれる牧畜民は少数の「ゲスト」などではなく主人公であり、彼らの進出は一時的現象ではなかった。彼らは当時の情勢や環境に巧みに適応し、先住民である漢人の文化を吸収しながら、時代に即した政治制度や新しい産業形態、生活文化を発展させた。そしてやがて様々な文化が混じり合う中から、それ以前とは全く違う社会を作り出していく。五胡十六国時代を通じて華北社会は根本から変容を遂げたのである。

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APA (6th Edition):

市来, . (2013). 五胡十六国時代遊牧民研究 : ゴコ ジュウロク コク ジダイ ユウボクミン ケンキュウ. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3048

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Chicago Manual of Style (16th Edition):

市来, 弘志. “五胡十六国時代遊牧民研究 : ゴコ ジュウロク コク ジダイ ユウボクミン ケンキュウ.” 2013. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3048.

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市来, 弘志. “五胡十六国時代遊牧民研究 : ゴコ ジュウロク コク ジダイ ユウボクミン ケンキュウ.” 2013. Web. 21 Oct 2017.

Vancouver:

市来 . 五胡十六国時代遊牧民研究 : ゴコ ジュウロク コク ジダイ ユウボクミン ケンキュウ. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2013. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3048.

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Council of Science Editors:

市来 . 五胡十六国時代遊牧民研究 : ゴコ ジュウロク コク ジダイ ユウボクミン ケンキュウ. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2013. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3048

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3. 野呂, 純一. 大学内NGOヴォランティア活動プログラム参加者に対する支援奨学金の最適支給金額 : 外部経済性を内含する需要曲面分析 : ダイガク ナイ NGO ヴォランティア カツドウ プログラム サンカシャ ニタイスル シエン ショウガクキン ノ サイテキ シキュウ キンガク ガイブ ケイザイセイ オ ナイガン スル ジュヨウ キョクメン ブンセキ; Optimum Levels of Scholarship fbr Participants to the University NGO Volunteer Activity Programme : Analysis of Demand Surface with Extemal Economies.

Degree: 博士(経済学), 2014, The Gakushuin / 学習院

近年、我が国では比較的多くの人々が何らかの形でヴォランティア活動に携わり、従前と比べるとヴォランティア活動が、日常生活の中で一層身近に感じられるようになった。このような潮流の中で、我が国の大学生が途上国内途上地域へ赴き草の根的国際協力NGOヴォランティア活動を行なう、教育的・社会的意義は大きい。本論文の主目的は、斯かる機会を大学生に提供する「大学内NGOヴォランティア活動プログラム(University NGO Volunteer Activity Programme、略称:UNGOVP)」に照準を合わせ、「UNGOVP参加学生がUNGOVPという形態のサーヴィスを消費することにより生じる純消費者余剰を最大化する、①最適参加学生数、及び②UNGOVP参加支援奨学金の最適支給金額」を定める理論的枠組みを、経済学的に考察することにある。なおここでUNGOVPは、「大学が高等教育を遂行する観点から望ましい試みとして推進する、NGOヴォランティア活動プログラム」を意味し、UNGOVP参加支援奨学金は、「優れた内容を備えたUNGOVPへの参加を後押しする目的で、在学生に対して大学が支給する奨学金」(略称:ヴォランティア奨学金)を意味する。 上記の目的を据えた本論文をまとめるに至った背景と動機は、次のとおりである。即ち筆者は、UNGOVPの一つの実践例である学習院海外協力研修プログラム(Gakushuin Overseas NGO Volunteer Activity Programme、略称:GONGOVA)に計5回に亙り参加し、その実体験から次の2点を認識した。(1)UNGOVPに対する需要市場には、「UNGOVP参加学生の規模に関する外部経済性(正及び負)」が存在する。より具体的に言えば、UNGOVPという形態のサーヴィスが同サーヴィスの参加者(即ち、同サーヴィスの消費者)にもたらす効用は、同サーヴィスの参加者数に依存し、参加者数が零から増加するに伴ない逓増し、参加者数が特定水準を超えると逓減に転ずる。この意味でUNGOVPは、共同消費型サーヴィスとみなせる。(2)GONGOVAに対して参加意欲を十分に持ち合わせているにもかかわらず、経済的理由により参加断念を余儀なくされる学生が、少なからず存在する。これらの認識に刺激され、筆者は次の考察を進めることに強い学問的興味を抱いた。(1)高い教育効果が期待できるUNGOVPについては、同プログラムに対する潜在的参加学生の参加を支援する目的で、大学がヴォランティア奨学金を支給することが望ましく、この奨学金の支給を経済理論に照らして正当化したい。(2)ヴォランティア奨学金支給を正当化するに当たり、「『参加学生がUNGOVPという形態のサーヴィスを消費することにより生じる純消費者余剰を最大化する』最適参加学生数」の概念と、「最適参加学生数をもたらす最適なヴォランティア奨学金水準」の概念を用い、比較的解りやすい数量的アプローチに基づいた考察を試みたい。併せて、特定な数値例に対する奨学金の最適金額を、具体的に試算したい。 本論文では、上述の背景と動機について第1章で触れる。第2章では、ヴォランティア活動の歴史と特性を述べ、併せてUNGOVP実践活動例として、 GONGOVAを紹介する。消費者余剰にっいて論ずる第3章では、需要曲線、限界社会便益曲線(Marginal Socia1 Benefit Curve、略称:MSB曲線)、価格曲線(Price Curve、略称:P曲線)、及び限界社会費用曲線(Marginal Social Cost Curve、略称:MSC曲線)を説明する。第4章では、外部経済性について概説し、J. M.ブキャナンのクラブの理論についても触れる。 本論文は、需要曲面(Demand Surface)分析パラダイムを方法論として用いる。同パラダイムの適用により、「UNGOVP参加学生の規模に関する外部経済性(正及び負)」の存在を明示的に組み込んだ、消費者余剰分析が可能となるからである。この意図の下に第5章ではまず、「集積の外部経済性が需要水準に及ぼす影響」を内含する半円頂型の需要曲面を、三次元のN-M-P空間内に定義する。次いで、同需要曲面上に描出される準導出需要曲線(Quasi-Derived Demand Curve、略称:QDD曲線)に基づき、N-P平面上に導出需要曲線(Derived Demand Curve、略称:DD曲線)を求める。ここで、N、M及びPは、需要水準、均衡需要水準、及び価格水準を夫々示し、価格水準はUNGOVPに対する参加費用を意味する。ところで、「一方で低い需要水準に対しては集積の外部経済性(正)が発現し、他方で高い需要水準に対しては集積の外部不経済性が発現する市場」を反映する、半円頂型の需要曲面に基づいて求められるDD曲線及びMSB曲線は一般に、両者とも釣鐘状を呈し且つ互いに乖離する。この2曲線に、UNGOVPに対するP曲線、及び同曲線から導出されるMSC曲線を加えた、計4曲線(DD曲線、 MSB曲線、 P曲線、及びMSC曲線)の位置的相互関係を検討することにより、UNGOVP参加学生にもたらされる純消費者余剰が最大化される「ヴォランティア奨学金の最適支給金額」が、理論的に求められる。なおこの考察では、fUNGOVPサーヴィスの消費者サイドに当たるUNGOVP参加学生にもたらされる消費者余剰」のみを、考察の対象とする。これに対し、「同サーヴィスの生産者サイドに生じる生産者余剰」は、考察の対象外とする。従って本論文では、純消費者余剰を純社会便益とみなす。なお第5章では、専ら図式的・数値例的接近法に拠り考察を進め、数式による一般化は避ける。その理由は、需要曲面分析パラダイムは必ずしも一般に広く知られているアプローチでないので、本論文では視覚的理解を促しながら数値例的分析に基づく考察を展開することにより、同パラダイムの有用性を示したいと考えたからである。この観点に立ち、需要曲面に関する先行研究ではこれまで扱われることのなかった需要曲面を含む、合計18種類の需要曲面を同章で構築し、各需要曲面から需要曲面関連3曲線(QDD曲線、 DD曲線、 MSB曲線)を求め、その上でこれら18種類の需要曲面と需要曲面関連3曲線を掲げる「基本需要曲面便覧」を制作する。 第6章では、第7章に対する準備作業として3種類の価格曲線を導入する。また、このうちの一っである「UNGOVP参加学生数に関わらず価格水準が常に一定であるP曲線(厳密には価格直線)」を取り上げ、「同曲線に対応する価格平面」と「需要曲面」との問の関係を見極めながら、N-M-P三次元空間内の均衡過程を比較静学的に考察する。…

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野呂, . (2014). 大学内NGOヴォランティア活動プログラム参加者に対する支援奨学金の最適支給金額 : 外部経済性を内含する需要曲面分析 : ダイガク ナイ NGO ヴォランティア カツドウ プログラム サンカシャ ニタイスル シエン ショウガクキン ノ サイテキ シキュウ キンガク ガイブ ケイザイセイ オ ナイガン スル ジュヨウ キョクメン ブンセキ; Optimum Levels of Scholarship fbr Participants to the University NGO Volunteer Activity Programme : Analysis of Demand Surface with Extemal Economies. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3428

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野呂, 純一. “大学内NGOヴォランティア活動プログラム参加者に対する支援奨学金の最適支給金額 : 外部経済性を内含する需要曲面分析 : ダイガク ナイ NGO ヴォランティア カツドウ プログラム サンカシャ ニタイスル シエン ショウガクキン ノ サイテキ シキュウ キンガク ガイブ ケイザイセイ オ ナイガン スル ジュヨウ キョクメン ブンセキ; Optimum Levels of Scholarship fbr Participants to the University NGO Volunteer Activity Programme : Analysis of Demand Surface with Extemal Economies.” 2014. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3428.

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野呂, 純一. “大学内NGOヴォランティア活動プログラム参加者に対する支援奨学金の最適支給金額 : 外部経済性を内含する需要曲面分析 : ダイガク ナイ NGO ヴォランティア カツドウ プログラム サンカシャ ニタイスル シエン ショウガクキン ノ サイテキ シキュウ キンガク ガイブ ケイザイセイ オ ナイガン スル ジュヨウ キョクメン ブンセキ; Optimum Levels of Scholarship fbr Participants to the University NGO Volunteer Activity Programme : Analysis of Demand Surface with Extemal Economies.” 2014. Web. 21 Oct 2017.

Vancouver:

野呂 . 大学内NGOヴォランティア活動プログラム参加者に対する支援奨学金の最適支給金額 : 外部経済性を内含する需要曲面分析 : ダイガク ナイ NGO ヴォランティア カツドウ プログラム サンカシャ ニタイスル シエン ショウガクキン ノ サイテキ シキュウ キンガク ガイブ ケイザイセイ オ ナイガン スル ジュヨウ キョクメン ブンセキ; Optimum Levels of Scholarship fbr Participants to the University NGO Volunteer Activity Programme : Analysis of Demand Surface with Extemal Economies. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2014. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3428.

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野呂 . 大学内NGOヴォランティア活動プログラム参加者に対する支援奨学金の最適支給金額 : 外部経済性を内含する需要曲面分析 : ダイガク ナイ NGO ヴォランティア カツドウ プログラム サンカシャ ニタイスル シエン ショウガクキン ノ サイテキ シキュウ キンガク ガイブ ケイザイセイ オ ナイガン スル ジュヨウ キョクメン ブンセキ; Optimum Levels of Scholarship fbr Participants to the University NGO Volunteer Activity Programme : Analysis of Demand Surface with Extemal Economies. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2014. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3428

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4. 松原, 光代. 短時間正社員の現状と普及に向けた分析 : ワーク・ライフ・バランス実現の要としての短時間正社員 : タンジカン セイシャイン ノ ゲンジョウ ト フキュウ ニ ムケタ ブンセキ ワーク ライフ バランス ジツゲン ノ カナメ トシテノ タンジカン セイシャイン.

Degree: 博士(経済学), 2014, The Gakushuin / 学習院

本稿における「短時間正社員」とは、「フルタイム正社員と比較して、その所定労働時間が短い正社員であり、期間の定めのない雇用契約が締結された者」である。 「短時間正社員」は、これまで育児や介護が必要な正社員のための多様は働き方の一つとして企業に取り入れられてきた。しかし、従業員の価値観やライフスタイルの変化に伴い、企業は正社員だけでなく、正社員以外の従業員を含め「職業生活」、「家庭生活」だけでなく 「社会生活」や「自分生活」まで視野に入れながら組織の目標達成とこれらの実現を可能にする雇用管理システムを構築していかなければ有能な人材を有効に活用できない。しかし、従来の研究は正社員の育児・介護のための短時間勤務制度に関するものが主流であるうえ、短時間正社員制度をどのように取り組めば機能するのかについて考察したものは存在しない。そこで本稿は、短時間正社員になる前の雇用区分別(正社員ルートとパートタイマールート)にそれぞれの短時間正社員制度が機能する要因をアンケート調査やヒアリング調査結果に基づき人事管理と職場マネジメントの両面から検討する。 全体の構成は次のとおりである。 まず第1章では、本稿における短時間正社員の定義、短時間正社員のタイプおよび研究課題を提示し、さらに短時間正社員の必要性を労働供給側と労働需要側から明らかにした。 まず、短時間正社員は「短時間正社員になる前の雇用形態」と「短時間正社員身分の継続期間」により「一時的な短時間正社員」、「恒常的な短時間正社員」、「パートタイマー短時間正社員」の3タイプに分けられ、「一時的な短時間正社員」と「恒常的な短時間正社員」が正社員ルート、「パートタイマー短時間正社員」がパートタイマール一トに属する。 これらの短時間正社員制度が定着するためには、短時間正社員制度が機能するための人事管理や職場マネジメント、さらには制度の導入が各組織にもたらすプラスの効果が不可欠である。そこで、本稿では、短時間正社員制度が機能するための要因と経営上の効果を解明するため、以下のような4っの課題とそれに対応する仮説を設定しルート別に検証することとした。課題1 企業が短時間正社員制度を導入する背景は何か課題2 企業が短時間正社員制度を導入する背景は何か短時間正社員制度が機能する職場マネジメントとは何か課題3 短時間正社員制度が機能するには、どのような人事管理が必要か課題4 短時間正社員制度は、人材の定着など経営パフォーマンスに効果をもたらしているのか 課題1については、企業が正社員ルートの短時間正社員制度を導入する背景に関連して「女性活用仮説」、「壮年期従業員離職防止仮説」、「多様なキャリア支援仮説」、「技術継承仮説」の4つの仮説を設定した。また、パートタイマールートについては、「正社員以外の従業員積極活用仮説」を設定した。課題2については、企業が「正社員」に求めることを短時間勤務で達成できるかが鍵であり、そのための職場マネジメントの「仕組み」を持つ企業(職場)で短時間正社員制度が機能すると考え、ルート別に仮説を設定した。正社員ルートに対しては、(1)職場の生産性(職場要員のモチベーション、業務効率性)の維持と(2)短時間正社員本人のキャリアロスと企業全体の人材育成ロスへの対応がポイントになる。一方、パートタイマールートに関しては、フルタイム正社員への円滑なキャリアアップが可能なように、(1)短時間正社員の担当業務の多様化(難易度の設定)と、(2)短時間正社員のキャリア志向や能力に応じた業務配分がポイントになるとした。 課題3については、制度利用者のモチベーションや組織コミットメントを高く維持できる人事管理が整備されている企業では短時間正社員制度が機能すると考えた。具体的には、正社員ルートはフルタイム正社員と大きく変わらないことがポイントになり、パートタイマールートは、パートタイマーをフルタイム正社員に登用するための一段階として導入されるので、短時間正社員の人事管理はフルタイム正社員への移行を円滑にさせるための、正社員と正社員以外の従業員の中間形として形成されるとした。 課題4については、短時間正社員制度の導入は、適切な職場マネジメントと人事管理が組み合わされることによって、制度利用者のみならず、社員全体の継続就労意欲、労働意欲および組織コミットメントなどの労務管理上のパフォーマンスを高め、それらを通じて財務パフォ一マンスを高めると考えた。 さらに、「短時間正社員の必要性」については、労働供給側からの理由として以下の3点をあげた。 第一に、女性が継続就労することに対する意識や理解が男女ともに高まりつつある一方で、子どもを持つ女性の有業率は20年前より低下し、女性の継続就労が困難である状況は改善されていないこと、一度労働市場から退出すると労働市場への再参入が難しいうえ、再参入しても働き方がパートタイマーやアルバイトに制限され、労働意欲の高い人材が能力を発揮できる機会が少ない点である。 第二に、男性の就労に対する価値観やライフスタイルへの考え方が変化した点である。 第三に、パートタイマーの質的基幹化が進んでいるにもかかわらず、正社員を希望するパートタイマーが増えない背景にはフルタイム正社員の拘束的な働き方がある点である。 一方、労働需要側からの必要性にっいては、経済のグロ一バル化に伴って企業は付加価値の高い財・サービスを短期間で提供する必要性から「知的熟練」度の高い「コア人材」を確保し活用していくことが重要になっていることから、企業は組織の「コア人材」の対象をフルタイム正社員に限定せず広く人材を活用し求めていく必要があるとした。 第2章では、わが国における短時間正社員に関連する先行研究の成果について整理した。ただし、そのほとんどが正社員が育児・介護のために短時間勤務するための制度に関するものである。先行研究の結果からは以下の5点が明らかになった。 第一に、短時間正社員に対するニーズは、労働者が正社員の場合、全般的に男性よりも女性に多く、特に子どもが未就学の時期に顕著である。男性でも正社員同士のカップルの場合にニーズが高く、家族の介護期のライフステージに当たる管理職で潜在的ニーズがある。一方、パートタイマー等の正社員以外の従業員の場合は、フルタイム勤務の正社員への登用を希望する者は少ないが、残業や転勤などがない短時間正社員であれば、リーダー的役割にあるパートタイマーを中心にニーズは高まる。 第二に、短時間正社員の仕事は、フルタイム勤務時の仕事内容を継続し勤務時間に応じて仕事量を調整する企業が多かった。なお、一部の会社では短時間勤務にあう職場や仕事内容に変更するケースがみられるが、制度利用者のモチベーションや組織に対するコミットメントは大きく低下する。 第三に、企業は、短時間正社員が可能な職種と難しい職種があると考え、専門性の高い業務やマネジメント業務では短時間正社員の適用が難しいと考える傾向が強い。…

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松原, . (2014). 短時間正社員の現状と普及に向けた分析 : ワーク・ライフ・バランス実現の要としての短時間正社員 : タンジカン セイシャイン ノ ゲンジョウ ト フキュウ ニ ムケタ ブンセキ ワーク ライフ バランス ジツゲン ノ カナメ トシテノ タンジカン セイシャイン. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3429

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松原, 光代. “短時間正社員の現状と普及に向けた分析 : ワーク・ライフ・バランス実現の要としての短時間正社員 : タンジカン セイシャイン ノ ゲンジョウ ト フキュウ ニ ムケタ ブンセキ ワーク ライフ バランス ジツゲン ノ カナメ トシテノ タンジカン セイシャイン.” 2014. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3429.

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松原, 光代. “短時間正社員の現状と普及に向けた分析 : ワーク・ライフ・バランス実現の要としての短時間正社員 : タンジカン セイシャイン ノ ゲンジョウ ト フキュウ ニ ムケタ ブンセキ ワーク ライフ バランス ジツゲン ノ カナメ トシテノ タンジカン セイシャイン.” 2014. Web. 21 Oct 2017.

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松原 . 短時間正社員の現状と普及に向けた分析 : ワーク・ライフ・バランス実現の要としての短時間正社員 : タンジカン セイシャイン ノ ゲンジョウ ト フキュウ ニ ムケタ ブンセキ ワーク ライフ バランス ジツゲン ノ カナメ トシテノ タンジカン セイシャイン. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2014. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3429.

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松原 . 短時間正社員の現状と普及に向けた分析 : ワーク・ライフ・バランス実現の要としての短時間正社員 : タンジカン セイシャイン ノ ゲンジョウ ト フキュウ ニ ムケタ ブンセキ ワーク ライフ バランス ジツゲン ノ カナメ トシテノ タンジカン セイシャイン. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2014. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3429

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5. 竹田, 志保. 吉屋信子研究 : ヨシヤ ノブコ ケンキュウ.

Degree: 2014, The Gakushuin / 学習院

本論は、作家吉屋信子の大正期から戦中期の長編連載小説を読むことで、その新たな可能性について考察するものである。さらに、小説に描かれたモチーフや問題意識を、可能な限り同時代の言説のなかに位置づけながら、読み解くことを試みている。 論は大きく二部によって構成される。第一部では、〈少女小説〉によってデビューを果たした大正期から、流行作家への契機となった一九一九〔大正九〕年の新聞懸賞小説当選までの時期を検討する。第二部では、流行作家として成功を遂げた頃の、社会現象的な人気を博したいくつかの小説を取り上げる。 第一章では、『花物語』について考察する。〈少女小説〉の代表作とも目される本作は、吉屋信子研究においても、最も取り上げられることの多い小説である。このとき培われた方法は、以降の吉屋の小説にもある程度引き継がれていくものであり、彼女の作家的出発点として欠かすことはできないものである。本章では、まず『花物語』の特徴的文体や、〈共感〉の構図、〈感傷性〉などといった〈少女小説〉的特徴を抽出しながら、この時期成立した〈少女〉という存在について考察する。ま連載半ばから変質していく『花物語』のなかから、当時の〈少女〉に求められていた規範の変化を捉えている。 第二章では、『大阪朝日新聞』の懸賞小説として応募された「地の果まで」について考察している。これまで本作は類型的な大正期特有のモード、特に〈大正教養主義〉の枠組みに捕らわれた小説と考えられてきた。しかし本作にはそうした同時代モードに回収し得ない問題が多く書き込まれている。登場する二人の姉弟には、それぞれのジェンダー/セクシュアリティをめぐってさまざまな齟齬が生じている。こうした問題は、最終的に〈教養主義〉的な〈人格〉の向上によって解決されたかのようであるが、それまでの葛藤から完全に切断された空疎な大団円は、むしろ〈教養主義〉の欺瞞を明らかにして、それを相対化するものとなっているだろう。 第三章では、前述の「地の果まで」の直後に書かれた「屋根裏の二処女」を取り上げている。本作は、吉屋が正面から〈同性愛〉を描いた革新的テクストとして評価されてきたものである。しかし、本論では、結末に描かれる〈自我〉の称揚のあり方に疑問を呈している。また、そこで同時に行われている序列化や排除も見逃すことはできない。吉屋本人の実生活での実践とは別に、小説で描かれた〈同性愛〉の問題点を抽出する。 第二部、第四章では「女の友情」を読んでいく。本作は『婦人倶楽部』誌上で大きな人気を博して、昭和期からの吉屋の快進撃の端緒となったものである。本作には「女には真の友情がない」という通説に対して、「女の友情」の強さを提示することが期待され、また今日までそう評価されてきたといえるだろう。しかし、小説自体の展開や結末は、決してポジティブな解答を示し得てはおらず、読者欄には若干の戸惑いも伺える。このズレは、主人公・由紀子の〈友情〉が〈同性愛〉に限りなく接近したものとしてあることによって生じている。特に、由紀子の〈同性愛〉が〈男性性〉を指向するものであることは重要である。小説内に描かれる〈異性愛〉の強力な制度と、そこにいかに抵抗することが可能/不可能であるかを考察している。 第五章では、「良人の貞操」を考察する。吉屋信子の戦前最大のヒット作である「良人の貞操」は、連載時から大きな反響を呼び、映画や舞台などにおいてもブームを巻き起こした小説である。だが、この小説は、広く流通するほどに、小説テクスト自体を離れて読まれてしまっていたのではないだろうか。広告等では、登場人物について、「良妻」や「未亡人」といった類型的なカテゴライズがなされているが、小説テクストには、彼女たちが他者から期待される像に対してどのように応え、あるいは抵抗していたかという葛藤が描かれている。特に、主人公・邦子が〈母〉となっていく結末には、当時の〈良妻賢母〉思想、特に〈母性〉イデオロギーの影響が顕著である。邦子がそれを過剰に信じ、自己同一化していく過程のおぞましさには、当時の女性に与えられていた規範への亀裂となりうるものが隠されているのではないだろうか。 第六章では、小説テクストを離れて、周辺の新聞・雑誌記事から作家〈吉屋信子〉の像を追いかけてみることを試みている。これらの記事には、嫉妬と揶揄の入り交じった苛烈な視線があり、当時の吉屋信子が置かれていた場所の厳しさがうかがえる。しかし、そうした侮蔑的な評価のなかにこそ、吉屋信子の怪物的な可能性が眠っているのではないだろうか。これまでの研究における〈吉屋信子〉像では、触れられることの少なかった側面を抽出することを目指している。 第七章では、大衆小説家として成功した後に書かれた〈少女小説〉、具体的には「あの道この道」を取り上げている。これまで、吉屋の〈少女小説〉は、制度からの逸脱的側面や、〈少女〉主体の抵抗的意識の側面から論じられることが多かった。しかし、この時期の〈少女小説〉には、それらとはまた異なるかたちで〈少女〉の規範が示されていたように思われる。子供の取り替えに始まるこの物語は、〈生まれ〉と〈育ち〉の対立を借りて〈少女〉の〈幸福〉がどのように決定されるのかを描いていくが、最後にはいずれの議論もなし崩しにするような決定的な限界に達している。 第八章では、翻案小説「母の曲」について考察する。オリーブ・ヒギンス・プローティの「ステラ・ダラス」を原作として翻案された本作は、吉屋信子研究史上では、ほとんど言及されることのなかった小説であるが、〈母もの〉と呼ばれる映画ジャンルの誕生において、重要な原型を提供したものである。ここでは〝無教養な母が、娘を強く思いながらも、その将来の幸福のために敢えて別れる〟という母の自己犠牲が描かれており、娘はより望ましい〈代母〉へ委譲される。しかし、この吉屋版のテクストでは、娘の能力が高く設定されていることが特徴である。この娘の設定には、〈母〉の価値の無根拠性を暴露し、家族制度への疑義に至る危険性すら秘められているが、この物語の背後に機能する〈家族国家観〉がそれを覆い隠していく。また、吉屋版翻案に基づく映画版も、また別の問題を提示している。原作、翻案、映画に描かれる母と娘の関係について、比較考察を行っていく。 第九章では、日中戦争期に発表された小説「女の教室」について分析している。本作は、吉屋の戦争協力問題を考えるためには、避けられない小説である。戦地への取材、報告を経て書かれたものであるが、七人の女性医師たちを主人公として、彼女たちの怒濤の人生を描く本作は、報告文と直接の対応関係をもつわけではない。しかしそこには、明確に〈戦争〉が書きこまれ、さらにその主張には「東亜新秩序」の〈聖戦〉イデオロギーが顕著である。しかし、本作における〈戦争〉肯定とは、単に時局の反映として描かれているわけではない。〈戦争〉には、それまで抑圧されてきたものたちの願いの実現が託されている。吉屋信子がこれまで抱えてきた困難が、皮肉なかたちで解消されようとすることを指摘して、本論のまとめとしている。…

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竹田, . (2014). 吉屋信子研究 : ヨシヤ ノブコ ケンキュウ. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3449

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竹田, 志保. “吉屋信子研究 : ヨシヤ ノブコ ケンキュウ.” 2014. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3449.

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竹田, 志保. “吉屋信子研究 : ヨシヤ ノブコ ケンキュウ.” 2014. Web. 21 Oct 2017.

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竹田 . 吉屋信子研究 : ヨシヤ ノブコ ケンキュウ. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2014. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3449.

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竹田 . 吉屋信子研究 : ヨシヤ ノブコ ケンキュウ. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2014. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3449

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6. 吉村, 研一. 『源氏物語』を現象させる言葉についての研究 : ゲンジ モノガタリ オ ゲンショウ サセル コトバ ニツイテ ノ ケンキュウ.

Degree: 2014, The Gakushuin / 学習院

『源氏物語』は、ストーリーを口頭で聞き手に語るという形態を取っていながら、つまり話し言葉を基盤としながらも、書かれた文字が読まれることを意識して成立している物語と考えられる。朗読のための台本などでは決してないのである。それゆえに、詳細に言葉が吟味され、書き分けられることによって、物語内の一つ一つの事柄、登場人物一人一人の心情、その場その場の雰囲気を克明に描き出し、さらには物語の世界観をも特殊な言葉の採用や独特な言葉の使い分けによって創り上げられたと思われるのである。『源氏物語』は王朝世界という狭い空間で、男女の恋物語を描いた作品である。同じような状況、同じような場面、同じような男女の心の動きが繰り返される。しかしながらその都度その都度に異なった表現方法が用いられ、場面ごとに微妙な差異が演出されているのである。『伊勢物語』のように「昔男ありけり」のようなパターン化された言い回しや、『平家物語』のように同じような節回しによる物語の進行を潔しとはしなかったのである。 であるならば我々享受者は書かれた言葉の一語一語を丁寧に読み解き、言葉を単なる「こと」「もの」を伝える道具としてだけでなく、物語がそれぞれの言葉に担わせた役割についてまでも理解することが必要とされるのではないだろうか。このような問題意識により、『源氏物語』における特徴的な言葉をいくつか取り上げて、その一つ一つを読み解き、書き分けられた言葉づかいの違い、あるいはあえて互換的に用いられた言葉づかいの意味等を考察していくことに研究上の意義を見出し、本論文の趣旨とした。  方法としては、源氏以前の主要なかな文学作品には用例が見出せない、いわゆる源氏初出語、あるいは初出語ではないが、源氏以前にはきわめて些少な用例しか見出せないが、物語内に大量に取り込んでいる語を抽出して、その中からいくつかの言葉に注目した。そして、それぞれの言葉が物語内部で果たす特別な役割を考察した。 第一章では、この抽出作業によりいかに多くの言葉が源氏初出語として物語内で活用されているかについて言及する。そして『源氏物語』において特殊に使用されていると思われる言葉について検討して、本論文で取り扱うべき言葉を選び出した。 第二章では、「笑い」を表現する言葉に着目し、その中から「ほほゑむ」という言葉を中心に取り上げて、その意味について論じた。特に、同類語と思われる「ゑむ」との違いを分析して、何故に「ほほゑむ」と「ゑむ」は書き分けられなければならなかったか、という観点から論を進めた。 第三章では、「泣き」を表現する言葉に着目し、「泣く」に代表される有声の表現と、「涙」に代表される無声の表現とがどのように物語内で活用されているかについて分析した。また同じ「涙」系の泣きでも、自動詞「涙落つ」と他動詞「涙落とす」がどのように書き分けられているかについて分析した。 第四章では、嗅覚と視覚を表現する「かをる」と「にほふ」という同類の言葉を取り上げ、この二つの言葉の差異、互換性について検討した。さらにこの二つの言葉がニックネームとして薫と匂宮という人物に転用されたことを重要と考えて、その互換性の持つ意味についてさらに掘り下げて検討した。 第五章では、女性の容態を描写する「あえか」という言葉を取り上げた。「あえか」は源氏初出語であるが、物語内のどのような登場人物に形容されているかという観点を中心に分析し、さらにその対蹠語「にほひやか」などの言葉を踏まえながら、その意味する概念について考察した。 第六章では、「いつかし」、「~顔なり」、「かろがろし」、「涙落とす」という四つの表現を取り上げて、これらの表現の果たした役割を考察した。四つの表現とも、主人公である光源氏と密接に関わり合っていることを分析して、光源氏の絶対性を示唆するために活用された表現ではないかと位置付けた。 第七章では、「おそろし」、「そらおそろし」、「はづかし」、「そらはづかし」、また「おほけなし」という言葉に着目して、これらの言葉が使用されることにより、登場人物たちがどのような罪と恥の意識を抱いていたかを分析する。また、「人笑へ」、「人笑はれ」という言葉が「恥」を表現する言葉として大量に活用された意味を探り、特に浮舟の恥の意識との関わりを分析した。  繰り返すが、これらの言葉は単に「もの」、「こと」を物語享受者に伝える道具には留まらず、物語に内在する「もの」・「こと」の「ありよう」(概念)を物語内で確立させたり、世界観をも構築する機能を果たしたといえるのである。そしてこれらの「ありよう」や世界観の本質を、物語の外部に表出させる重要な役割をも担った。まさにこれらの言葉が『源氏物語』を現象させているのである。

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吉村, . (2014). 『源氏物語』を現象させる言葉についての研究 : ゲンジ モノガタリ オ ゲンショウ サセル コトバ ニツイテ ノ ケンキュウ. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3450

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吉村, 研一. “『源氏物語』を現象させる言葉についての研究 : ゲンジ モノガタリ オ ゲンショウ サセル コトバ ニツイテ ノ ケンキュウ.” 2014. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3450.

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吉村, 研一. “『源氏物語』を現象させる言葉についての研究 : ゲンジ モノガタリ オ ゲンショウ サセル コトバ ニツイテ ノ ケンキュウ.” 2014. Web. 21 Oct 2017.

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吉村 . 『源氏物語』を現象させる言葉についての研究 : ゲンジ モノガタリ オ ゲンショウ サセル コトバ ニツイテ ノ ケンキュウ. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2014. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3450.

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吉村 . 『源氏物語』を現象させる言葉についての研究 : ゲンジ モノガタリ オ ゲンショウ サセル コトバ ニツイテ ノ ケンキュウ. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2014. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3450

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7. 砂澤, 雄一. マンガ版『風の谷のナウシカ』における生成論的研究 : コミックス成立時における改稿からみた作品分析 : マンガバン カゼ ノ タニ ノ ナウシカ ニオケル セイセイロンテキ ケンキュウ コミックス セイリツジ ニオケル カイコウ カラ ミタ サクヒン ブンセキ; A generative Approach to the "Nausicaa, the Valley of the Wind" Manga : Analysis from the Point of the View of How it Has Been Stylistically Polished before Coming Out in Book Form after Published in Magazine.

Degree: 2014, The Gakushuin / 学習院

マンガ研究において、改稿の有無を確認しどのテクストをもって定本とするかは研究の第一歩である。改稿データを研究者が共有し、客観的に妥当だと認められたテクストを策定する作業は、今後のマンガ研究において欠くことのできない重要なステップであると考える。本稿ではこうした基礎研究を「生成論的研究」と位置づけ実践するとともに、今後の多くのマンガ研究で行われることを提唱するものである。宮崎駿の唯一の長編マンガ『風の谷のナウシカ』(以下『ナウシカ』と略す。アニメ版の同名作品を指す場合はその都度「アニメ版」と付す)は、「アニメージュ」連載時と「アニメージュコミックスワイド版」刊行時との間に相当数の異同が見られる。また、「腐海は、人類が汚染した大地を浄化するために生まれた生態系」というアニメ版のコンセプトが、マンガ版では相対化され、「腐海は、旧人類が人工的に作り出した清浄化システムであった」というものに変更されている。これは、読者の意表を突く「どんでん返し」だった。本稿は、改稿分析を通じて「改稿はなんのために行われたのか」と「〈どんでん返し〉を宮崎駿は何時の時点で着想したのか」という二つの点について考察することを目的としている。このことについて、第1章では執筆経緯と当時の世界情勢、先行作品や後続作品との影響関係を、第2章では第1巻から第7巻までの具体的な改稿箇所を、第3章では先行論文について検証し分析した。 『ナウシカ』は、1982年2月号から1994年3月号まで足かけ13年連載された。連載時には国内外で世界史的な出来事が立て続けに起こった。1986年4月チェルノブイリ原発事故、1989年1月昭和天皇崩御、2月手塚治虫死去、6月天安門事件、11月ベルリンの壁崩壊、12月冷戦終結、1990年10月東西ドイツ統一、1991年12月ソ連邦崩壊、1992年ユーゴスラビア解体などである。宮崎に最も大きな衝撃を与えたのはユーゴスラビア紛争であった。「人間は同じ過ちを何度でもする」と痛烈に感じたからだ。それは1983年に亡くなった母・美子の口癖であった「人間はしかたのないものだ」を思い出させた。母の言葉は、尊敬する司馬遼太郎と堀田善衛によって「人間は度しがたい」という言葉に昇華される。『ナウシカ』を終わらせようという時期に宮崎は〈マルクス主義をはっきり捨て〉、〈人間は度しがたい〉という〈ごくあたりまえのところ〉に〈もう一度戻〉った。それは母と同じ場所に立つことでもあった。 この宮崎の内面の変化に呼応するように、作品内の時間の在り方も変化していった。初のオリジナル作品であった『砂漠の民』(1969-1970)は、ソクート人がどのようにして滅んでいったかを主人公テムの目を通して描かれている。父、親友、好意を寄せる少女、尊敬していた師が次々と殺されていくというかなり惨い物語である。『砂漠の民』は、予告編の段階ですでにソクート人が滅びることを告げており、時間は「滅び」へ向かってリニアに流れていた。1978年、宮崎が実質的に初監督をつとめたテレビアニメ『未来少年コナン』では、最終戦争後から物語を出発させるという変化が見られる。しかし、直線的に時間が進むという構造は『砂漠の民』と変わらなかった。ところが、1983年に刊行された『シュナの旅』に流れる時間はそれまでのものとは違っていた。〈いつのころからか/もはや定かではない/はるか昔か/あるいはずっと/未来のことだったか〉という書き出しで始まるこの作品では、時間は確定されていない。それは過去か未来かも定かではない。これは『ナウシカ』の描く世界が、産業革命を起点に考えれば西暦3800年くらいの未来を描いているにもかかわらず、その風俗が現代から見て過去のものに見えるという設定に通じる。 『ナウシカ』の連載後に制作された短編アニメ『On Your Mark』の絵コンテには〈永劫回帰シーン〉というメモが見られる。円環する時間の流れへの変化は、先に述べたマルクス主義を捨て生活実感に根ざした身体的思想とも言うべき境地に戻った宮崎の航跡と重なる。 『ナウシカ』のマンガ表現上の特徴は、コマ割が細かくコマ数が多いことにある。大ゴマが少なく、あったとしてもキャラクターのアップは少ない。ページ全体のレイアウトよりもコマの完成度に重きを置いている。「漫符」の使用頻度は低く、使われるものも限定的である。「光芒」と「集中線」の使用の多さは、『ナウシカ』が〈気づきのマンガ〉であることを示している。「音喩」については、コマを跨いだりするものはなく抑制的である。また音喩が描かれるレイヤーの位相が、一般的なマンガによく見られるように一番読者側にあるわけではないという特徴がある。音喩については宮崎独特の文法が存在するように感じられる。 コミックス刊行時に行われた「加筆」「さしかえ」「描き直し」「挿入」「台詞等の変更」の5項目の改稿についての分析の結果は以下の通りであった。「加筆」は、改稿の中で最も多いものだが、その主な要因は連載時の描き込み不足を補うものであった。背景が緻密で情報量が多い、と言われることの多い『ナウシカ』であるが、連載中には緻密な描き込みができずにそのまま掲載された場合が少なくない。ただし、後半に見られる「加筆」には「血糊」を意図的に増やすなどの演出上の要請から行われたものが見られる。 「さしかえ」は、視線誘導に関係する可能性が高いもので、その意味で既成のマンガ文法との関係が問題になる改稿でもある。しかし、結果的に視線誘導の大幅な変更は見られない。 「描き直し」も同じ構図の絵であるために視線誘導の変化には関与しない。ただし、同じ絵をわざわざ描き直すために物語内容に対する作者の何らかの特別な意図が感じられる改稿である。「描き直し」は第7巻に多く、「庭の主」との対決の場面などに顕著である。 「挿入」はページ毎のものが多く、結果的に視線誘導に絡む場合は殆どない。挿入されたページもその他のページと同様で、特にコマ割に変化が見られるわけではない。挿入については第4巻の挿入が特徴的である。粘菌兵器のエピソードをかなり前倒しして投入したり、クシャナの母にまつわるエピソードを新たに入れたりしており、作品全体の構成が固まりつつある時期との関連が窺われる。 「台詞の変更」はコマ割に関わらないが、物語の内容に大きく影響を与える重要な改稿の一つである。特に第7巻に多い。これは「墓所の主」との対決の場面に見られ、挿入された新たな台詞と共に、宮崎が連載終了後にもこの場面を深化させようとしていたことが窺える。…

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砂澤, . (2014). マンガ版『風の谷のナウシカ』における生成論的研究 : コミックス成立時における改稿からみた作品分析 : マンガバン カゼ ノ タニ ノ ナウシカ ニオケル セイセイロンテキ ケンキュウ コミックス セイリツジ ニオケル カイコウ カラ ミタ サクヒン ブンセキ; A generative Approach to the "Nausicaa, the Valley of the Wind" Manga : Analysis from the Point of the View of How it Has Been Stylistically Polished before Coming Out in Book Form after Published in Magazine. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3451

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砂澤, 雄一. “マンガ版『風の谷のナウシカ』における生成論的研究 : コミックス成立時における改稿からみた作品分析 : マンガバン カゼ ノ タニ ノ ナウシカ ニオケル セイセイロンテキ ケンキュウ コミックス セイリツジ ニオケル カイコウ カラ ミタ サクヒン ブンセキ; A generative Approach to the "Nausicaa, the Valley of the Wind" Manga : Analysis from the Point of the View of How it Has Been Stylistically Polished before Coming Out in Book Form after Published in Magazine.” 2014. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3451.

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砂澤, 雄一. “マンガ版『風の谷のナウシカ』における生成論的研究 : コミックス成立時における改稿からみた作品分析 : マンガバン カゼ ノ タニ ノ ナウシカ ニオケル セイセイロンテキ ケンキュウ コミックス セイリツジ ニオケル カイコウ カラ ミタ サクヒン ブンセキ; A generative Approach to the "Nausicaa, the Valley of the Wind" Manga : Analysis from the Point of the View of How it Has Been Stylistically Polished before Coming Out in Book Form after Published in Magazine.” 2014. Web. 21 Oct 2017.

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砂澤 . マンガ版『風の谷のナウシカ』における生成論的研究 : コミックス成立時における改稿からみた作品分析 : マンガバン カゼ ノ タニ ノ ナウシカ ニオケル セイセイロンテキ ケンキュウ コミックス セイリツジ ニオケル カイコウ カラ ミタ サクヒン ブンセキ; A generative Approach to the "Nausicaa, the Valley of the Wind" Manga : Analysis from the Point of the View of How it Has Been Stylistically Polished before Coming Out in Book Form after Published in Magazine. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2014. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3451.

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砂澤 . マンガ版『風の谷のナウシカ』における生成論的研究 : コミックス成立時における改稿からみた作品分析 : マンガバン カゼ ノ タニ ノ ナウシカ ニオケル セイセイロンテキ ケンキュウ コミックス セイリツジ ニオケル カイコウ カラ ミタ サクヒン ブンセキ; A generative Approach to the "Nausicaa, the Valley of the Wind" Manga : Analysis from the Point of the View of How it Has Been Stylistically Polished before Coming Out in Book Form after Published in Magazine. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2014. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3451

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8. 武藤, 那賀子. 『うつほ物語』論 : 書かれたものの機能 : ウツホ モノガタリ ロン カカレタ モノ ノ キノウ.

Degree: 2014, The Gakushuin / 学習院

1. 問題意識と研究の目的本論は、『源氏物語』より数十年前に成立したとされる『うつほ物語』における「書かれたもの」に着目し、その機能について考察するものである。これまでの『うつほ物語』の研究は、巻々の論や人物論、琴や学問、羅列される物の論考といったものが主であった。しかし、『うつほ物語』には、これらとはまた別の、固有の特徴として挙げられる事項がある。それは、物語の最初から最後まで、紙だけではなく物に文字を書きつけるという行為が多くみられ、かつ物語の展開の中でこの行為が重要な役割を担っていることである。これまで、物に文字を書きつけるというこの物語独自の人物間のコミュニケーションについて述べた論考は少ない。本論では、物に文字を書きつけるという行為を中心に据え、『うつほ物語』において贈与される言葉と、それに付随する物について見ていき、過去に「稚拙」の一言で片づけられていた本物語において行なわれてきた「言葉」を贈る行為について考える。そして、これを発端として、この特徴的な行為を行なう藤原仲忠という人物について見ていくことで、「清原一族」が作り出した三つの〈系譜〉を考察する。2. 本論の構成と方法本論では、九つの観点から『うつほ物語』における「書かれたもの」の機能を考察しており、それぞれの観点を章としている。各章の概要については、以下の通りである。第一章では、紙以外の物に文字(和歌)を書く場面が多くあることが『うつほ物語』独自のものであることに着目し、物語内で一貫して物に文字を書き続ける藤原仲忠に焦点を合わせる。この検討から、『うつほ物語』における物に文字を書きつけるという行為が一定の論理の元に描かれている可能性があることを指摘した。第二章では、源実忠が文字を書きつけた物を取り上げ、第一章で見た仲忠と比較した。また、あて宮との意思疎通に成功した仲忠の方法を詳細に見てゆくことで、「書きつける」ことから見えるこの物語の言語認識が、文字に対する『うつほ物語』独特の認識を根底に置いた上で成り立っていることを示した。第三章では、人物たちの筆跡、すなわち〈手〉に着目した。筆跡は、書いた人物を特定するものであると共に称賛の対象となっている。特に素晴らしいとされるのが仲忠である。このことは、「蔵開・上」巻の冒頭において仲忠が俊蔭伝来の蔵を開き、清原俊蔭や俊蔭の父母といった人々の書物を手にし、その学問を習得したことと関係があることを示した。第四章では、手紙の機能について述べた。『うつほ物語』に出てくる全ての手紙についてその特徴を七つに分けた。『うつほ物語』では、人物関係の補強・拡大、もしくは信頼の獲得として手紙が機能しているといえる。またそのことから、『うつほ物語』における手紙の「安定性」が見えてくる。第五章では、仲忠が藤壺の若宮に献上した「手本四巻」について論じた。俊蔭伝来の蔵を開いた仲忠の筆跡は称賛されるものであった。仲忠の「手本」は、受け取り手から見れば至上のものである。しかし、仲忠にとっては「手本」は至上のものではない。このことから、至上のものとして「手本」を認識し、またしたがって、それに続く〈琴〉を求める藤壺と、「手本」は「手本」でしかなく、〈琴〉を教えるつもりのない仲忠の思惑がすれ違うことが明らかになるのが、若宮への手本献上の場面であると指摘した。第六章では、俊蔭伝来の蔵から書物が出て来てからの仲忠の行動を追った。仲忠は、俊蔭伝来の蔵を開いたことにより、「清原氏」としての自覚を持った。そして、母屋に八ヶ月間籠って〈学問〉を継承するとともに〈手〉も継承した。またいぬ宮を〈琴〉の継承者とした。このことから、〈琴〉のみならず、〈学問〉においても、「籠る」ことによって継承者が継承者たりえることを示した。第七章では、「蔵開・中」巻における朱雀帝の御前での〈学問〉の進講に着目した。従来、菅原道真の「献家集状」との関連のみが指摘されてきたこの進講を、本論では史実の進講とも比較し捉え直している。「清原家」の学問が、一氏族の学問でしかないものであるにも拘わらず、それを公のものにするべく、『日本紀』の進講と同じ形式を採っていたことを指摘した。さらに、『日本紀』の進講と同じ形式を採ることにより、春宮の権威付けと、清原家の学問の家としての権威付けを図っていることを示した。第八章では、〈琴〉と〈学問〉の公開の場を比較し、時刻表現・〈香〉・空間の三点において、この二つの場の構造が相似関係にあることを指摘した。また、秘曲を披露する前に必ず学問披露の場があることから、〈琴〉の公開の場と〈学問〉の公開の場が一対のものであるといえることを示した。第九章では、清原家の系譜――〈琴〉・〈学問〉・〈手〉――の全てを担っている仲忠に着目し、これらの継承されるものが、どのようにして次世代に伝わっていくのかについて考察した。〈琴〉はいぬ宮が継承者となっているが、〈学問〉を伝える先は決まっておらず、また、手本は春宮と藤壺の若宮という、清原家とは無関係の人々へと伝わっていく。また、「楼の上・下」巻での秘琴披露において、俊蔭の娘の体調が思わしくないことも踏まえ、「清原家」の継承されてきたものが、消えていくことを示した。過去の論考において、〈琴〉の系譜について述べたものは多く、また、「蔵開・上」巻において、仲忠が清原家の「学問」を継承したことを述べたものも多い。しかし、仲忠が継承した〈学問〉を「系譜」として捉え、また、「学問」から仲忠が独自に作成した手本もまた、「清原家」を負うものとして位置付けられていると述べるものは見られない。本論が、『うつほ物語』の「清原氏」を「書かれたもの」から捉えるという、新たな知見を示すものとなれば幸いである。

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武藤, . (2014). 『うつほ物語』論 : 書かれたものの機能 : ウツホ モノガタリ ロン カカレタ モノ ノ キノウ. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3455

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Chicago Manual of Style (16th Edition):

武藤, 那賀子. “『うつほ物語』論 : 書かれたものの機能 : ウツホ モノガタリ ロン カカレタ モノ ノ キノウ.” 2014. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3455.

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武藤, 那賀子. “『うつほ物語』論 : 書かれたものの機能 : ウツホ モノガタリ ロン カカレタ モノ ノ キノウ.” 2014. Web. 21 Oct 2017.

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武藤 . 『うつほ物語』論 : 書かれたものの機能 : ウツホ モノガタリ ロン カカレタ モノ ノ キノウ. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2014. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3455.

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武藤 . 『うつほ物語』論 : 書かれたものの機能 : ウツホ モノガタリ ロン カカレタ モノ ノ キノウ. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2014. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3455

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9. 木村, 裕一. 世紀転換期における言語危機の演出 : フリッツ・マウトナー、フーゴ・フォン・ホーフマンスタール、フランツ・カフカにおける境界的空間と例外的形象 : セイキ テンカンキ ニオケル ゲンゴ キキ ノ エンシュツ フリッツ マウトナー フーゴ フォン ホーフマンスタール フランツ カフカ ニオケル キョウイカイテキ クウカン ト レイガイテキ ケイショウ; Inszenierung der Sprachkrise in der Literatur der Jahrhundertwende : Grenzraume und Ausnahmefiguren beiFritz Mauthner, Hugo von Hofmannthal und Franz Kafka.

Degree: 博士(ドイツ文学), 2014, The Gakushuin / 学習院

本論文では、19世紀末から20世紀初頭にかけての、いわゆる世紀転換期の言説を分析の対象とする。言語と言及対象のあいだの関係性が構築されるプロセスに関する問題への新たなパースペクティヴを拓くひとつの転回点として、世紀転換期に観察される言語観は重要な意義を持っている。すでに文学研究の分野では、世紀転換期の言説は「言語批判」や「言語懐疑」、あるいは「言語危機」という概念区分とともにしばしば論じられてきた。しかし、このような「危機」の表明や「言語批判」そのものが、結局は言語を通じて行われざるを得ないという矛盾をつねに孕まざるを得ないがゆえに、「言語危機」をそのような時代区分や特徴として位置づけることに対しては、賛否両論さまざまに議論されてきた。そしてこのような遂行矛盾をどのように捉え、説明するかという点で、「言語危機」に関する先行研究は二極化している。一方は、「絶対的な」言語危機として捉える方向性である。これは「言語危機」が最終的に、言語機能が抱える欠陥に対する諦念、すなわち沈黙や言語以外の媒体への移行につながるという捉え方である。他方は、「言語危機」の表現そのものが、言語の表現可能性の拡張につながるという捉え方である。ところがどちらの立場も結局は、二項対立的な基準を用いている限りにおいて、結果として矛盾に陥らざるを得ない。「言語危機」を表現することが「言語/非言語」という対立の境界線上で繰り広げられるものであるとするならば、そのような対立関係を超えた分析が必要であるように思われる。本論で注目したいのは、「言語/非言語」という対立関係が、危機の表現によって行為遂行的に作り出される過程である。この過程において、表現はどのようにして行われるのか。そしてそれはどのような空間で行われるのか。そしてそれは誰によって行われるのか。あるいはそれを行うためにどのような者が「主体」として必要となるのか。以上のような問題提起を踏まえ、本論文ではフリッツ・マウトナー(Fritz Mauthner, 1849-1923)、フーゴ・フォン・ホーフマンスタール(Hugo von Hofmannsthal, 1874-1929)、フランツ・カフカ(Franz Kafka, 1883-1924)によって書かれたテクスト群を中心的な分析対象とし、世紀転換期における「言語危機」がどのように語られ、「演出」され、「上演」されていたのか考察する。第1章では、本論で試みる分析における理論的前提として、J. L. オースティン(John Langshaw Austin, 1911-1960)が提唱した言語行為論を文化学的な分析手段として応用した、パフォーマンス理論について概観する。とりわけ本論における鍵概念となる「舞台」の「演出」、演出された「舞台」的空間性が持つ特性、および例外という概念と言語危機との関わりについて詳しく論じる。オースティンによって導入された「行為遂行的(performativ)」発言という概念は、表現行為がどのような規範や慣習をコンテクストとして要求し、特定の文化的・社会的集団の前で遂行されるのかを分析する可能性を示した。その後この理論を出発点として、文化学や演劇学において、文化的事象を舞台空間上で繰り広げられ、演出された「パフォーマンス」として捉えるためのモデルが提示された。それによって表現行為を遂行する際に、その表現主体を遡及的に措定するための形象が仮構されるプロセスへの視点が拓かれた。このようなプロセスにおいて要求される空間と形象は、「言語危機」という言説では境界的空間と例外的形象として生じている。というのも「言語危機」における言語行為とは、言語体系という法規則における例外にほかならず、その外部でありかつ内部であり、さらにそのどちらにも未だ属さないような、閾としての空間性を拓くものだからである。第2章では、1901年に第1巻が刊行された、全3巻にわたる『言語批判論考(Beitrage zu einer Kritik der Sprache)』(1901-1902)を中心に、マウトナーや彼を取り巻いていたさまざまな言説における言語観を分析する。さらに当時の新聞や雑誌における、『言語批判論考』に対する書評の数々を整理し、マウトナーを中心としてどのような「言語批判」的言説が展開されていたのか検証する。マウトナーは言語と非言語の間に不分明な地帯を作り出すことで、言葉と現実の間の関係性を問い直そうと試みている。そのような不分明な地帯は、境界的な空間性としてテクストの中に表れている。そして境界的空間に立つことのできるものとして、マウトナーは「詩人」という形象を作り出す。詩人のみが操ることのできる詩的言語は、コミュニケーション不可能な日常的言語を越えた次元に位置づけられ、個人に偶然生じた感覚を十全な形で再現し、伝達することができる。この意味で、詩的言語およびそれを操る詩人は、言語批判における例外的形象であり、マウトナーはそのような例外を実現不可能なものとして悲観的に捉えている。しかし「言語批判者」としてのマウトナーという自己イメージは、『論考』を巡る言説の中で、彼自身が否定する「詩人」という形象と重ね合わされていく。この時前提となっているのは、言語によって言語を批判するという自家撞着に陥らざるをえない行為は、唯一そのような例外的役割を担う事のできる「詩人」という特別な形象によってのみ、遂行可能だということである。第3章では、「言語危機」のカノンのなかでも最も代表的なテクストとされている『手紙(Ein Brief)』(1901)を中心的な対象とし、ホーフマンスタールがどのようにして「言語危機」を表現し、演出していたのかを分析する。また、『国民国家の精神的空間としての著作(Das Schrifttum als geistiger Raum der Nation)』(1927)のほか、文学的・芸術的表現が拓きうる空間性に関するテクスト群を分析の中心に据え、ホーフマンスタールの言語観と政治的表象あるいは表象の政治とのあいだの関係性について考察する。ホーフマンスタールは『手紙』に代表される数々の文学的・芸術的プロジェクトを通じ、マウトナーが悲観的に放棄しようとしていた詩的言語の可能性を、自ら追求し実現しようと試みていた。ホーフマンスタールにおける「言語批判」もまた、言葉によって表現できないものを語るための、特別かつ例外的な形象を描き出す。そのような形象は、危機的状況に陥った者として演出されている。これらの危機的状況はひとつの場面として表れ、新たな言語を追求していくための舞台的空間性を切り拓く。作家および演出家として、ホーフマンスタールはこのような舞台空間を枠付け、その上でこれらの形象群に危機的状況を演じさせるのである。しかしこの時興味深いのは、ホーフマンスタール自身もまたこのような形象のひとつとして、自らを自らのテクストによって表していることである。この過程で彼は自らを、言語危機を克服することのできる例外的な形象として描き、位置づけることになる。第4章では、『ある戦いの記録(Beschreibung eines Kampfes)』(1907)、『万里の長城の建設に際して(Beim Bau der chinesischen…

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木村, . (2014). 世紀転換期における言語危機の演出 : フリッツ・マウトナー、フーゴ・フォン・ホーフマンスタール、フランツ・カフカにおける境界的空間と例外的形象 : セイキ テンカンキ ニオケル ゲンゴ キキ ノ エンシュツ フリッツ マウトナー フーゴ フォン ホーフマンスタール フランツ カフカ ニオケル キョウイカイテキ クウカン ト レイガイテキ ケイショウ; Inszenierung der Sprachkrise in der Literatur der Jahrhundertwende : Grenzraume und Ausnahmefiguren beiFritz Mauthner, Hugo von Hofmannthal und Franz Kafka. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3457

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木村, 裕一. “世紀転換期における言語危機の演出 : フリッツ・マウトナー、フーゴ・フォン・ホーフマンスタール、フランツ・カフカにおける境界的空間と例外的形象 : セイキ テンカンキ ニオケル ゲンゴ キキ ノ エンシュツ フリッツ マウトナー フーゴ フォン ホーフマンスタール フランツ カフカ ニオケル キョウイカイテキ クウカン ト レイガイテキ ケイショウ; Inszenierung der Sprachkrise in der Literatur der Jahrhundertwende : Grenzraume und Ausnahmefiguren beiFritz Mauthner, Hugo von Hofmannthal und Franz Kafka.” 2014. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3457.

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木村, 裕一. “世紀転換期における言語危機の演出 : フリッツ・マウトナー、フーゴ・フォン・ホーフマンスタール、フランツ・カフカにおける境界的空間と例外的形象 : セイキ テンカンキ ニオケル ゲンゴ キキ ノ エンシュツ フリッツ マウトナー フーゴ フォン ホーフマンスタール フランツ カフカ ニオケル キョウイカイテキ クウカン ト レイガイテキ ケイショウ; Inszenierung der Sprachkrise in der Literatur der Jahrhundertwende : Grenzraume und Ausnahmefiguren beiFritz Mauthner, Hugo von Hofmannthal und Franz Kafka.” 2014. Web. 21 Oct 2017.

Vancouver:

木村 . 世紀転換期における言語危機の演出 : フリッツ・マウトナー、フーゴ・フォン・ホーフマンスタール、フランツ・カフカにおける境界的空間と例外的形象 : セイキ テンカンキ ニオケル ゲンゴ キキ ノ エンシュツ フリッツ マウトナー フーゴ フォン ホーフマンスタール フランツ カフカ ニオケル キョウイカイテキ クウカン ト レイガイテキ ケイショウ; Inszenierung der Sprachkrise in der Literatur der Jahrhundertwende : Grenzraume und Ausnahmefiguren beiFritz Mauthner, Hugo von Hofmannthal und Franz Kafka. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2014. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3457.

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木村 . 世紀転換期における言語危機の演出 : フリッツ・マウトナー、フーゴ・フォン・ホーフマンスタール、フランツ・カフカにおける境界的空間と例外的形象 : セイキ テンカンキ ニオケル ゲンゴ キキ ノ エンシュツ フリッツ マウトナー フーゴ フォン ホーフマンスタール フランツ カフカ ニオケル キョウイカイテキ クウカン ト レイガイテキ ケイショウ; Inszenierung der Sprachkrise in der Literatur der Jahrhundertwende : Grenzraume und Ausnahmefiguren beiFritz Mauthner, Hugo von Hofmannthal und Franz Kafka. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2014. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3457

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10. 相場, 大佑. Spectral Analysis for Linear Differential Operators in Mathematical Physics : スウリ ブツリ ニオケル センケイ ビブン サヨウソ ノ スペクトル カイセキ; 数理物理における線形微分作用素のスペクトル解析.

Degree: 2014, The Gakushuin / 学習院

本論文では、関数解析的な手法を用いることにより、数理物理に現れる偏微分方程式の数学的研究、特に、原子や分子などのミクロな粒子の運動を記述する非相対論的量子力学の基礎方程式であるシュレーディンガー方程式、それに伴うシュレーディンガー作用素、相対論的量子力学の基礎方程式であるディラック方程式、及びそれに伴うディラック作用素についての研究を行った。本論文は3部から成り、第1章では非自己共役なシュレーディンガー作用素のスペクトル理論、第2章では強力な磁場を伴うシュレーディンガー方程式の初期値問題のユニタリ解作用素の存在と一意性、第3章ではディラック作用素に対するレゾナンスの存在・非存在についての研究を行った。第1章ではε>0を十分小さいパラメータ、f(x)を実数値モース関数、mを自然数とする時に、二乗可積分関数のヒルベルト空間上で、非自己共役なシュレーディンガー作用素: H(ε) =-Δ+x2m+(i/ε)f(x) (iは虚数単位)のスペクトルについての研究を行った。作用素 H(ε) のスペクトルは固有値のみから成り、ポテンシャルの実部は一定であるにもかかわらず、虚部のパラメータε>0を0へ近付けるとH(ε)の固有値の実部は正の無限大へ発散する。この時に、この固有値の実部の下側からのε>0に関する負のオーダーの評価を与えた。この結果は、m=1の場合における、I.Gallagher, T.Gallay, F.Nier (2009) 3氏による結果を拡張したのもである。第2章ではポテンシャルが時間 t に依存し、強い磁場を伴うシュレーディンガー方程式が一般のd次元の二乗可積分関数のヒルベルト空間上で、一意的なユニタリ解作用素を生成するか否かについての研究を行った。磁場及び電場スカラーポテンシャルが時間に依存しない時、磁場を伴うシュレーディンガー方程式のユニタリ解作用素の存在と一意性は、その作用素の本質的自己共役性と同値であり、本質的自己共役性を保証するための条件として、スカラーポテンシャルの無限遠方での負の方向への増大度が二次関数程度であることが知られている。第2章では、磁場及びスカラーポテンシャルが時間tを固定する時に、強い磁場を伴うシュレーディンガー作用素H(t)が、コンパクトな台を持つ滑らかな関数上で本質的自己共役になるための条件を満たすとする時に、ポテンシャルの導関数に対する適当な条件のもとで、ユニタリ解作用素の存在と一意性の証明をした。特に、スカラーポテンシャルに関して、無限遠方での負の方向へ二次関数以上の増大度が許される。第3章では、ディラック作用素の散乱理論、初期値問題における解の長時間挙動を解析する上で重要な役割を果たす、連続スペクトルの閾値でのレゾナンスの存在・非存在についての研究を行った。特に、質量が0であるディラック作用素に対して、楳田-斉藤(2008)、Zhong-Gao(2013)による結果を改良し、ポテンシャルに対する仮定が短距離型である時に、レゾナンスが存在しないことを証明した。

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相場, . (2014). Spectral Analysis for Linear Differential Operators in Mathematical Physics : スウリ ブツリ ニオケル センケイ ビブン サヨウソ ノ スペクトル カイセキ; 数理物理における線形微分作用素のスペクトル解析. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3530

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Chicago Manual of Style (16th Edition):

相場, 大佑. “Spectral Analysis for Linear Differential Operators in Mathematical Physics : スウリ ブツリ ニオケル センケイ ビブン サヨウソ ノ スペクトル カイセキ; 数理物理における線形微分作用素のスペクトル解析.” 2014. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3530.

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相場, 大佑. “Spectral Analysis for Linear Differential Operators in Mathematical Physics : スウリ ブツリ ニオケル センケイ ビブン サヨウソ ノ スペクトル カイセキ; 数理物理における線形微分作用素のスペクトル解析.” 2014. Web. 21 Oct 2017.

Vancouver:

相場 . Spectral Analysis for Linear Differential Operators in Mathematical Physics : スウリ ブツリ ニオケル センケイ ビブン サヨウソ ノ スペクトル カイセキ; 数理物理における線形微分作用素のスペクトル解析. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2014. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3530.

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相場 . Spectral Analysis for Linear Differential Operators in Mathematical Physics : スウリ ブツリ ニオケル センケイ ビブン サヨウソ ノ スペクトル カイセキ; 数理物理における線形微分作用素のスペクトル解析. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2014. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3530

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11. 足立, 加勇. 日本のマンガ・アニメにおける「戦い」の表象 : ニホン ノ マンガ アニメ ニオケル タタカイ ノ ヒョウショウ.

Degree: 2015, The Gakushuin / 学習院

日本のマンガ・アニメにおいて「戦い」は繰り返し描かれてきた重要なテーマである。それにもかかわらず、「戦い」を主題とし、その描かれ方を一定の視点から分析した論考は少ない。本論文は、マンガ・アニメの「戦い」にいくつかの類型を見出し、それぞれの「戦い」の表象の特性を分析することによって、日本のマンガ・アニメにおける「戦い」の表象とその受容を支える物語および心性のメカニズムを探るものである。ベネディクト・アンダーソンは『想像の共同体』において、人はなぜ「国民」という抽象的なもののために殺し合いをおこない、自らすすんで死におもむくのか、という問題を扱った。アンダーソンは「国民」に限らず、成員同士が常に顔をあわせる村落共同体以外の全ての共同体意識が想像の産物だとする(村落共同体もおそらくは想像の産物だとも述べている)。そして、「国民」は新たな共同体意識が想像されるようになったことにより、旧来の「想像の共同体」である「宗教共同体」「王国」が減衰したために誕生したものとした。アンダーソンは、新たな共同体意識の生成とその再編成に、出版資本主義が大きな役割を果たしたと指摘する。アンダーソンの指摘は、共同体意識とメディアによる消費者開拓の結びつきを明らかにしたものといえる。共同体意識と消費者開拓の結びつきは、日本のマンガ・アニメの受容においても確認できる現象である。特に、マンガ・アニメのファン共同体が「国民」と同じ「水平・世俗的、時間・横断的」なものであることが、アンダーソンが論じた「国民」とマンガ・アニメのファン共同体を似た性質を持つものにしている。今日のマンガ・アニメでは、ファン共同体の生成、維持、そして、その強化が大きな課題となっている。その理由は、主に、社会の閉塞感や不安のため、人々の互いを結ぶ紐帯に対する欲求がたかまっていることと、マンガ・アニメが安定した収入源を必要としていることの二つに求められる。そのため、マンガ・アニメの作品展開は、アンダーソンが論じた共同体意識の生成過程を縮小した形で反復するようになっている。このことは、マンガ・アニメの物語内容にも影響を与え、その形態を決定する要因となっている。現在のマンガ・アニメにおける「戦い」は、共同体の紐帯となる絆を語り、絆による勝利を語ることで、共同体意識の生成、維持、強化に資するものとなっている。その「戦い」の物語を成立させるメカニズムは、現実において戦闘を正当化し、誘発するメカニズムとも強い関連性を持っている。本論文は、マンガ・アニメに新たな共同体意識の発生を見るという視点を保ちつつ、日本のマンガ・アニメにおける「戦い」の諸相とその心的根拠を考察していく。その考察において重視するのは傷つく身体の表現である。想像されるものでしかない共同体意識の価値は、自分がその共同体の一員であるという意識を持つためにどれだけの犠牲を払えるか、ということによって示され、その犠牲の最もわかりやすい形が死や負傷だからである。共同体意識の生成、維持、強化に資する表現は、死の表現と深い関連性を持つ。本論文は、「戦い」を題材としたマンガ、アニメに対する考察を、「傷つく身体」と「記号的身体」を巡って展開されたキャラクター論から始める。1 章の1 節では、傷つく身体を巡るマンガ論の展開を追う。今日のマンガ論では、マンガやアニメのキャラクターは、極度にコード化された図像であり、記号的な性質が強いものとして理解されている。現実の人間は傷つき、苦しむものであるという認識は、そのような記号的な身体を持つキャラクターに対しても、傷つき、苦しむことを要請する。身体の問題は、リアリズムの問題、および、現実と虚構の接点がどのように構築されるべきか、という問題に発展する。2 節では、これらのマンガ論の前提となる、キャラクターの身体を構成する記号的な要素について考察する。これは、マンガやアニメを愛好する者たちの間では自明のものでありながら、口に出して説明されることがないものを明文化する試みである。また、この試みによって、80 年代後半頃から生じたキャラクターを構成するコードのあり方の変化が何であったかを明らかにする。その変化は、キャラクターとその受容者の関係を大きく変えていく。3 節では、「プリキュア」シリーズをとりあげ、キャラクターとその受容者の関係の変化が作品内容をどのように変えていくかを考察する。そこでは、キャラクターとその受容者の間に双方向的な関係が発生することが期待され、作品内における登場人物間の友情と、作品の愛好者が登場人物たちに対して抱く支持の感情の同一化がはかられる。作品の目的は、物語を語ることから、キャラクターとその受容者の間に互いを肯定する関係を作り出し、キャラクターを中心とした共同体意識を生成することへと移行する。それは、キャラクターを中心とした「絆」の現実における生成過程ととらえることも可能であろう。第2 章は、作品の物語内容を分析する。傷つく身体の表現は、マンガ、アニメを巡る言説の中では「リアリズム的な表現」であると考えられている。主人公が強大な悪に対して逆転勝利するという「戦い」を題材としたマンガ、アニメの物語内容は、「リアリズム的な表現」と必ずしも相性が良いものではない。マンガ、アニメに傷つく身体の表現を求めるリアリズム的要請は、その起点を第二次世界大戦における敗戦に設定することができるであろう。1 節、2…

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足立, . (2015). 日本のマンガ・アニメにおける「戦い」の表象 : ニホン ノ マンガ アニメ ニオケル タタカイ ノ ヒョウショウ. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3642

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足立, 加勇. “日本のマンガ・アニメにおける「戦い」の表象 : ニホン ノ マンガ アニメ ニオケル タタカイ ノ ヒョウショウ.” 2015. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3642.

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足立, 加勇. “日本のマンガ・アニメにおける「戦い」の表象 : ニホン ノ マンガ アニメ ニオケル タタカイ ノ ヒョウショウ.” 2015. Web. 21 Oct 2017.

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足立 . 日本のマンガ・アニメにおける「戦い」の表象 : ニホン ノ マンガ アニメ ニオケル タタカイ ノ ヒョウショウ. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2015. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3642.

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足立 . 日本のマンガ・アニメにおける「戦い」の表象 : ニホン ノ マンガ アニメ ニオケル タタカイ ノ ヒョウショウ. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2015. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3642

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12. 牛山, さおり. ドイツ語を母語とする幼児の心態詞獲得・習得に関する研究 : Rigolコーパスに基づく心態詞dochとjaの分析 : ドイツゴ オ ボゴ ト スル ヨウジ ノ シンタイシ カクトク シュウトク ニカンスル ケンキュウ Rigol コーパス ニ モトヅク シンタイシ doch ト ja ノ ブンセキ.

Degree: 博士(ドイツ文学), 2015, The Gakushuin / 学習院

本研究におけるテーマは、ドイツ語を母語とする幼児がどのように心態詞dochとjaの使い方を身につけていくかを解明するため、幼児の発話コーパスを用いて分析し、考察することにあった。従来、心態詞の獲得及び習得に関する研究は、ドイツ語を母語としない移民の子供たちを対象に1980年代から行われてきたが(Kutsch 1985, Ramge 1987, Cheon-Kostrzewa/Kostrzewa 1997, Rost-Roth 1999)、Ramge(1987)を除く研究は小学生以上、ないしは成人した移民をターゲットとしたものであり、そもそもドイツ語を母語とする幼児が、どのように心態詞を身につけていくのかという根本的な疑問は明らかにされていなかった。そこで本研究は、仮説から一歩進むことのなかった幼児の心態詞獲得・習得という問題を、幼児言語コーパス分析という観点で検討することを目的として行なわれた。1章では本研究の目的と意義、研究方法などを述べた。2章では、ドイツ語の心態詞に関するWeydt(1969)以降の先行研究の流れをまとめた。その後、Diewald(2009)における心態詞の定義を検討し、「他の品詞に属する同音語が存在する」「中域に置かれる」「話し手の心的態度と関係がある」「特定の文タイプに現れる」「作用域をもつ」を心態詞の必要条件とした。心態詞の中核的定義を限定した後、心態詞と見なす語を特定し、17語を心態詞と見なした。その後、本研究で扱うdoch とjaの同音語と心態詞に関していくつもの研究で引用されているHelbig (1988)の定義をもとに、それぞれの心態詞が果たす機能と意味について述べた。3章では心態詞の獲得・習得に関する先行研究を概観した。まず発達心理学において定義されている発達の段階について、本研究で対象とする幼児期までの特徴を述べたあと、次に第二言語習得研究におけるドイツ語の心態詞習得と、自閉症児の発話における心態詞についてまとめた。移民を対象とした心態詞習得に関する先行研究からは、1) 幼児の会話にも比較的早い段階から心態詞が出現する、2) トルコ語・イタリア語を母語とする小学生には、dochとjaの用法に限りがあったが、それよりも多くの用法を、ドイツ語を母語とする小学生は既に獲得・習得していることが明らかになった。言語障害研究においては、自閉症児(9歳・男児)の発話を観察した結果、心態詞はかなり時間が経ってから発話に出現していることが推察された。4章ではドイツ語を母語とする幼児がどのように統語構造を獲得していくのかを分類し、考察した。CosimaとPaulineの平均発話長を産出し、Clahsen(1982, 1988)で提示されている発達段階を検討したのち、Tracy(22008)の基準に沿って、Cosima及びPaulineの統語構造を、1) マイルストーンI (1語文が出現する)、2) マイルストーンII (動詞不定形が後置される) 3) マイルストーンIII (動詞定形第2位が可能になる)、4) マイルストーンIV (副文で動詞定形後置が可能になる)、の4段階に分けた。5章では、まず、2.2で定義した17の心態詞が、1歳9ヶ月から5歳5ヶ月までの発話コーパスに確認されるのかを調べた。同音語と心態詞の出現時期を調べた結果、同音語と心態詞の両方が確認されたのは17語中4語(denn, doch, ja, mal)に留まり、その他は1) 同音語としてのみ出現が確認された語(aber, auch, eben, eigentlich,einfach, nur, schon, ruhig, vielleicht, wohl)、2) 同音語は確認されず、心態詞のみ出現が確認された語blos, denn, halt )、3) 同音語・心態詞ともに確認されなかった語(etwa)の3タイプに分類された。dochは返答詞としてCosimaで1歳9ヶ月、Paulineが1歳10ヶ月に初めて出現していた。初出時には先行発話を肯定しながら反駁できているのか不明瞭である例も見られたが、3歳11ヶ月まで、Cosima、Pauline共に発話内容・発話状況に相応しい使用が70%以上見られたことから、幼児は間違いを繰り返しながらも、返答詞dochの機能である「肯定をしながら反駁する」機能を獲得した。Cosimaでは返答詞が出現して8ヶ月後の2歳6ヶ月から、Paulineでは5ヶ月を経た2歳2ヶ月から、心態詞のdochが出現していた。この時期は、4.2で確認したマイルストーンIIIと合致した。ただし、心態詞のdochの出現数を見ると、Cosimaでは3歳0ヶ月以降、Paulineでは2歳6ヶ月以降に出現数が増加している。Cosimaの3歳0ヶ月、Paulineの2歳6ヶ月は、マイルストーンIIIの開始から6ヶ月後にあたる。よって、CosimaとPaulineは、動詞定形第2位を理解し、中域に心態詞dochを使うようになり、マイルストーンIIIの後半になって、平叙文に現れる心態詞のdochが本格的に使われるようになることが判明した。発話におけるdochの意味を月齢に沿って分析したところ、「想起」と「反駁」に区別できる発話と、「想起」と「反駁」どちらの解釈も可能である発話が見られた。このことは心態詞の出現を「文タイプ」で分類することは可能でも、それぞれの発話におけるdochの意味解釈は、先行する発話や文脈の状況に依存するところが大きく、発話内容や発話状況に応じて、意味が「想起」に近い、あるいは「反駁」に近い、というように揺れるのではないかという見解につながった。そして、dochが発話の文脈に沿って正しく使われているのか、事実誤用、誤用なのかを分析した。その結果、返答詞のdoch及び心態詞のdoch両方に見られたものは、幼児の思い込みに起因する事実誤認の例だった。これは、幼児の発話特有の傾向であると思われる。命令文における心態詞のdochはCosimaでは2歳9ヶ月から出現したが、Paulineの命令文には3歳0ヶ月に、単独のdochではなく、doch…

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牛山, . (2015). ドイツ語を母語とする幼児の心態詞獲得・習得に関する研究 : Rigolコーパスに基づく心態詞dochとjaの分析 : ドイツゴ オ ボゴ ト スル ヨウジ ノ シンタイシ カクトク シュウトク ニカンスル ケンキュウ Rigol コーパス ニ モトヅク シンタイシ doch ト ja ノ ブンセキ. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3682

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牛山, さおり. “ドイツ語を母語とする幼児の心態詞獲得・習得に関する研究 : Rigolコーパスに基づく心態詞dochとjaの分析 : ドイツゴ オ ボゴ ト スル ヨウジ ノ シンタイシ カクトク シュウトク ニカンスル ケンキュウ Rigol コーパス ニ モトヅク シンタイシ doch ト ja ノ ブンセキ.” 2015. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3682.

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牛山, さおり. “ドイツ語を母語とする幼児の心態詞獲得・習得に関する研究 : Rigolコーパスに基づく心態詞dochとjaの分析 : ドイツゴ オ ボゴ ト スル ヨウジ ノ シンタイシ カクトク シュウトク ニカンスル ケンキュウ Rigol コーパス ニ モトヅク シンタイシ doch ト ja ノ ブンセキ.” 2015. Web. 21 Oct 2017.

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牛山 . ドイツ語を母語とする幼児の心態詞獲得・習得に関する研究 : Rigolコーパスに基づく心態詞dochとjaの分析 : ドイツゴ オ ボゴ ト スル ヨウジ ノ シンタイシ カクトク シュウトク ニカンスル ケンキュウ Rigol コーパス ニ モトヅク シンタイシ doch ト ja ノ ブンセキ. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2015. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3682.

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牛山 . ドイツ語を母語とする幼児の心態詞獲得・習得に関する研究 : Rigolコーパスに基づく心態詞dochとjaの分析 : ドイツゴ オ ボゴ ト スル ヨウジ ノ シンタイシ カクトク シュウトク ニカンスル ケンキュウ Rigol コーパス ニ モトヅク シンタイシ doch ト ja ノ ブンセキ. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2015. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3682

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13. 村上, 佳恵. 現代日本語の感情形容詞の研究 : ゲンダイ ニホンゴ ノ カンジョウ ケイヨウシ ノ ケンキュウ.

Degree: 2015, The Gakushuin / 学習院

本研究は、現代日本語の感情形容詞について、感情形容詞の定義を行い、分類の指標をたてて考察の範囲を定めた上で、終止用法・連体修飾用法・副詞的用法という3つの用法について詳しく考察を行うものである。第1章では、感情形容詞の先行研究をまとめる。本研究では、「対象語」「属性と情意の総合的な表現」「人称制限」という3つのキーワードを取り出し、研究史を見ていく。感情形容詞が研究史上注目を集めてきたのは、感情形容詞が人間の感情を表すという意味的な特徴ではなく、「私が水が飲みたい」のように、二重ガ格をとることからであった。この二重ガ格をめぐる議論から始まる感情形容詞の研究史をたどる。第2章では、形容詞の分類を行う。これは、第3章以降の議論の前提として、感情形容詞の範囲を確定する必要があるからである。具体的には、様態の「~ソウダ」という形式を用いた形容詞分類を提示し、感情形容詞2群、属性形容詞2群の計4群に分類をする。本研究の指標は、従来の「私は、~い。」という第一人称の非過去の言いきりの形で話者の感情を述べることができるかという指標を裏側から見たものである。従来の指標では、「私は、寒い」のように、対比的な文脈でしか「私は」が現れないために判断が難しい語があるが、本研究の指標を用いれば、これらも分類が可能であることを示す。第3章では、国立国語研究所の『現代日本語書き言葉均衡コーパス』(Balanced Corpus of Contemporary Written Japanese、略称BCCWJ)を用いて、感情形容詞と属性形容詞が実際の文中でどのように使われているかを調査する。活用形による分類を活かしつつ、[形容詞述部]、[名詞句述部]、[テ形述部]、[補部]、[修飾部]、[動詞句述部]、[その他]の7つの文の成分に分類する。そして、形容詞全体では[述部]として使われることが最も多いこと、また、感情形容詞は属性形容詞と比較して[修飾部]になることが少ないということをデータで示す。第4章では、終止用法として、「動詞のテ形、感情形容詞」という文型を中心に考察を行う。そして、「娘が元気にがんばっていて、うれしい」のような前件が感情の対象であるタイプと「娘が元気にがんばっているのを見て、うれしい」のような前件の動詞が感情の対象を認識する段階の動作を表すタイプに分類できることを指摘する。そして、最後に「~カラ、感情形容詞」「~ノデ、感情形容詞」という文型との比較を行う。第5章では、連体修飾用法の感情形容詞について考察する。BCCWJから連体修飾用法の用例を収集し、感情形容詞と被修飾名詞の意味関係を7つに分類する。[対象]・[経験者]・[とき]・[内容]・[表出物]・[相対補充]・[その他]の7つである。主なものは、「悲しい知らせ」のような被修飾名詞が感情を引き起こすものである[対象]と、「(大声を出すのが)恥ずかしい人」のように、被修飾名詞が感情の持ち主である[経験者]と、「うれしい気持ち」のように被修飾名詞が「気持ち」等で、感情形容詞がその内容である[内容]の3つである。この3つは、すでに先行研究で指摘されているものであるが、本研究では、これ以外に「悲しい顔」「うれしいふり」のような[表出物]というタイプがあることを示す。そして、これらの使用実態を調査し、[対象]が多く、[経験者]は少ないということを明らかにする。第6章では、「散っていく桜を恨めしく見上げた」、「花子はジュリエットを切なく演じた」といった感情形容詞の副詞的用法について考察を行い、副詞句と述語との関係を明らかにする。副詞的用法の感情形容詞は、述語との因果関係を示すものではなく、述語動詞で表される出来事と感情形容詞で表される感情が同時性を持つだけであることを明らかにしていく。第7章では、本研究の成果をどのように日本語教育に活かしていくことができるかを「Ⅴテ、感情形容詞/感情動詞」(以下、「Ⅴテ、感情」)という文型を例に考察する。初級の日本語の教科書での「Ⅴテ、感情」の扱われ方を確認し、問題点を指摘する。そして、初級の日本語教育における「Ⅴテ、感情」の扱い方を試案として提示する。終章では、まとめを行い、今後の課題について述べる。

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村上, . (2015). 現代日本語の感情形容詞の研究 : ゲンダイ ニホンゴ ノ カンジョウ ケイヨウシ ノ ケンキュウ. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3685

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Chicago Manual of Style (16th Edition):

村上, 佳恵. “現代日本語の感情形容詞の研究 : ゲンダイ ニホンゴ ノ カンジョウ ケイヨウシ ノ ケンキュウ.” 2015. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3685.

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MLA Handbook (7th Edition):

村上, 佳恵. “現代日本語の感情形容詞の研究 : ゲンダイ ニホンゴ ノ カンジョウ ケイヨウシ ノ ケンキュウ.” 2015. Web. 21 Oct 2017.

Vancouver:

村上 . 現代日本語の感情形容詞の研究 : ゲンダイ ニホンゴ ノ カンジョウ ケイヨウシ ノ ケンキュウ. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2015. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3685.

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村上 . 現代日本語の感情形容詞の研究 : ゲンダイ ニホンゴ ノ カンジョウ ケイヨウシ ノ ケンキュウ. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2015. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3685

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14. 大塚, 慶. 擬二次元三角格子局在電子系PD(dmit)2塩の13C NMRによる研究 : ギ ニジゲン サンカク コウシ キョクザイ デンシケイ PD(dmit)2エン ノ 13c NMR ニヨル ケンキュウ; 13C NMR study of Quasi-Two-Dimensional Triangular Spin System, Pd(dmit)2 salts.

Degree: 2015, The Gakushuin / 学習院

分子性導体は、圧力や温度を変えることで物性が大きく変化することから注目を集めている。さらに、分子配列によって物性が異なり、化学修飾や原子置換によって物性を制御することができるのも魅力である。本研究では、様々な電子状態が競合していることにより新たな電子状態の発見の可能性を秘めている分子性導体に注目し、その電子状態を解明するためにミクロな測定法であるNMRを用いて研究を行った。研究の対象とした物質は、β’-およびβ -Pd(dmit)2系である。Pd(dmit)2と呼ばれる分子から作られたPd(dmit)2系は、一価の陽イオン1つに対してPd(dmit)2分子2つが結合した物質群で、陽イオン層とPd(dmit)2分子の層が交互に積層した層状物質である。その中でβ’型と呼ばれる分子配列を持つ物質は、Pd(dmit)2分子2つが二量体を形成し、二量体に電子が1個局在する絶縁体である。二量体の配列が二次元三角格子となり、陽イオンを変えることで正三角格子からのずれを系統的に制御することができる特徴を持つ。さらにこの系のほとんどの物質は低温で反強磁性転移するため、擬三角格子反強磁性体として知られている。そこで、2つのテーマに取り組んだ。1. β’-Pd(dmit)2系における反強磁性相の磁気構造の解明最近、この物質系の正三角格子に近い物質が低温まで磁気秩序を起こさないことが発見され、スピン液体として議論されている。通常の物質は、低温では必ず何らかの安定状態に落ち着くはずであるにもかかわらず、その幾何学的配置により安定な状態になれないことを意味している。これはフラストレーションと呼ばれ、理論的にも長く研究されている。実際の物質で実現している例はこれまで見つかっていなかったため、スピン液体の発見は広く注目を集めている。本テーマは、その近傍相である反強磁性相の磁気構造を明らかにすることである。今後、スピン液体を議論する上で重要となってくる情報である。この系は、正三角格子からのずれによってフラストレーションの効果の度合いを変化させることができる特徴がある。そこで、フラストレーションによって磁気構造がどのように変化しているかを知ることが本研究のモチベーションとなっている。β’-Et2Me2P[Pd(dmit)2] 2 (反強磁性転移温度TN=17K)およびβ’-Me4P[Pd(dmit)2]2(TN=42K)について、選択的13C同位体置換を行った単結晶試料に対して反強磁性相における13C NMRスペクトルの磁場方向依存性を測定、解析し、比較を行った。Et2Me2P塩については、反強磁性モーメントの容易軸および困難軸が、それぞれc*, b軸、ダイマー当たり1個存在する1/2スピンのモーメントの大きさは0.28μBで説明できることがわかった。この結果についてはJournal of the Physical Society of Japanに投稿、掲載済みである(参考論文)。さらに、フラストレーションが強いと期待されるMe4P塩について測定を行い、同じモデルを仮定して解析を行ったところ、モーメントの大きさはダイマー当たり0.45 μBであることがわかった。ただし、磁場方向依存性が小さい成分が全体の約1/3存在している点がEt2Me2P塩と異なっている。緩和率の測定から、この約1/3の領域は均一度が高く、均一度が小さい反強磁性成分の振る舞いとは異なっていた。Et2Me2P塩の反強磁性成分はすべて均一度が小さいものであったため、Me4P塩では反強磁性状態とは別の電子状態が共存していると考えている。この違いが本質的なものであるか、試料依存性のある現象であるかは今後解決すべき課題である。この点を除けば、結論として、両塩の反強磁性状態の違いはフラストレーションの効果で説明でき、フラストレーションは局在モーメントの大きさとも相関があることが明らかになった。Me4P塩は従来のスピン波の理論で説明できる大きさ0.45μBであるのに対し、フラストレーション強いEt2Me2P塩では強い量子ゆらぎの存在を意味する0.28μBという値になることが観測されたことは、フラストレーション系の量子ゆらぎに関する今後の理論研究に影響を与えると考えている。2. β-Me4N[Pd(dmit)2]2の圧力下の電子状態の解明Me4N[Pd(dmit)2]2はβ’型とはわずかに異なるβ型と呼ばれる分子配列を持つ。この物質は、圧力下では、金属状態に転移することが知られているが低温30K付近で再び絶縁化する。しかし、圧力下70K付近で伝導面内の抵抗の上昇および伝導面間の抵抗の顕著な上昇が観測されている。この原因として、高温域で等価であった伝導層が低温域で非等価になり、例えば片方が金属層、もう片方が絶縁層になり金属相と絶縁層が共存した状態が実現しているのではないかというモデルが提案されている。そこで、ミクロな電子状態を調べるため研究を行った。測定した圧力は4.5kbarで、90K付近の抵抗異常、30K付近での抵抗の急上昇が観測されている圧力領域である。スペクトルの温度変化を測定した結果、線幅の狭いピークだけで構成されていたものが、約90K以下で線幅の広い成分が出現し、その相対強度が低温で大きくなった。スピン緩和時間においても約90Kで二つの成分が現れ、線幅の広い成分に対応する緩和率が反強磁性絶縁相に向かって発散する振る舞いを観測した。線幅の狭いピークは30K付近まで残っており、90 – 30Kの温度領域で金属層および絶縁層由来の2つの異なる成分が共存していることがわかった。また、45 – 30Kでは緩和は1成分で表され2つの環境の間での磁気的な結合の存在を示していた。この現象にはサンプル依存性があり、ほとんど観測できない場合も存在するため、まだ詳細な研究が進んでいない現状であるが、今後、他の測定法による研究が進むきっかけとなる結果が得られたと考えている。

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大塚, . (2015). 擬二次元三角格子局在電子系PD(dmit)2塩の13C NMRによる研究 : ギ ニジゲン サンカク コウシ キョクザイ デンシケイ PD(dmit)2エン ノ 13c NMR ニヨル ケンキュウ; 13C NMR study of Quasi-Two-Dimensional Triangular Spin System, Pd(dmit)2 salts. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3687

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Chicago Manual of Style (16th Edition):

大塚, 慶. “擬二次元三角格子局在電子系PD(dmit)2塩の13C NMRによる研究 : ギ ニジゲン サンカク コウシ キョクザイ デンシケイ PD(dmit)2エン ノ 13c NMR ニヨル ケンキュウ; 13C NMR study of Quasi-Two-Dimensional Triangular Spin System, Pd(dmit)2 salts.” 2015. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3687.

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MLA Handbook (7th Edition):

大塚, 慶. “擬二次元三角格子局在電子系PD(dmit)2塩の13C NMRによる研究 : ギ ニジゲン サンカク コウシ キョクザイ デンシケイ PD(dmit)2エン ノ 13c NMR ニヨル ケンキュウ; 13C NMR study of Quasi-Two-Dimensional Triangular Spin System, Pd(dmit)2 salts.” 2015. Web. 21 Oct 2017.

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大塚 . 擬二次元三角格子局在電子系PD(dmit)2塩の13C NMRによる研究 : ギ ニジゲン サンカク コウシ キョクザイ デンシケイ PD(dmit)2エン ノ 13c NMR ニヨル ケンキュウ; 13C NMR study of Quasi-Two-Dimensional Triangular Spin System, Pd(dmit)2 salts. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2015. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3687.

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大塚 . 擬二次元三角格子局在電子系PD(dmit)2塩の13C NMRによる研究 : ギ ニジゲン サンカク コウシ キョクザイ デンシケイ PD(dmit)2エン ノ 13c NMR ニヨル ケンキュウ; 13C NMR study of Quasi-Two-Dimensional Triangular Spin System, Pd(dmit)2 salts. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2015. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3687

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15. 石井, 貴之. マントル岩石の高温高圧相関係とクロムスピネル系鉱物の高圧相転移・結晶化学 : マントル ガンセキ ノ コウオン コウアツ ソウカンケイ ト クロムスピネルケイ コウブツ ノ コウアツテソウ テンイ ケッショウ カガク; High-pressure high temperature phase relations of mantle-constituent rocks and high-pressure transitions and crystal chemistry of chromium-spinel minerals.

Degree: 2015, The Gakushuin / 学習院

 地球内部は高温高圧状態であり、そこで起こる複雑な対流によって、地球規模での物質循環が起きていることが現在では明らかになっている。その物質循環は、地震や火山の噴火など、私たちが住む地球表層にまで様々な影響を及ぼしている。そのため、地球深部物質を研究することは、地球内部を理解することに止まらず、自然災害のメカニズムの解明にもつながる重要なテーマの一つである。地球内部の構造は、地震波伝播速度の不連続な変化から地殻、マントル、核に分けられる。地球の大部分の体積を占めるマントルは、パイロライトと呼ばれるモデル岩石組成(Ringwood, 1975)で近似されるとする説が広く受け入れられている。地震波伝播速度分布に見られる不連続な変化によって、マントルは上部マントル、遷移層、下部マントル、D"層に区分されており、この地震波速度の不連続な変化は高温高圧条件でのパイロライト中の鉱物の高圧相転移によるとされている。この中で最も密度変化が大きい不連続面が、深さ660 km付近にある遷移層と下部マントルの境界面(660 km不連続面)である。この大きな密度変化により、沈み込むスラブや上昇するプリュームといったマントル物質の移動を妨げ、または促進する効果があるとされている。この660 km不連続面(圧力は約23 GPa)でのマントル物質の挙動がマントル全体の物質循環に大きく影響するため、それを解明することは重要である。また、マントルから上昇してきた超高圧変成岩を調べることでも、マントル内の物質循環を解明する一つの手がかりを得ることができる。最近、マントルの温度圧力条件でのみ安定な鉱物と共に高圧相を経たとされるクロムに富んだスピネル鉱物を主とするクロミタイトと呼ばれる岩石が発見され、マントル深部までの物質循環の挙動を解明する一つの指標となる可能性が提案されている(Yamamoto et al., 2009)。しかし、クロムスピネルの高圧相転移は詳細には明らかになっておらず、その相関係と高圧相の結晶構造を解明することは重要である。そこで本研究では、660 km不連続面付近の圧力温度条件において、マントル岩石として、平均的なマントル組成を表すパイロライト、沈み込むスラブのそれぞれ上部と中部を構成する中央海嶺玄武岩(MORB)とハルツバージャイトについての詳細な高圧相関係と各相の組成を調べた。それらの結果に基づいて、マントルの温度圧力条件でのそれらの岩石の密度を計算し比較した。またクロムスピネル鉱物の端成分であるFeCr2O4、MgCr2O4の高圧相転移を明らかにし、新規ポストスピネル相の結晶構造について研究を行った。これらの結果を基に、マントルにおけるスラブの沈み込みやプリューム上昇に伴う物質循環やクロミタイトの循環過程を議論した。1.660 km不連続面付近のパイロライト、MORB、ハルツバージャイトの高圧相転移パイロライト、MORB、ハルツバージャイトの相関係を20-28 GPa、1600~2200℃の範囲で、マルチセル法を用いて決定した。マルチセル法は、2~4つの異なる試料を同じカプセルに入れ、同一の圧力温度条件下に置くことにより、異なる試料間で相関係や組成を精密に比較できる方法である(Ishii et al., 2011)。マントル岩石に関する従来の多くの研究(総説としてIrifune and Tsuchiya, 2007)と異なる点は、2200℃に及ぶ高温領域までと従来より低圧側まで、マルチセル法で精密な比較を行ったことである。パイロライトでは、リングウッダイト(Rw)が約1700℃以上でガーネット(Gt)とマグネシオウスタイト(Mw)に分解しはじめ、約2100℃以上ではRwが消失しGt + Mwへと変化すること、Gt + Mwの安定領域が従来の研究よりも遥かに低い圧力の遷移層にまで広がっており、遷移層の鉱物量比は温度の上昇とともにGt量が増加することも明らかになった(Fig. 1)。さらに、660 km不連続面を形成する支配的な相転移が約2050℃以下ではポストスピネル転移であり、それ以上の温度ではポストガーネット転移であることが示された。この深さでのホットプリュームの温度が1800~2000℃程度であるとすると、ホットプリューム内ではポストスピネル転移が支配的であり、660 km不連続面の凸凹をポストガーネット転移によって説明することが困難であることが示唆される。従来の研究で詳しく調べられていなかったハルツバージャイトの相転移・密度をパイロライトのそれと比較すると、ポストスピネル転移では、ハルツバージャイトの方が1600℃でより転移圧力が高く、転移境界線のdP/dT勾配はより急な負の値になった。Fig.… (more)

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石井, . (2015). マントル岩石の高温高圧相関係とクロムスピネル系鉱物の高圧相転移・結晶化学 : マントル ガンセキ ノ コウオン コウアツ ソウカンケイ ト クロムスピネルケイ コウブツ ノ コウアツテソウ テンイ ケッショウ カガク; High-pressure high temperature phase relations of mantle-constituent rocks and high-pressure transitions and crystal chemistry of chromium-spinel minerals. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3688

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石井, 貴之. “マントル岩石の高温高圧相関係とクロムスピネル系鉱物の高圧相転移・結晶化学 : マントル ガンセキ ノ コウオン コウアツ ソウカンケイ ト クロムスピネルケイ コウブツ ノ コウアツテソウ テンイ ケッショウ カガク; High-pressure high temperature phase relations of mantle-constituent rocks and high-pressure transitions and crystal chemistry of chromium-spinel minerals.” 2015. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3688.

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石井, 貴之. “マントル岩石の高温高圧相関係とクロムスピネル系鉱物の高圧相転移・結晶化学 : マントル ガンセキ ノ コウオン コウアツ ソウカンケイ ト クロムスピネルケイ コウブツ ノ コウアツテソウ テンイ ケッショウ カガク; High-pressure high temperature phase relations of mantle-constituent rocks and high-pressure transitions and crystal chemistry of chromium-spinel minerals.” 2015. Web. 21 Oct 2017.

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石井 . マントル岩石の高温高圧相関係とクロムスピネル系鉱物の高圧相転移・結晶化学 : マントル ガンセキ ノ コウオン コウアツ ソウカンケイ ト クロムスピネルケイ コウブツ ノ コウアツテソウ テンイ ケッショウ カガク; High-pressure high temperature phase relations of mantle-constituent rocks and high-pressure transitions and crystal chemistry of chromium-spinel minerals. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2015. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3688.

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石井 . マントル岩石の高温高圧相関係とクロムスピネル系鉱物の高圧相転移・結晶化学 : マントル ガンセキ ノ コウオン コウアツ ソウカンケイ ト クロムスピネルケイ コウブツ ノ コウアツテソウ テンイ ケッショウ カガク; High-pressure high temperature phase relations of mantle-constituent rocks and high-pressure transitions and crystal chemistry of chromium-spinel minerals. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2015. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3688

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16. 立川, 将士. Development of Liposinal Agents for Physically-Induced Selective Cytotoxicity toward Tumor Cells : ブツリテキ エネルギー ニヨル シュヨウ サイボウ センタクテキ サッショウ オ シコウ シタ リポソーム ヤクザイ ノ カイハツ; 物理的エネルギーによる腫瘍細胞選択的殺傷を指向したリポソーム薬剤の開発.

Degree: 2015, The Gakushuin / 学習院

 がんは人類にとって深刻な病の一つである。がんに対する治療は、外科療法、化学療法、放射線療法が三大治療法であるが、近年では患者のQOL(Quality of Life)を考慮した、低侵襲性のがん治療法が注目されている。代表的な治療法として、中性子捕捉療法(BNCT : Boron Neutron Capture Therapy)や光線力学療法(PDT: Photodynamic Therapy)などがあり、本研究では、この二つの治療法の治療効果向上、適応幅の拡大を目的として、リポソームを用いた新たな薬剤開発を行った。「Boron-Encapsulating Liposomes and Their Promising BNCT Effects in Mice」【目的】がん中性子捕捉療法(BNCT : Boron Neutron Capture Therapy)とは、人体に無害である熱中性子線とホウ素(10B)の核反応によって生じるアルファ線とリチウム核を利用して、がん細胞を破壊する治療法である(Figure 1)。現在、BNCTのためのホウ素薬剤はBPA(p-boronphenylalanine)とホウ素12個からなるイオンクラスターBSH(Borocaptate Sodium)が臨床試験中であるが、今後は治療適応幅の拡大、さらなる腫瘍内ホウ素濃度の向上が求められている。私は、腫瘍組織は血管から微粒子が流出しやすく、さらに腫瘍組織に到達した微粒子はリンパ管回収機構が不完全なため蓄積するという特性(EPR効果)を利用して、脂質二分子膜から構成されるリポソームを用いた薬物送達に関する研究を行っている。BNCTのためのホウ素薬剤内封リポソームに関して、これまでにさまざまな研究が行われてきた。しかしながら、BSH内封リポソームはリポソームからのBSHの漏出が多く、調製可能なホウ素濃度が最大で3,000… (more)

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立川, . (2015). Development of Liposinal Agents for Physically-Induced Selective Cytotoxicity toward Tumor Cells : ブツリテキ エネルギー ニヨル シュヨウ サイボウ センタクテキ サッショウ オ シコウ シタ リポソーム ヤクザイ ノ カイハツ; 物理的エネルギーによる腫瘍細胞選択的殺傷を指向したリポソーム薬剤の開発. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3689

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立川, 将士. “Development of Liposinal Agents for Physically-Induced Selective Cytotoxicity toward Tumor Cells : ブツリテキ エネルギー ニヨル シュヨウ サイボウ センタクテキ サッショウ オ シコウ シタ リポソーム ヤクザイ ノ カイハツ; 物理的エネルギーによる腫瘍細胞選択的殺傷を指向したリポソーム薬剤の開発.” 2015. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3689.

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立川, 将士. “Development of Liposinal Agents for Physically-Induced Selective Cytotoxicity toward Tumor Cells : ブツリテキ エネルギー ニヨル シュヨウ サイボウ センタクテキ サッショウ オ シコウ シタ リポソーム ヤクザイ ノ カイハツ; 物理的エネルギーによる腫瘍細胞選択的殺傷を指向したリポソーム薬剤の開発.” 2015. Web. 21 Oct 2017.

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立川 . Development of Liposinal Agents for Physically-Induced Selective Cytotoxicity toward Tumor Cells : ブツリテキ エネルギー ニヨル シュヨウ サイボウ センタクテキ サッショウ オ シコウ シタ リポソーム ヤクザイ ノ カイハツ; 物理的エネルギーによる腫瘍細胞選択的殺傷を指向したリポソーム薬剤の開発. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2015. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3689.

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立川 . Development of Liposinal Agents for Physically-Induced Selective Cytotoxicity toward Tumor Cells : ブツリテキ エネルギー ニヨル シュヨウ サイボウ センタクテキ サッショウ オ シコウ シタ リポソーム ヤクザイ ノ カイハツ; 物理的エネルギーによる腫瘍細胞選択的殺傷を指向したリポソーム薬剤の開発. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2015. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3689

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17. 峯岸, 秀光. インデノピラゾール化合物の合成とがん細胞の低酸素応答および増殖に対する阻害機構の解明 : インデノピラゾール カゴウブツ ノ ゴウセイ ト ガン サイボウ ノ テイサンソ オウトウ オヨビ ゾウショク ニ タイスル ソガイ キコウ ノ カイメイ; Synthesis of Indenopyrazoles and Their Inhibition Mechanisms in Hypoxic Response and Proliferation of Cancer Cells.

Degree: 2015, The Gakushuin / 学習院

研究背景正常組織では血管網が発達しているため栄養や酸素が十分に供給されているが、がん組織ではがん細胞の増殖が血管網の発達よりも速いために血管の発達が未熟となる。また、がん組織で誘導される新生血管網は無秩序で、脆弱なものとなる。そのため、がん組織内に形成された血管は通常組織における血管と比べ働きが不十分となり、栄養や酸素ががん組織に十分に送達されなくなるため、がん組織では低酸素環境が存在している。この低酸素環境下で働くタンパク質としてHIF-1αが知られている。HIF-1αは通常酸素濃度下では水酸化酵素であるPHD(prolyl hydroxylases)によって水酸化される。水酸化されたHIF-1αはVHL(von Hippel?Lindau)E3ユビキチンリガーゼ複合体によるポリユビキチン化を経て26Sプロテアソームによって分解される。しかし、PHDの活性は酸素濃度依存的であるため低酸素環境下においてはその活性が低下し、HIF-1αの分解は抑制され安定化される。安定化されたHIF-1αは細胞内で恒常的に安定発現しているHIF-1βと二量体を形成することで転写のコアクチベータであるp300とともに遺伝子上の低酸素応答領域であるHREs(hypoxia response elements)に結合し、遺伝子の発現を誘導する転写因子として働く(Figure 1)。HIF-1αによって誘導される遺伝子発現はがん細胞の増殖、解糖系によるエネルギー産生、薬剤耐性、血管新生などを亢進させるため、がんの悪性化にHIF-1αが深く関与していると考えらFigure 1. HIF-1αタンパク質の分解および安定化経路れ、実際に多くの腫瘍内においてHIF-1αの過剰発現が確認されている。そのためHIF-1αはがん治療の分子標的として注目されており、その転写を抑制する阻害剤の開発が行われている。しかし、報告されているHIF-1α阻害剤の中には作用機序が明らかになっていないものも多く、HIF-1の転写制御機構には未解明の部分があると考えられる。以上の事から、本研究ではHIF-1を標的とした阻害剤の開発だけでなく、その詳細な作用機序の解明を行うこととした。インデノピラゾール骨格を有するHIF-1阻害剤の開発と生物活性評価当研究室ではVEGFRチロシンキナーゼ阻害剤であるAAL993、SU5416、KRN663がHIF-1転写阻害活性を示すことを既に報告している。また、VEGFRチロシンキナーゼ阻害剤としてインデノピラゾール化合物を報告している。この2つの報告から、インデノピラゾール化合物もAAL993など他のVEGFRチロシンキナーゼ阻害剤と同様にHIF-1転写阻害活性を示すのではないかとの仮説を立て、研究室のインデノピラゾール化合物ライブラリーを用いたHIF-1阻害剤のスクリーニングを行った。その結果、新たなHIF-1阻害剤としてGN02707を見出した。しかしながら、インデノピラゾール化合物GN02707はFigure 2に示すように、化合物1からのアセトフェノンとの反応によるトリケトン体2への合成において収率が10%程度と低く、さらに、トリケトン体2からインデノピラゾール骨格を形成する際、位置異性体が生じるため単離・精製の点で問題があった。そこで類似の骨格を持ち、構造展開の容易なインデノピラゾール化合物4に着目した。この構造は化合物5と6からワンポットで合成することができ、2つのユニットをそれぞれチューニングすることで構造の多様化を効率的に行うことができる(Figure 2)。そのため、化合物4を基本骨格とした誘導体を合成し、HIF-1阻害活性に対する構造活性相関研究を行うこととした。Figure 2. GN2707と化合物4の構造および合成スキームの検討インダノン誘導体とフェニルイソチオシアネート誘導体に対してリチウムヘキサメチルジシラジドとヒドラジンを作用さることで、ワンポットでR1またはR2に置換基を導入したインデノピラゾール化合物を合成した。合成したインデノピラゾール化合物のHIF-1転写阻害活性評価は低酸素環境下(酸素濃度1%)においてHREルシフェラーゼ安定発現HeLa細胞を用いたレポータジンアッセイ用いて評価し、細胞増殖抑制作用はMTTアッセイによって行った。活性評価の結果をTable 1 に示した。R1に置換基を導入した化合物はHIF-1阻害活性を全く示さなかった。しかし、興味深いことに化合物4cが非常に強力な細胞増殖抑制作用を示すことが明らかとなった。一方でR2に置換基を導入するとHIF-1阻害活性を示し、特にエチレンジオキシ基を導入した化合物4lがIC50 = 14 nMと既存のHIF-1阻害剤であるYC-1、CAY10585と比較して約100-1000倍強いHIF-1阻害活性を示した。Table 1. インデノピラゾール誘導体によるHIF-1α転写抑制と細胞増殖抑制作用次に、化合物4lの作用機序の解明を行うためウェスタンブロット、RT-PCR、免疫染色、免疫沈降法による解析を行った。その結果、4lの作用機序はHIF-1αとHIF-1βが二量体を形成した後の段階で作用することでHIF-1転写阻害活性を示していることが明らかとなった。このような作用を持つHIF-1阻害剤は報告例が無く、これまで報告されてきたHIF-1阻害剤とは異なる作用機序を有していることが考えられる。インデノピラゾール化合物による細胞増殖抑制作用に関する構造活性相関研究および作用機序の解析前述のインデノピラゾール骨格を有するHIF-1阻害剤の開発における構造活性相関研究において化合物4cが非常に強力な細胞増殖抑制作用を示すことが明らかとなった。化合物4lや化合物4cのように同一の基本骨格に対して、導入する置換基の種類や位置を変えることで全く異なる生物活性を発現できることから、インデノピラゾール骨格は生物活性物質を開発する際の主骨格として有用であると考えられる。このことから、インデノピラゾール化合物が生物活性に及ぼす作用についての新たな知見を得ることに加え、化合物4cをリード化合物として更なる細胞増殖抑制活性の向上と活性を示す構造を特定するための構造活性相関研究を行い、その作用機序の詳細を解析することを目的として研究を行うこととした。インダノン誘導体とフェニルイソチオシアネート誘導体からR1、R2に置換基を導入したインデノピラゾール化合物を合成し、MTTアッセイにより細胞増殖抑制活性を測定した(Table 2)。Table 2の結果よりインデノピラゾール化合物が細胞増殖抑制作用を示すにはインダノンから誘導される6位のメトキシ基が必須であり、アニリンから誘導される3’位に置換基を有することも重要であることが明らかとなった。特に3’位にメチルエステル基を有する化合物4vが最も強い活性を示した。Table 2. インデノピラゾール誘導体による細胞増殖抑制作用次に、化合物4vの作用機序解明のためMorphobase profilingとChemProteoBase…

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峯岸, . (2015). インデノピラゾール化合物の合成とがん細胞の低酸素応答および増殖に対する阻害機構の解明 : インデノピラゾール カゴウブツ ノ ゴウセイ ト ガン サイボウ ノ テイサンソ オウトウ オヨビ ゾウショク ニ タイスル ソガイ キコウ ノ カイメイ; Synthesis of Indenopyrazoles and Their Inhibition Mechanisms in Hypoxic Response and Proliferation of Cancer Cells. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3690

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Chicago Manual of Style (16th Edition):

峯岸, 秀光. “インデノピラゾール化合物の合成とがん細胞の低酸素応答および増殖に対する阻害機構の解明 : インデノピラゾール カゴウブツ ノ ゴウセイ ト ガン サイボウ ノ テイサンソ オウトウ オヨビ ゾウショク ニ タイスル ソガイ キコウ ノ カイメイ; Synthesis of Indenopyrazoles and Their Inhibition Mechanisms in Hypoxic Response and Proliferation of Cancer Cells.” 2015. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3690.

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MLA Handbook (7th Edition):

峯岸, 秀光. “インデノピラゾール化合物の合成とがん細胞の低酸素応答および増殖に対する阻害機構の解明 : インデノピラゾール カゴウブツ ノ ゴウセイ ト ガン サイボウ ノ テイサンソ オウトウ オヨビ ゾウショク ニ タイスル ソガイ キコウ ノ カイメイ; Synthesis of Indenopyrazoles and Their Inhibition Mechanisms in Hypoxic Response and Proliferation of Cancer Cells.” 2015. Web. 21 Oct 2017.

Vancouver:

峯岸 . インデノピラゾール化合物の合成とがん細胞の低酸素応答および増殖に対する阻害機構の解明 : インデノピラゾール カゴウブツ ノ ゴウセイ ト ガン サイボウ ノ テイサンソ オウトウ オヨビ ゾウショク ニ タイスル ソガイ キコウ ノ カイメイ; Synthesis of Indenopyrazoles and Their Inhibition Mechanisms in Hypoxic Response and Proliferation of Cancer Cells. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2015. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3690.

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峯岸 . インデノピラゾール化合物の合成とがん細胞の低酸素応答および増殖に対する阻害機構の解明 : インデノピラゾール カゴウブツ ノ ゴウセイ ト ガン サイボウ ノ テイサンソ オウトウ オヨビ ゾウショク ニ タイスル ソガイ キコウ ノ カイメイ; Synthesis of Indenopyrazoles and Their Inhibition Mechanisms in Hypoxic Response and Proliferation of Cancer Cells. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2015. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3690

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18. 岡部, 宣章. 海水・地下流体におけるヨウ素の化学形態及び同位体比に関する地球化学的研究 : カイスイ チカ リュウタイ ニオケル ヨウソ ノ カガク ケイタイ オヨビ ドウイタイ ヒ ニ カンスル チキュウ カガクテキ ケンキュウ.

Degree: 2015, The Gakushuin / 学習院

ヨウ素を含むハロゲン元素は、水に溶解しやすいため地球表層では水圏を中心に広く分布している。水圏を構成する水は、特異な性質を持つことから、地球表層の環境を研究する上で非常に重要である。水の特異性の一つとして、液体の中で最大の高い誘電率を持つことが挙げられる。この水の高誘電率によって、水圏はハロゲン元素をはじめとして多くの電解質成分を水―岩石反応等によって周辺環境から溶出させている。溶出した成分は、水圏を中心に地球表層で循環する。環境中での挙動や循環はその成分や元素の化学的性質に依存するため、同族元素や希土類元素同士は類似した挙動を取ることが知られている。しかし、ハロゲン元素は水圏中で陰イオンとして安定に存在するといった点は共通するものの、生物への親和性や鉱物化のしやすさといった点では挙動が異なる。特に、ヨウ素はハロゲン元素の中でも生物親和性が高く、またその他のハロゲン元素が水圏中で1価の陰イオンとして存在するのに対して海洋中で5価のヨウ素酸イオンとして存在するなど挙動が異なっている。また、ヨウ素には長半減期核種である129Iが存在しており、温泉水や海底堆積物間隙水などといった地下流体における地質年代の推定や地球表層でのトレーサーとして利用する研究がなされている。これらのことから、ヨウ素は地球化学的な研究を行う上で非常に有用な指標として用いることができる。そこで、ヨウ素に着目して地球表層の水圏に関する研究を行った。対象とした水圏は、地球表層の水圏の9割以上を占める「海洋」と特異な性質を持つことが多い「地下流体(温泉水)」である。地下流体の研究地下流体の研究では、北海道に産する温泉に着目した。北海道は、自噴・揚水問わず温泉が多く存在している地域である。近年では、掘削技術の向上からかつては温泉の産出が困難であると考えられていた地域においても温泉の開発が行われている。そのため、現在では北海道のほぼ全域で地下流体の試料採取が可能である。また、北海道では過去の研究から高濃度の塩分を含む温泉の存在が確認されていたものの、その成因については不明な点も多く存在していた。そこで、温泉水に含まれるハロゲン元素と129I/127I比を測定することで温泉水の起源やその成因についての考察を行った。 ハロゲン元素の分析の結果、塩素濃度が0.3から963mMであり、臭素濃度は6から2500μM、ヨウ素濃度は0.02から650μMと濃度が広範囲であった。また、その値からハロゲン元素間の濃度比を算出した。過去の研究ではハロゲン元素間の濃度比から流体の起源を推定しており、本研究でも同様の方法で流体の起源を推定した。その結果、本研究で測定した試料の多くが海底堆積物間隙水及びそれと海水が混合した値と一致した。そのことから、本研究で測定した試料はその多くが海底堆積物や海水から何らかの影響を受けていることが推測された。129I/127I比の測定では値が0.05~0.38×10-12程度であった。日本において過去の研究で測定された温泉水を中心とする地下流体では129I/127I比はその多くが0.2×10-12程度の値であった。そのため、0.05~0.1×10-12程度という129I/127I比は非常に低く、その起源が古いものである可能性が示唆される。また、129I/127I比の低い試料(<0.1×10-12)の採取地点が北海道において東経141°から142°の同一直線上に位置することが確認された。この0.05~0.1×10-12の129I/127I比から年代を推定すると、その起源が約7500万年前から6000万年前になることが推定された。この年代において北海道は、現在の北海道東部と北海道西部の間にイザナギ‐クラプレートが存在していたと考えられている。現在、このイザナギ‐クラプレートはユーラシアプレートに完全に沈み込んでおり、その際のプレートテクトニクスによって現在の北海道の地形が形成されたと考えられている。このプレートの衝突時にヨウ素を豊富に保持している海底堆積物が付加体などとして地殻に取り込まれ、それらが温泉水の成分に影響を与えている可能性が示唆された。129I/127I比の低い試料の採取地が北海道において同一直線上に分布することもこの考察を補強するデータの一つである。海洋の研究地球表層における水圏の90%以上が海洋である。そのため、ヨウ素にとっても海洋は重要なリザーバーであり、多くの研究がなされている。ヨウ素は環境中でIO3-、I-、有機ヨウ素の形態で主に存在しており、海洋はこれらが共存した状態である。現在の海洋は、酸化的な環境であるため、ヨウ素は主にIO3-の化学形態で存在していることが知られていが、有光層と呼ばれる海洋表層ではIO3-の減少とI-の増加が確認されている。しかし、熱力学的にはこの変化は矛盾していることから微生物の影響が推測されており、過去の研究ではこのヨウ素の還元反応への硝酸還元菌の活性の関与が報告されている。これは、IO3-がNO3-と化学形態が似ていることから硝酸還元菌がNO3-をNO2-に還元する際にIO3-もI-まで還元していると考えられるためである。しかし、ヨウ素に特異的に反応する微生物の存在や硝酸還元活性を失活させた微生物でもIO3-の還元が報告されているなど、不明な点も多い。そのため、海洋におけるヨウ素の化学形態変化について詳細に研究を行った。本研究では、海洋中でのヨウ素の化学形態変化を再現し、それを観察することでヨウ素の還元反応が起きるメカニズムについて考察を行った。実験方法は、実際に天然で採取した海水を滅菌したバイアル瓶に密封することで培養し、HPLC-ICP-MSで化学形態別分析を行った。 まず、未濾過海水を窓辺の太陽光が入射する条件(明所条件)とロッカー内のほぼ遮光した条件(暗所条件)とでヨウ素の化学形態変化の比較を行った。その結果、暗所条件ではあまり大きな変化は見られなかったが、明所条件ではIO3-の減少とI-の増加が確認された。これは、実際の海洋の有光層におけるヨウ素の還元反応と同様の変化が起きていると考えられる。しかし、この実験ではヨウ素の還元に関する要因については明らかにならなかった。そこで、さらに条件を詳細に区分し実験を行った。…

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岡部, . (2015). 海水・地下流体におけるヨウ素の化学形態及び同位体比に関する地球化学的研究 : カイスイ チカ リュウタイ ニオケル ヨウソ ノ カガク ケイタイ オヨビ ドウイタイ ヒ ニ カンスル チキュウ カガクテキ ケンキュウ. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3692

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Chicago Manual of Style (16th Edition):

岡部, 宣章. “海水・地下流体におけるヨウ素の化学形態及び同位体比に関する地球化学的研究 : カイスイ チカ リュウタイ ニオケル ヨウソ ノ カガク ケイタイ オヨビ ドウイタイ ヒ ニ カンスル チキュウ カガクテキ ケンキュウ.” 2015. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3692.

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岡部, 宣章. “海水・地下流体におけるヨウ素の化学形態及び同位体比に関する地球化学的研究 : カイスイ チカ リュウタイ ニオケル ヨウソ ノ カガク ケイタイ オヨビ ドウイタイ ヒ ニ カンスル チキュウ カガクテキ ケンキュウ.” 2015. Web. 21 Oct 2017.

Vancouver:

岡部 . 海水・地下流体におけるヨウ素の化学形態及び同位体比に関する地球化学的研究 : カイスイ チカ リュウタイ ニオケル ヨウソ ノ カガク ケイタイ オヨビ ドウイタイ ヒ ニ カンスル チキュウ カガクテキ ケンキュウ. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2015. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3692.

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岡部 . 海水・地下流体におけるヨウ素の化学形態及び同位体比に関する地球化学的研究 : カイスイ チカ リュウタイ ニオケル ヨウソ ノ カガク ケイタイ オヨビ ドウイタイ ヒ ニ カンスル チキュウ カガクテキ ケンキュウ. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2015. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3692

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19. 砂見, しづゑ. Essays on Statistical Analysis in Revenue Management and Selecting populations for Dependent Data : レベニュー マネジメント ニオケル トウケイテキ ブンセキ オヨビ ジュウゾク データ ノ ボシュウダン センタク モンダイ ノ ケンキュウ; レベニューマネジメントにおける統計的分析および従属データの母集団選択問題の研究.

Degree: 博士(経済学), 2015, The Gakushuin / 学習院

本論文の構成は下記の通りである。第1章レベニューマネジメントは、アメリカの航空業界で開発され、現在では多くの業界で活用されている。キャパシティーに制限があり、簡単にはそれを増減できない企業が、価格で需要に対応せず、キャパシティーをコントロールすることで収益の最大化を図る手法である。例えば、航空会社にとって、飛行機の座席の利用が商品である。座席数は固定されて容易にその数を増減できない。そこで、同じ座席に対して異なる規則をもつ価格を設定し、各価格の販売座席数をコントロールして収益を最大化する。レベニューマネジメントを活用できる業界、つまりキャパシティーを容易には変更できない業界として航空業界やホテル業界はその典型であるが、それ以外にレベニューマネジメントを利用する業界を説明する。本章では、このレベニューマネジメントに欠かせない需要予測の統計的手法、精度が高いといわれるピックアップ法をとりあげる。ピックアップ法は航空業界の予約予測、ホテル業界での客室予約予測に使われることが多い。次に需要分析に有用な回帰モデル(線形回帰モデル、ポアソン回帰モデル、NB回帰モデル)をとりあげる。ピックアップという一定期間に受ける予約数は期間が短いとその数が小さくなり、離散型分布を考えることが適当である。その場合はポアソン回帰とNB回帰を考える。また、キャパシティーに上限があるということは、需要総数がそれを超えると需要はセンサーされる。そこでセンサーデータがある場合の線形回帰、ポアソン回帰を説明する。第2章ホテルの客室需要についての一変量価格反応関数を推定する。一定期間の客室需要(ピックアップ)を被説明変数、価格および宿泊日当日からのリードタイムを説明変数とする。価格には自社価格、他社価格を使う。ピックアップの期間を1日とするとピックアップの数は小さく、離散型分布に従うと考えるのが妥当である。そこで、ポアソン回帰モデルとNB回帰モデルを使って回帰し、自社価格と他社価格のピックアップへの影響、他社と価格で競合するかを考える。実証研究では、東京のあるホテルの特定の宿泊日のピックアップと、そのホテルを含む3社が提供する価格の宿泊日の30日前から毎日記録されたデータを使って分析した。ホテルは各マーケットセグメントに対して、同じ客室であっても、付加価値をつけて異なる価格設定を行うため、時にはその価格の種類は200を超えることもある。顧客は低価格に反応すると考え、平均、メディアン、最低価格、分位点、分位点以下平均の5種類の価格指標を作り、それぞれのピックアップへの影響、競合するホテルか否かを検証した。まずは、記述的分析を行った。3社の地理的関係、客室面積の加重平均、30日間のピックアップの変動、3社の価格変動、3社の価格範囲を分析した。次にポアソン回帰、NB回帰を行った。自社価格の係数が負で有意であれば、また他社価格の係数が正で有意であれば価格理論と整合性をもつ。その時、ホテルはその他社ホテルと価格で競合すると考えられる。ピックアップの価格反応関数を使って、自社価格、他社価格がピックアップに与える影響、そして競合する他社を見出すことができる。第3章本章の目的はk個の母集団から最大の平均値をもつ母集団を含む集合を定める確率P*以上で選択する方法を考える。この方法は1963年にGuptaが独立変数の場合の手法を開発しているが、本章では従属変数の場合の手法を考える。k個のARMA 過程の母集団を考え、各母集団は同じパラメータを持ち、期待値のみが異なるとする。この時に、確率P*以上で、最大平均値をもつ母集団を選択するルールを提供する。このルールによって確率P*以上で、最大平均値をもつ母集団が選択した集合に入ることを理論的に説明する。選択された集合の大きさは小さいことが精度を高めることになる。パラメータの値(説明変数のパラメータ、標本の期待値)は選択ルールの精度に影響を与える。そこで、パラメータの値の異なるサンプルを発生させて選択された集合に期待値が最大の母集団が含まれているか、それ以外の母集団が含まれているとすると何個の母集団が含まれるかをシミュレーションによって検証した。各母集団の期待値の差が大きいと、選択される母集団の数は小さくなり、期待値が最大の母集団を選択する確率が大きくなった。また説明変数のパラメータを大きくすると、選択される母集団の数が大きくなった。標本平均の分散はサブサンプリングによって求めた。サブサンプルのサイズは標本の大きさによって変える必要があり、妥当な大きさはシミュレーションによって判断したが、実際にこのルールを使う場合については更なる研究が必要と考える。

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砂見, . (2015). Essays on Statistical Analysis in Revenue Management and Selecting populations for Dependent Data : レベニュー マネジメント ニオケル トウケイテキ ブンセキ オヨビ ジュウゾク データ ノ ボシュウダン センタク モンダイ ノ ケンキュウ; レベニューマネジメントにおける統計的分析および従属データの母集団選択問題の研究. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3706

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Chicago Manual of Style (16th Edition):

砂見, しづゑ. “Essays on Statistical Analysis in Revenue Management and Selecting populations for Dependent Data : レベニュー マネジメント ニオケル トウケイテキ ブンセキ オヨビ ジュウゾク データ ノ ボシュウダン センタク モンダイ ノ ケンキュウ; レベニューマネジメントにおける統計的分析および従属データの母集団選択問題の研究.” 2015. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3706.

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砂見, しづゑ. “Essays on Statistical Analysis in Revenue Management and Selecting populations for Dependent Data : レベニュー マネジメント ニオケル トウケイテキ ブンセキ オヨビ ジュウゾク データ ノ ボシュウダン センタク モンダイ ノ ケンキュウ; レベニューマネジメントにおける統計的分析および従属データの母集団選択問題の研究.” 2015. Web. 21 Oct 2017.

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砂見 . Essays on Statistical Analysis in Revenue Management and Selecting populations for Dependent Data : レベニュー マネジメント ニオケル トウケイテキ ブンセキ オヨビ ジュウゾク データ ノ ボシュウダン センタク モンダイ ノ ケンキュウ; レベニューマネジメントにおける統計的分析および従属データの母集団選択問題の研究. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2015. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3706.

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砂見 . Essays on Statistical Analysis in Revenue Management and Selecting populations for Dependent Data : レベニュー マネジメント ニオケル トウケイテキ ブンセキ オヨビ ジュウゾク データ ノ ボシュウダン センタク モンダイ ノ ケンキュウ; レベニューマネジメントにおける統計的分析および従属データの母集団選択問題の研究. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2015. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3706

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20. 渡辺, 修. 神宮伝奏の研究 : ジングウ テンソウ ノ ケンキュウ.

Degree: 博士(史学), 2015, The Gakushuin / 学習院

第1部「神宮伝奏の成立」第1章「神宮上卿の成立」:その成立は、康和4(1102)年に伊勢神宮で発生した大事件に驚愕した堀河天皇が、急遽、神宮についての仗議開催を蔵人に指示し、外叔にあたり、信頼する久我雅実に対して仗議を取り仕切るように命じたことであった。次に神宮上卿が常置化された、永暦2(1161)年から文治2(1186)年迄の時期は後白河院政下であり、当時の神宮上卿人事は院司などその近臣公卿を軸として行われ、神宮行政は法皇の決裁によって行われていた。鎌倉期における建久4(1193)年から文永11(1274)年迄の時期は、延べ12名しか確認することができず、神宮上卿制度が次第に衰退した。第2章「神宮伝奏の成立」:後白河院政期において成立した伝奏制度が分化したことにより、弘安2(1279)年に神宮伝奏の活動を初めて確認できる。その補任と活動が顕著にみられるのは、15世紀以降のことである。その半ば迄は神宮伝奏と神宮上卿が併置されており、神宮行政のなかでも「雑訴」「伝奏奉書」「奏聞」は神宮伝奏が担当し、「官符請印」「日時定」「軒廊御卜」は神宮上卿が担当しており、両者の間で役割分担がなされていたことを指摘できる。第3章「神宮奏事始の成立」:光厳院政下における伝奏制度の強化と拡大は必然的にその主要な機能であった「奏事」の政務における位置づけの上昇をもたらし、同院政下の観応2(1351)年、平安時代の政始を引き継ぎ、年頭にあたり、政務を開始する意義をもった「奏事始」が成立した。その後、それらが神宮奏事始、賀茂奏事始に分化したが、神宮奏事始は、永和2(1376)年までに成立した。第2部「神宮伝奏の補任」第1章「近世神宮伝奏の補任」:江戸時代における神宮伝奏・神宮上卿の補任について検討した結果、注目すべきことは、安永8(1779)年の光格天皇即位以降、就任者に占める清華家公卿の割合が増加し、神宮上卿職を清華家と特定の羽林家公卿が独占し、同職の家職化が進んだり、就任者に占める議奏就任者の割合も増加したりしたことである。清華家公卿の割合増加については、平安末期の神宮上卿は、清華家公卿が約6割を占めていたことからも、名称変更をはじめとする、古代的な神宮上卿に復古させようとする動きの一環であったと考える。近世における神宮伝奏・神宮上卿の補任と退任について検討すると、文禄・寛永年間の事例から神宮伝奏の人事が円滑に進まなかったことがわかる。そこで、その要因について神宮伝奏の退任理由をみることによって明らかにした。それらは、親族の死去、親族にできた服仮、本人、親族、家人の病気、娘の出産、触穢の際には辞職したことであり、厳格に清浄性を保つことが求められた役職であったことであると考える。第2章「近世神宮伝奏の行動規範」:近世前期においては神宮伝奏も就任直後に彼らに対して同職在任中に避けるべき触穢の内容について質問した。その質問と回答が詳細に記されているのが、寛文13(1673)年9月に神祇伯白川雅喬王が記した『神宮伝奏之間事 転法輪相談条々』である。神宮伝奏の就任者が頻繁に交代した最大の理由は、こうした日常生活における厳格な規範の存在であったことを指摘できる。第3章「近世神宮伝奏の記録」:18世紀半ばから19世紀後半にかけて、多くの神宮上卿が盛んにその記録の作成、親族を始めとする神宮上卿経験者の記録の披見、書写を行った。特に中山愛親が定めた神宮上卿在任中の心得であった「神宮定条々」は延べ6人の神宮上卿によって半世紀以上にわたり、披見、書写され続けた。第3部「神宮伝奏の機能」第1章「戦国織豊期の神宮伝奏」:中御門宣胤や柳原資定の神宮伝奏としての活動をみると、朝廷・幕府ともに衰微するなかで神宮式年遷宮が途絶、仮殿遷宮も容易ではなかった当時においても、朝廷における神宮行政は、天皇―神宮伝奏のラインによって行われ、宣胤や資定は、主体的に神宮伝奏を勤め、単に奏請と伝宣を行うだけではなく、神宮行政の責任者として積極的にその牽引役を果たしていたことを指摘できる。第2章「近世の神宮奏事始」:江戸幕府が成立すると、神宮伝奏および神宮行政の在り方も大きく変化した。天和4(1684)年から貞享5(1688)年にかけて一条兼輝が行った関白参勤の再興、神宮伝奏への儀式所作の指示、摂政による奏事目録の内覧によって、神宮奏事始の性格は神宮伝奏が主体となって行う儀式から摂政、関白の指示により神宮伝奏が行う儀式へと変化した。第3章「近世神宮神主への叙位」:天保15(1844)年の内宮四禰宜による従三位申請について注目すべきことは、祭主がその叙位を先例に基づいて強く主張し、関白も賀茂社禰宜に同様の先例があることにより、容易に認めたことである。このことは寛文10(1670)年の内宮一禰宜に対する正三位叙位、延享4(1747)年の大宮司に対する従三位叙位の過程と比較して祭主の発言力が強化したことを指摘できる。第4章「近世朝廷と神宮式年遷宮」:江戸時代の朝廷における神宮式年遷宮の準備過程について次のことに注目すべきである。寛文9(1669)年度の場合、関白が遷宮祭祀日時定の執行日決定に際して武家伝奏の内諾を求め、さらに、武家伝奏は幕府の意向として執行日の変更を要請し、それが変更された。これに対して、文化7(1810)年の準備過程において、光格天皇の意向により、初めて同祭祀の執行日が祭主藤波の内諾を得て決定され、仁孝天皇下の文政12(1829)年度の場合も遷宮祭祀の執行日決定に際して祭主は祭祀内勘文日時に関する自らの内諾を得ることを朝廷に要請し、天皇もその内諾を求め、関白が祭主の要請によって正遷宮祭の執行日を変更したことである。第5章「近世の神宮例幣使発遣」:江戸時代における神宮例幣使発遣の準備過程における神宮上卿の活動について注目すべきことは、安永8(1779)年に神宮上卿正親町公明の意見具申によって、神宮例幣使発遣儀式の準備過程が、旧例に復され、幣帛奉納に際して両宮で行われる直会饗膳における勧盃順序が是正されたことである。

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渡辺, . (2015). 神宮伝奏の研究 : ジングウ テンソウ ノ ケンキュウ. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3765

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渡辺, 修. “神宮伝奏の研究 : ジングウ テンソウ ノ ケンキュウ.” 2015. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3765.

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渡辺, 修. “神宮伝奏の研究 : ジングウ テンソウ ノ ケンキュウ.” 2015. Web. 21 Oct 2017.

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渡辺 . 神宮伝奏の研究 : ジングウ テンソウ ノ ケンキュウ. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2015. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3765.

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渡辺 . 神宮伝奏の研究 : ジングウ テンソウ ノ ケンキュウ. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2015. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3765

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21. 大森, 規央. 蒸着分子性ガラスの特性 : 偏光解析法および量子化学計算による研究 : ジョウチャク ブンシセイ ガラス ノ トクセイ ヘンコウ カイセキホウ オヨビ リョウシ カガク ケイサン ニヨル ケンキュウ.

Degree: 2015, The Gakushuin / 学習院

低温の金属基板への蒸着により作成したアルキルベンゼン系化合物のガラス状態は、蒸着直後の密度や昇温に伴う緩和過程が蒸着温度Tdに大きく依存することが光干渉を利用した解析により報告されている。しかし、この解析には多くの仮定を用いる必要があるという問題があった。また、これまで蒸着分子性ガラス内の局所安定構造を考える上での基本要素である二量体の安定構造を量子化学計算により調べる研究が行われていたが、それらも従来の方法では得られる結果が初期構造に依存するという問題があった。そのため、光学実験としては偏光解析法(エリプソメトリー)を導入し、量子化学計算としてはGRRM (Global Reaction Route Mapping) という新しいプログラムを併用した計算を行い、実験と計算の2つの視点から蒸着分子性ガラスの研究を行った。エリプソメトリーでは、補償子付き回転検光子型エリプソメトリーに必要な光学部品を既存の真空チェンバーに装着し、蒸着ガラスの膜厚d、屈折率nのTd依存性を調べた。試料には光干渉法で調べられていたエチルベンゼン(EB)を用い、基板はAu基板およびSi基板を用いた。その結果、過去の実験とは蒸着速度や膜厚が異なるが、蒸着直後のdやn、さらに構造緩和による挙動がTdに依存する点は、過去の結果と同様に見られた。しかし、Si基板を用いた場合、光干渉法による結果とは異なり、高いTdの試料の蒸着直後の密度が過冷却液体の密度の外挿線の値に近くなるという新しい結果が得られた。また、過冷却液体状態は、Au基板の高温蒸着試料では明確に観測されず、低温蒸着試料においてもガラス転移後3 K程度の温度範囲でしか観測されなかった。一方、Si基板では10 K程度の広い温度範囲で過冷却液体状態を観測できたが、液体-液体緩和とされていた現象は再現されなかった。量子化学計算においては、ベンゼン(BZ)、トルエン(TL)、EBの二量体構造の系統的な探索を行った。計算レベルMP2/6-31Gを用いた結果では、BZは3種、TLは23種、EBは36 種の平衡構造(EQ)をもつことを見出した。それぞれの構造をMP2/6-311++G(d,p)で最適化すると、EQはBZで3種、TLで11種となった。EBについては現在計算を継続中である。これらの計算の結果、アルキルベンゼン系化合物の二量体では、π/π型の相互作用よりもCH/π型の相互作用を2つ含む構造の方が安定であることがわかった。また、ガラス状態を形成しないBZと比べてTLとEBが多様な二量体を作ることは、これらの化合物がガラス状態を形成しやすい性質という事実と強く関係するとともに、液体急冷法では到達できない高密度な状態が蒸着法によって形成されることを理解する糸口となると考えられる。

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大森, . (2015). 蒸着分子性ガラスの特性 : 偏光解析法および量子化学計算による研究 : ジョウチャク ブンシセイ ガラス ノ トクセイ ヘンコウ カイセキホウ オヨビ リョウシ カガク ケイサン ニヨル ケンキュウ. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3786

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Chicago Manual of Style (16th Edition):

大森, 規央. “蒸着分子性ガラスの特性 : 偏光解析法および量子化学計算による研究 : ジョウチャク ブンシセイ ガラス ノ トクセイ ヘンコウ カイセキホウ オヨビ リョウシ カガク ケイサン ニヨル ケンキュウ.” 2015. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3786.

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MLA Handbook (7th Edition):

大森, 規央. “蒸着分子性ガラスの特性 : 偏光解析法および量子化学計算による研究 : ジョウチャク ブンシセイ ガラス ノ トクセイ ヘンコウ カイセキホウ オヨビ リョウシ カガク ケイサン ニヨル ケンキュウ.” 2015. Web. 21 Oct 2017.

Vancouver:

大森 . 蒸着分子性ガラスの特性 : 偏光解析法および量子化学計算による研究 : ジョウチャク ブンシセイ ガラス ノ トクセイ ヘンコウ カイセキホウ オヨビ リョウシ カガク ケイサン ニヨル ケンキュウ. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2015. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3786.

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大森 . 蒸着分子性ガラスの特性 : 偏光解析法および量子化学計算による研究 : ジョウチャク ブンシセイ ガラス ノ トクセイ ヘンコウ カイセキホウ オヨビ リョウシ カガク ケイサン ニヨル ケンキュウ. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2015. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3786

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22. 田口, 和雄. 日本企業における賃金制度の戦後史 : 新日本製鐵と東芝の事例研究をもとに : ニホン キギョウ ニオケル チンギン セイド ノ センゴシ シンニホン セイテツ ト トウシバ ノ ジレイ ケンキュウ オ モトニ.

Degree: 2016, The Gakushuin / 学習院

本研究の目的は、日本の主要産業の中から鉄鋼産業と電機産業の代表的企業である新日本製鐵株式会社(以下「新日鐵」)と株式会社東芝(以下「東芝」)を事例として取り上げ、日本企業における第二次世界大戦後(以下「戦後」)の賃金制度の変遷の特質を実証的に検証することである。1990年代以降、経営体質の強化を図るために、日本企業は経営改革に取り組み、それに連動して賃金制度の再編を進めている。それは、高度経済成長の下で形成された年功をベースとした賃金制度を、能力や成果を重視する制度に組み替えようという動きである。このような動きが賃金制度の構造そのものをどの程度変える動きであるのか、構造そのものを変えるとすればどこに向かおうとする動きであるのかを明らかにするには、「賃金制度は経営環境に規定される」という原則に立って賃金制度の変遷の特質を確かめることが役に立つと考えられる。このように考える背景にはつぎの2点がある。第1に賃金制度はそれ自身が単独で形成されているのではなく、経営環境の下で企業が経営目標を実現するために展開する人事戦略にしたがって形成されていること、第2に現在の賃金制度はこれまでの幾多にわたる改定を経て形成されており、一時点の変化を詳細に分析するだけでは表層的な分析にとどまってしまうことである。賃金制度の長期的な変遷の特質を確認するには個別企業の丁寧な実証研究が必要であり、本研究のねらいはこの点にある。この「賃金制度は経営環境に規定される」という原則に立って既存研究の成果を整理すると、つぎの3点の限界がみられる。1.経営環境、経営状況との関連で戦後の賃金制度の変遷の大枠は既存研究でかなりの程度提示されているが、それらは定性的かつ概括的に戦後の変遷を捉えているにとどまり、経営指標との関連で検証する等、詳細な実証的、定量的な分析がなされていない。2.個別企業の事例分析による研究では、戦後の日本経済を牽引してきた大手製造企業等を事例に取り上げ戦後の変遷を検証しているものの、それらは特定の転換期における特定の賃金制度改革を検証するにとどまり、戦後から現在までを通した賃金制度の変遷を体系的に明らかにするまでには至っていない。3.一部の研究では、賃金制度の長期的な変遷を取り上げているものの、特定の賃金要素、あるいは特定の従業員層を個別に取り上げているため、賃金制度設計の重要な点の1つである基本賃金を構成する賃金要素の組み合わせの変遷についての検証が行われていない。そのため、明らかにされたことが賃金制度の全体構造をどの程度変える動きであるのか、さらに全体構造をどこに向けて変えようとする動きであるのかという戦後の変遷を総括することができていない。以上の先行研究の成果を踏まえて、本研究は以下の2つの点を明らかにしている。1.個別企業の事例分析を通じて戦後の賃金制度の変遷の特質と、「賃金制度は経営環境に規定される」という原則に立って変遷がなぜ起きたかを明らかにする。2.その検証作業を踏まえて、1990年代以降の賃金制度再編の動きが賃金制度の構造そのものをどの程度変える動きであるのか、構造そのものを変えるとすればどこに向かおうとする動きであるのかを考察する。これら研究課題を取り組むには、企業を対象とした事例研究が必要になる。しかも本研究では戦後の賃金制度の変遷を分析するため、研究対象となる企業は第1に戦前に設立された企業であること、第2に日本を代表する企業であることの2つの要件を充たしていることが必要となる。本研究ではこれらに該当する企業として、日本の主要産業である鉄鋼産業と電機産業の代表的企業である新日鐵と東芝を選択し、事例研究の対象企業とした。賃金制度の対象は一般者(労働組合員)の基本賃金とし、家族手当、住宅手当、特殊勤務手当、役付手当および時間外勤務手当等の諸手当を除いている。また、賃金制度の基盤である人事制度の変遷も関連する範囲で取り上げている。研究方法について本研究は、以下の2つの方法をとっている。1.新日鉄と東芝における戦後の賃金制度の変遷を明らかにするための文献研究。戦後の変遷を詳細に分析するために用いた文書史料は会社社史、労働組合資料等の1次文書史料であるが、それを補う範囲で公表されている文献等の2次文書史料も用いた。2.文献研究を補完するためのインタビュー調査。本研究では歴史研究の研究手法である文書史料をもとにした分析を行うが、それを補完するために、当時の労使交渉に参加した関係者等を対象としたインタビュー調査を行った。以上の研究課題と方法に基づいて、本研究は以下の3部10章から構成されている。序章では研究の背景と問題意識、分析フレームワークを提示したうえで、先行研究の成果を整理し、それを踏まえて本研究の課題、対象および方法を論じている。つづく第1章以降の構成はつぎの通りである。第Ⅰ部と第Ⅱ部(第1章から第7章)は実証研究であり、本研究の中心部分である。第Ⅰ部(第1章~第4章)では新日鐵を、第Ⅱ部(第5章~第7章)では東芝を事例として取り上げ、両社の戦後の賃金制度の変遷を分析する。その際には、経営と賃金制度の変遷をみるための時代区分を設定したうえで、この時代区分に沿って賃金制度がどのような経営環境の下で、どのような変容を遂げてきたのかを分析している。第8章と終章からなる第Ⅲ部では、第Ⅰ部と第Ⅱ部の分析結果をもとに、賃金制度の長期的な変遷の特質を検証する。そして最後の終章では、本研究で明らかにしたことを整理したうえで、現在起こっている賃金制度の再編の動きについて検討する。最後に、残された課題を明らかにすることによって今後の研究の方向性を提示している。新日鐵と東芝の賃金制度の変遷の分析によると、業種が異なるにも拘わらず経営戦略の基本的な方向とそれに対応した賃金制度には共通する点が多く、時期はやや異なるものの、同じ経営戦略の変遷を遂げている。経営再建が進められた生産体制拡大期は、戦後の混乱期の中で立ち遅れていた競争力を回復するために、従業員の増員によって経営規模の拡大を進める経営戦略がとられた。この戦略に合わせて、従業員が生産活動に専念できるための安定賃金と生産の拡大と、賃金を結びつけるための業績連動賃金から構成される同期以前に導入された賃金制度が継続された。生産体制調整期の経営戦略は、生産体制拡大期に上昇した人件費を抑えつつ競争力を強化するために、従業員数を維持しつつ労働生産性の向上を通した経営規模の拡大を進める戦略をとった。それに対応する基本賃金は業績連動賃金を縮小し、安定賃金を拡大することであった。生産体制再編期に移行すると、それまでの従業員数を維持しつつ経営規模を拡大する経営戦略は経済活動のグローバル化などの経営環境の変化の中で行き詰まった。国際的に賃金が高水準となったことによる競争力の低下がその背景にあった。この問題を解決するため、経営規模を調整しつつ従業員を削減して労働生産性の向上を追求する経営戦略へと転換された。それに連動して賃金制度は、成果と賃金の結びつきを重視する方向に変化し、基本賃金の構成は安定賃金の拡大から一転して業績連動賃金の新設(再設置)と拡大へと進んだ。これまで明らかにしてきた戦後の変遷を通して、生産体制維持期にある現在の賃金制度改革の方向を考えてみると、安定賃金の序列づけと業績連動賃金の役割の変化が注目される。すなわち、

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田口, . (2016). 日本企業における賃金制度の戦後史 : 新日本製鐵と東芝の事例研究をもとに : ニホン キギョウ ニオケル チンギン セイド ノ センゴシ シンニホン セイテツ ト トウシバ ノ ジレイ ケンキュウ オ モトニ. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3790

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Chicago Manual of Style (16th Edition):

田口, 和雄. “日本企業における賃金制度の戦後史 : 新日本製鐵と東芝の事例研究をもとに : ニホン キギョウ ニオケル チンギン セイド ノ センゴシ シンニホン セイテツ ト トウシバ ノ ジレイ ケンキュウ オ モトニ.” 2016. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3790.

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田口, 和雄. “日本企業における賃金制度の戦後史 : 新日本製鐵と東芝の事例研究をもとに : ニホン キギョウ ニオケル チンギン セイド ノ センゴシ シンニホン セイテツ ト トウシバ ノ ジレイ ケンキュウ オ モトニ.” 2016. Web. 21 Oct 2017.

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田口 . 日本企業における賃金制度の戦後史 : 新日本製鐵と東芝の事例研究をもとに : ニホン キギョウ ニオケル チンギン セイド ノ センゴシ シンニホン セイテツ ト トウシバ ノ ジレイ ケンキュウ オ モトニ. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2016. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3790.

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田口 . 日本企業における賃金制度の戦後史 : 新日本製鐵と東芝の事例研究をもとに : ニホン キギョウ ニオケル チンギン セイド ノ センゴシ シンニホン セイテツ ト トウシバ ノ ジレイ ケンキュウ オ モトニ. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2016. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3790

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23. 塩見, 優. 『源氏物語』の死と身体 : ゲンジ モノガタリ ノ シ ト シンタイ.

Degree: 2016, The Gakushuin / 学習院

古代より人々は「死」を畏怖すべきものとしてとらえてきたようである。それは、シュメール神話などからもわかる。だが、「死」は常に恐ろしいものとして描かれるわけではない。本論文が研究対象とする『源氏物語』も、死を「美しいもの」と捉えている。なぜ「死」を『源氏物語』は美しく描いたのだろうか。そのように描くのは、「死」をどのように認識しているからなのであろうか。「死」についての研究は様々な視点からなされている。宗教、死者と生者との関係、噂、和歌表現、身体表現など多岐にわたる。本論では、「身体」に注目する。昨今の研究において、身体が個人の本質を規定するという構造の中で、語りの仕組みをとらえるというものがある。「身体」は、髪、声、動作、衣装など様々な領域をさす。この「身体」を丁寧に読み解くことで、『源氏物語』内の登場人物たちが、どのように「死」と向き合ってきたのかについて考えていく。第一章では、死者の身体の名称について考察した。「身体」を扱う上で、死者の身体の名称をどうするか、という問題にまず当たる。死者の身体を示す語は、「死体」、「遺体」、「屍」、「骸」など多くの言葉があるが、その一つ一つの定義には、死者への尊敬の念や、魂の有無、身体状態などが絡んでいる。そのため、第一節では、『源氏物語』とそれ以前の作品を分析し、平安時代にどのような名称で死者の身体が表現されていたかを確認した。第二節では、第一節で分析した内容を発展させ、火葬後の「遺骨」の名称にどのような表現が用いられているかについて調査した。第二章では、『源氏物語』正編の死者について扱った。特に残された生者の「まなざし」に注目した。第一節の葵上は、『源氏物語』内で唯一腐敗する身体を持つ。彼女が腐敗するまで見つめ続けた、光源氏と父大臣の「まなざし」の意味とその変容について考察した。第二節の玉鬘と柏木は、「足」の存在が人々に注目される人物である。玉鬘は、都に出てくるまで「足」が不自由な人物という噂を流されていた。また、柏木は「足」の素晴らしさが語られる蹴鞠の名手であった。物語の中で彼らの「足」の描写がどのように変化していくかをみた。第三節は、篝火巻の舞台装置や玉鬘の「身体」が、夕顔の臨終場面と重なることを確認し、「死」をどのように人々が弔うのかを考えた。第四節では、紫上の仮死を中心に、人々の噂と認識の問題を探った。第三章では、「骸」を巡る人々について考察した。第一節の落葉宮は、母一条御息所の骸に「添ひ臥す」という行為が特徴的である。彼女は「添ひ臥す」という行為により、大好きな母親と一体化しようとしたのであろう。この一体化願望は、第二節の大君にも引き継がれていく。大君は父八宮の影を追い求め、最終的には「死」を選択することとなった。その大君の「骸」を見た薫もまた、死者の影を追い求める。それについて考察したのが、第三節である。そして、物語は「浮舟」という人物に何人もの死者の影を重ねるようになってしまったことを第四節で確認した。第三章では、人々が誰かが亡くなるとその代理を「なにか」に求める構図に注目し、繰り返される「死者の代理」について考察した。補論では、作品を変え『栄花物語』における死者をめぐる表現を『源氏物語』や『うつほ物語』との比較を通し読み解いた。以上、第一章から補論にわたり、主に『源氏物語』の「死」にまつわる表現を探ってきた。『源氏物語』が「死」をどのようにとらえていたのか、という点について明確な答えは出ていないが、本論では、徹底して「死」と「身体」の関わりについて考察した。個人個人では注目される「死」を、『源氏物語』全体を通して考えた時に、何か新しい視点が見つかるのではないかと思い、このテーマだけにこだわってきた。私個人が新しい成果だと考えることができるのは、第一章と第三章と補論である。第一章は、今まで言語学の分野でも整理されることがほとんどなかった「から」、「かばね」、「ほね」、「こつ」の用法を限られた作品の中とはいえ、整理できた。また、第三章については、一条御息所と八宮の死に共通点があるとわかったことは大きな発見だと思う。親子間における「死」の問題として個々の研究は進められてきたが、この二人の「死」に関わりがあるとは考えられてこなかった。親の性別は違うが、求婚された時、親の「代理」を求め、その状況を避けようとする二人の子の様子は共通している。一見関わりがないように見える両者であるが、その描写には重なるところがある。正編と宇治十帖の「死」のとらえ方が異なるものではなく、共通する部分もあることがわかる一つの手がかりとなろう。補論については、『栄花物語』の「死」の場面を史実との関わりの中で考察する先行研究は多いが、一つの「仕草」だけに注目した論は少ない。本論では「抱く」という行為は、親の蘇生への願いを込めた行為と解釈した。「史実」に縛られるのではなく、一つの「物語」として読んでいくことも必要なのではないかと思う。個々の論では、先行研究の足元にも及ばぬ点も多いが、総合的に、徹底して死の「身体」だけを総合的に見ようとした点に本論の意義を見出したい。

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塩見, . (2016). 『源氏物語』の死と身体 : ゲンジ モノガタリ ノ シ ト シンタイ. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3932

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Chicago Manual of Style (16th Edition):

塩見, 優. “『源氏物語』の死と身体 : ゲンジ モノガタリ ノ シ ト シンタイ.” 2016. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3932.

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塩見, 優. “『源氏物語』の死と身体 : ゲンジ モノガタリ ノ シ ト シンタイ.” 2016. Web. 21 Oct 2017.

Vancouver:

塩見 . 『源氏物語』の死と身体 : ゲンジ モノガタリ ノ シ ト シンタイ. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2016. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3932.

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塩見 . 『源氏物語』の死と身体 : ゲンジ モノガタリ ノ シ ト シンタイ. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2016. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3932

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24. 千野, 裕子. 王朝物語文学の研究 : 女房の機能から : オウチョウ モノガタリ ブンガク ノ ケンキュウ ニョウボウ ノ キノウ カラ.

Degree: 2016, The Gakushuin / 学習院

本論文は、三章十節の構成で、女房たちの機能を中心に『うつほ物語』『源氏物語』『狭衣物語』の三作品について論じたものである。第一章では、『うつほ物語』における、女房をはじめとした脇役の機能について論じた。『うつほ物語』のあて宮求婚譚においては、固有名を持つ女房はあて宮づきの者しか登場せず、あて宮と求婚者たちの媒介に終始した。しかし、後半部に入ると兵衛の君・孫王の君といったあて宮側近女房たちは大きな役割を果たすようになる。それが、かつて彼女たちが仲介した人物である実忠・仲忠の物語後半部におけるあり方と連動しているためであることを指摘した。また、立坊争いの物語では、女房や男性の乳母子といった脇役たちに詳細な設定が付され、それらに応じて情報の媒介者をしての役割を果たすようになっている。しかし、そうした複雑な情報網を、主要人物たちは使いこなすことができない。立坊争いの物語は、脇役たちの情報網が「使えない」ことによってネガティブに支えられているのだ。脇役の機能に注目することによって、『うつほ物語』の方法とその進展を明らかにすることができた。第二章では、『源氏物語』宇治十帖を女房の固有名に着目して論じた。宇治十帖に登場する「中将」(浮舟の母君)・「侍従」「右近」(浮舟づき女房)、「弁」(薫に出生の秘密を語る老女房)がそれぞれ負う名は、正篇において一定の造形がなされているものであった。「中将」は正篇において、貴公子のお手つきとなる女房の名であった。そして彼女らの「その後」であるかのように、浮舟の母君は八の宮のお手つきだったという過去を持って登場する。しかし、浮舟の母君は、結局「過去」の遺物たる浮舟を捨て、「現在」である常陸介北の方の役割を全うする。それは宇治十帖が自らの過去である正篇を捨てた瞬間であると位置づけられる。「侍従」「右近」も、若く思慮が浅い「侍従」と、堅実な「右近」という正篇からの造形を継承して登場する。さらに「侍従」「右近」はともに側近女房の名であった。彼女たちが浮舟物語を大きく展開させることになるが、しかし、最後に「侍従」は実は側近でなかったことが明かされる。「侍従」も「右近」も、いかにも正篇の「侍従」「右近」らしく登場してきたが、実は身分も立場も大きく違っていた。その落差でもって、浮舟物語が正篇といかに異質なものであるかが示されているといえる。また、「弁」は秘密にかかわりながらも加担しきれない女房であり、柏木の乳母子である弁(弁の尼)も同様であった。「弁」は「柏木の乳母子」という「過去」にとらわれたまま、弁にとって柏木と等しい存在である薫の恋を何度でも叶えようとする。しかし、「弁」は最後まで秘密に加担しきれず、物語の「過去」をも克服できないのであった。彼女ら「中将」「侍従」「右近」「弁」の機能により宇治十帖と正篇との距離や落差が顕在化することを明らかにした。なお、弁の尼に源典侍の後身としての役割があることも指摘した。第三章では、『狭衣物語』を情報網の機能や『源氏物語』引用といった視点から論じた。『狭衣物語』では、登場人物同士が近くにいるにもかかわらず、情報が交換されないことによって物語が展開する。飛鳥井女君物語の場合、狭衣は飛鳥井女君に対して素性を隠してはいたが、狭衣が飛鳥井女君のもとに通っているということは、脇役同士のつながりから明るみになる可能性がいくらでもあった。しかし、狭衣の乳母子の道成・道季兄弟をはじめ人物同士は情報交換をしない。こうしたことから、飛鳥井女君物語の悲劇は、情報網があるにもかかわらず機能しないことによって作られていたということを明らかにした。また、『狭衣物語』では男女の関係が成立するとき、そこに手引きの女房が登場しないことが徹底されている。女二宮物語の場合もそうであった。しかし、物語は女房たちに「昔物語」という幻想を与え、「手引きがいるはず」「手引きをしたと疑われる」といった思い込みで展開させていく。そして、飛鳥井女君物語同様に、情報が交換されないことで悲劇が作られる。そこには女官を兼ねる女房と乳母との職分上の違いも介在することも指摘した。一品宮物語は、『源氏物語』夕霧巻の方法をふまえているということも指摘した。部分的な人物の設定・心中思惟はもとより、物語の方法・構造そのものに夕霧巻の積極的な引用があり、その力学が、狭衣と一品宮の結婚を作りあげている。一方で、『狭衣物語』は「噂」と「書かれたもの」との機能を切り離し、使い分けることによって、その独自性も見せていることが明らかである。そうした一品宮物語であるが、女二宮物語と背中合わせとも言うべき形で展開するものでもあった。それは女官を兼ねる女房と乳母との職域上の違いといった問題ともかかわるものである。さらに、女二宮物語は『源氏物語』花宴巻をふまえて始まるが、一品宮物語はその場面を想起させつつ夕霧巻をふまえて展開する。そこから、狭衣の非光源氏性/夕霧性という対『源氏物語』意識を見出した。『うつほ物語』『源氏物語』『狭衣物語』はそれぞれの物語で女房はじめとする脇役たちを機能させ、物語を展開させている。物語の方法は、女房の機能を起点にとらえることが可能なのである。なお、補遺として三篇の論考を組み込んだ。これらは前三章と直接かかわりのない既発表論文である。『うつほ物語』や『狭衣物語』を対象に、いずれも他作品や歴史的事象とのかかわりを論じたものだ。第一節では『うつほ物語』の俊蔭漂流譚が王朝物語史の中で変奏を重ねながら息づいていることを通史的に論じた。第二節では、『狭衣物語』の飛鳥井女君物語における陸奥の合戦を思わせる表現に注目し、『狭衣物語』が陸奥の合戦の世界を存在させながら、その物語空間の内部ではなく外部にはりつかせていることで、世界の外縁を定めていることを明らかにした。第三節では、『狭衣物語』で先行物語の名が具体的に挙がるとき、それらが「物語」として扱われていないことを指摘し、『狭衣物語』が自らを唯一の書かれたテクストであると装っていることを見出した。多くの現存物語は互いにかかわりなく作られたものではなく、また我々も他作品の存在を脳裏におかずに読むことはできない。補遺に収めた三篇は、本論とは関係ないようではあるが、一方で考え続けるべき問題を扱ったものである。

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千野, . (2016). 王朝物語文学の研究 : 女房の機能から : オウチョウ モノガタリ ブンガク ノ ケンキュウ ニョウボウ ノ キノウ カラ. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3933

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千野, 裕子. “王朝物語文学の研究 : 女房の機能から : オウチョウ モノガタリ ブンガク ノ ケンキュウ ニョウボウ ノ キノウ カラ.” 2016. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3933.

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千野, 裕子. “王朝物語文学の研究 : 女房の機能から : オウチョウ モノガタリ ブンガク ノ ケンキュウ ニョウボウ ノ キノウ カラ.” 2016. Web. 21 Oct 2017.

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千野 . 王朝物語文学の研究 : 女房の機能から : オウチョウ モノガタリ ブンガク ノ ケンキュウ ニョウボウ ノ キノウ カラ. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2016. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3933.

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千野 . 王朝物語文学の研究 : 女房の機能から : オウチョウ モノガタリ ブンガク ノ ケンキュウ ニョウボウ ノ キノウ カラ. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2016. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3933

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25. 兼子, 良久. 価格戦争の発生・収束メカニズム : カカク センソウ ノ ハッセイ シュウソク メカニズム.

Degree: 2016, The Gakushuin / 学習院

価格競争は恒常的に生じるものであり,技術革新やコスト低下を踏まえれば,それ自体は売り手の利益を圧迫するものではない。価格は重要なマーケティングミックスの1つであり,価格への過度の依存は避けるべきであるが,企業努力によるコスト圧縮を背景にするなど,利益を圧迫しない限りは有効な競争手段として活用することに問題はない。一方,買い手ニーズへの対応とはほとんど関係なく,売り手間で値下げが繰り返されることで,価格水準が大きな幅と急激な速さで低下していく状況は,価格競争に対して価格戦争と呼ばれる。価格戦争は,多くの売り手にとっては消耗戦の傾向が強くデメリットの方が大きい。価格戦争は売り手にとってプラスの側面もあるが,極端な値下げの応酬から利益を享受できる売り手は一部に限られる。また,価格競争は積極的に行われるべきではあるが,それが行き過ぎた状況は,必ずしも社会的に好ましい結果は生まない。価格戦争に関わる研究は,主にその発生リスクを高める状況を中心テーマとしてきた。価格戦争の発生リスクを高めるような競争環境についての議論は,価格戦争発生の警戒情報を提供するという点では実務的にも有益ではあるが,売り手にとってコントロールが難しい要素を対象とした議論でもある。また,学術的観点から言えば,研究の検討範囲は比較的限定されてきた。価格戦争は突発的事象であり,それをどのように回避すべきかについて検討されることは多くはない。価格戦争の回避にあたってはマーケティング手法の適用が必要となるが,知覚品質差の拡大やブランドロイヤルティの強化などに限られ,策は少ないとされる。また,価格戦争が発生すると,囚人のジレンマゲーム的状況において事態収拾は困難となる。本研究の目的は,価格戦争の発生から収束までのプロセスを明らかにし,価格戦争への対応を検討することにある。価格戦争に関しては,その構造といった基本部分について,ほとんど整理されていない。本研究が発生・収束プロセスに焦点を当てるのは,それによって,価格戦争回避のために売り手にとってコントロール可能な要素を探るためである。もちろん,価格戦争に対して売り手が出来ることは限られている。しかしながら,価格戦争の発生頻度は海外と比較すると日本は多いとされ,その点において価格戦争は国内企業にとって重要課題であり,本研究のテーマは実務的にも十分に意義のあることだと考える。本論文の各章の内容は次の通りとなる。第1章では,問題意識・研究の視点・研究の目的を述べ,研究のフレームワークを提示し,論文の構成について説明した。以降の各章の位置づけを示す。第2章では,先行研究を整理し,価格戦争の特徴と,価格戦争発生の背景について検討した。本論では,価格戦争は競合の目標達成を防ぐこと,競合を排除することに価格コントロールの目的がシフトする状況であること,このようなシフトの背景には,売り手間の相互反応の過程で生じる意思決定者のネガティブな感情的変化があることを示した。第3章では,価格戦争が売り手にもたらす影響と結果に焦点を当て,価格戦争に関する実態調査と,実験に基づく実証分析を交えて,価格戦争のプラス面とマイナス面を整理した。その上で,価格戦争から利益を享受することが出来る売り手の条件について検討し,コスト優位性・規模の経済性を有しているか,ローエンドのポジションにいることが条件になることを示した。第4章では,価格戦争の先行要因として,意思決定者の合理的判断を歪めてしまうようなヒューマンバイアスの存在に焦点を当て,価格戦争に繋がるような合理的意思決定を歪める要素の1つとして,売り手は価格感度を過剰に見積もる傾向があることを指摘した。その上で,売り手と買い手間には価格意識のギャップが存在することを,小型自動車とスーパーマーケットを対象とした2種類の実証分析から検討した。第5章では,価格戦争の発端に焦点を当て,値下げ反応の強さ・速さを規定する要因とその構造を実証分析により検討した。結果,「自社へのマイナス影響」「競合製品・サービスの戦略的重要性」が知覚された時には値下げ反応は攻撃的になりやすいこと,意思決定にあたり「競合反応を予測する」「競合の施策の背景を考察する」売り手ほど攻撃的な値下げは行わない傾向があること,「販売量志向が強い」「買い手の価格感度を高く推定している」「競合に対して知覚している脅威が強い」売り手ほど攻撃的な値下げを行いやすいことを示した。第6章では,価格戦争の収束に焦点を当て,価格戦争収束のタイプを示すとともに,価格戦争を収束させる方法について検討した。価格戦争の収束はいずれかが値上げに転じるなど,ファーストムーバーの存在が収束のきっかけとなるが,そのような行動がさらなる攻撃を誘発し,価格戦争はさらに泥沼化することもある。本論では,ファーストムーバーの動きを競合がどのように解釈するか次第で,収束可能性は変わってくることを実験に基づく実証分析により明らかにした。第7章では,本研究の要約と,本研究の結果を踏まえて価格戦争の回避策を述べた。また,Appendixでは,本文において触れている9つの価格戦争の発生例に関し,その詳細を紹介した。価格戦争に関わる研究分野における本研究の主な寄与は,次の3点である。(1)価格戦争の発生・収束プロセスを明示した。価格戦争はマーケティング分野においても触れられてはきたが,それがどのようなプロセスを経た事象なのかについては具体的には検討されてこなかった。本研究では,価格戦争に関わる研究の他,コンフリクト,企業行動,意思決定等の各研究分野における議論を整理することで,価格戦争の発生から収束までの一連のプロセスを明示した。(2)価格戦争は,意思決定者・組織の判断能力や感情的側面に結び付いた事象であることを指摘した。価格戦争は,比較的短期間で価格水準を大幅に低下させていくといった,必ずしも合理的とは言えない売り手の行動を背景とする。本研究では,価格戦争とは,競合を排除することに価格コントロールの目的がシフトする売り手間の衝突であり,その発生から収束のプロセスは,企業の行動原理に結びついた事象というよりも,その判断能力や感情的側面に結び付いた事象であることを指摘した。(3)価格戦争を回避するにあたり,コントロールすべき要素を示した。本研究では,差別化とは異なる観点から,価格戦争の回避について論じた。価格戦争の発生・収束プロセスを踏まえ,自社の過剰反応を抑えるとともに,競合の過剰反応を招かないよう,競合に与える脅威をコントロールすべきであること,したがって,競合の判断ミスを招かない工夫をすることが価格戦争の予防には重要であること,価格戦争収束を意図する施策においても,競合がそれをどのように解釈するかを踏まえることが必要であることを指摘した。

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APA (6th Edition):

兼子, . (2016). 価格戦争の発生・収束メカニズム : カカク センソウ ノ ハッセイ シュウソク メカニズム. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3934

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Chicago Manual of Style (16th Edition):

兼子, 良久. “価格戦争の発生・収束メカニズム : カカク センソウ ノ ハッセイ シュウソク メカニズム.” 2016. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3934.

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MLA Handbook (7th Edition):

兼子, 良久. “価格戦争の発生・収束メカニズム : カカク センソウ ノ ハッセイ シュウソク メカニズム.” 2016. Web. 21 Oct 2017.

Vancouver:

兼子 . 価格戦争の発生・収束メカニズム : カカク センソウ ノ ハッセイ シュウソク メカニズム. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2016. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3934.

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Council of Science Editors:

兼子 . 価格戦争の発生・収束メカニズム : カカク センソウ ノ ハッセイ シュウソク メカニズム. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2016. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3934

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26. 飛田, 操. 集団による問題解決パフォーマンスと創造的パフォーマンスに関する実験社会心理学的研究 : シュウダン ニ ヨル モンダイ カイケツ パフォーマンス ト ソウゾウテキ パフォーマンス ニ カンスル ジッケン シャカイ シンリガクテキ ケンキュウ.

Degree: 2016, The Gakushuin / 学習院

本論は,集団による問題解決パフォーマンスと創造的パフォーマンスの特徴について,主として集団成員の間の等質性・異質性がもたらす影響から検討した。第Ⅰ部では,客観的な正解が存在するが,その解が自明ではない課題にたいして,集団が正解に到達するかどうかをパフォーマンスの指標としたときの集団によるパフォーマンス,いわゆる集団問題解決について中心に検討した。第1章では,成員の間の等質性・異質性が集団による問題解決パフォーマンスに及ぼす影響について,過去研究を展望し,議論を整理した。そして,多様な成員から構成される異質性の高い集団は,潜在的には優れた問題解決パフォーマンスを示す可能性が高くなることが明らかにされた。しかし,一方で,このような多様な成員からなる異質性の高い集団においては,成員相互のコミュニケーションや共通理解の困難さが高まり,情緒的魅力や集団凝集性が低減する可能性も高まり,あるいは,成員の間に対人葛藤が生起する可能性が高まることが示唆された。そして,これら対人関係にかかわる問題が,集団による問題解決パフォーマンスに抑制的に影響する可能性があることが考察された。第2章では,解の自明性が低く,成員にとって新奇性の高い課題である「デザート・サバイバル」課題を用いて,成員の間の等質性・異質性が集団による問題解決パフォーマンスに及ぼす影響について,看護職を対象として実験的に検討した。4名集団18グループを,集団討議前の個人レベルでの解答の一致の程度に基づいて,等質性の高い集団と,異質性の高い集団とに分類した。そして,これらのふたつの群によって,集団による問題解決パフォーマンスが異なるかどうか検討した。その結果,等質性の高い集団より,異質性の高い集団による問題解決パフォーマンスが有意に優れていたことが示された。この結果から,新奇性の高い課題における異質性の高い集団の優位性が示唆された。第3章では,クイズ形式の課題を用い,課題の困難度の高低によって,成員の間の等質性・異質性が集団による問題解決パフォーマンスに及ぼす影響が異なるかどうかが検討された。大学生を対象とした実験が行われ,4名集団17グループのデータが分析の対象とされた。集団討議前の成員個人の組み合わせによる解答の一致の程度に基づいて,等質性の高い集団と異質性の高い集団とが分類された。そして,これらのふたつの群によって,集団による問題解決パフォーマンスが異なるかどうか検討した。分析の結果,個人レベルでの正答率が高い低困難度課題にたいしては,等質性の高い集団と異質性の高い集団の問題解決パフォーマンスに違いはみられなかった。これにたいして,個人レベルでの正答率が低い困難度が高い課題にたいしては,等質性の高い集団より,異質性の高い集団のほうが優れたパフォーマンスを示す傾向がみられた。この結果は,成員の間の等質性・異質性が集団による問題解決パフォーマンスに及ぼす影響が,集団が取り組んでいる課題の困難度によって異なることを示している。第Ⅱ部では,新しいアイディアや創造的なアイディアの生成を集団によるパフォーマンスの指標としたときの集団によるパフォーマンス,いわゆる集団創造性について検討した。第4章では,3名集団を対象とした実験により,成員の間の多様性が集団の創造的活動に及ぼす効果が検討された。大学生および短期大学生 60名が実験に参加した。実験課題としてUnusual Uses Taskが用いられた。本実験では,集団が潜在的に考え方の多様さを持っている程度(集団成員のアイディアの多様性)を事前の個人課題の結果に基づいて分類し,多様性が集団の創発性,コミュニケーション・プロセスに及ぼす影響を検証することを試みた。しかしながら,集団の創発性に関しては,いずれの指標に関しても集団成員のアイディアの多様性の有意な効果が検出されなかった。第5章においては,成員の間のアイディアの多様性と類似性の相乗効果モデルが提出された。成員の間のアイディアの多様性と類似性の相乗効果モデルの基本的な考え方は,次のとおりである。「集団の持つ多様さの素地がいかに高かったとしても,成員それぞれの発想があまりにもかけ離れていれば,成員相互のコミュニケーションや合意形成が困難になったり,成員相互に心理的抵抗や葛藤を生む可能性が高まったりして,多様な発想が触れ合うことによって新規な発想が生まれる可能性が少なくなる。一方で,成員相互の個人創出アイディアの多様性が低い場合は,その「多様でない」アイディアの類似性が成員間で高ければ高いほど,お互いに他者のアイディアから新しい発想への「気づき」が得られる可能性が減少することが予想される。これらのことから,「集団成員のアイディアの多様性と類似性は,相乗効果を持つことによって初めて,集団に良好な創造的パフォーマンスを発揮させる可能性がある」。このモデルの妥当性が3名集団を対象とした実験により検討された。大学生および看護系専門学校生 168名が実験に参加した。各実験参加者は 56組の3名集団にランダムに割り当てられた。実験課題は,Unusual Uses Taskであった。創出されたアイディアにたいして,集団成員のアイディアの多様性と類似性を要因とする2要因分散分析をおこなった。その結果,斬新さと面白さについては多様性の主効果と類似性の主効果が,実用性については多様性の主効果の傾向と類似性の主効果が見られた。いずれも,成員の間のアイディアの多様性が大きいほど,そして,類似性が高いほど,集団は創造的なパフォーマンスを示していたことが明らかになった。次に,創発されたアイディアのうち,3つの基準のいずれか1つでも平均値を上回るアイディアを「創造性の高いアイディア」とみなし,その数をカウントして集団創発性の指標とした。この指標を従属変数とし,集団成員のアイディアの多様性と類似性を要因とする2要因分散分析をおこなった。その結果,多様性の主効果と類似性の主効果が見られた。いずれの値を指標とした場合にも,多様性高群の方が低群よりも高い集団創発性を発揮しており,また類似性についても,高群の方が低群よりも集団創発性が高かった。これらの結果は,成員の間のアイディアの多様性と類似性の相乗効果モデルに妥当性があることを示していると考察された。第6章では,成員の間のアイディアの多様性と類似性の相乗効果モデルの妥当性について,大学生2名集団を対象とした実験で検討された。大学生80 名が授業の一環として実験に参加した。各実験参加者は男女別に合計40 組の2 名集団にランダムに割り当てられた。39 組を分析の対象とした。実験課題は,Unusual Uses…

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APA (6th Edition):

飛田, . (2016). 集団による問題解決パフォーマンスと創造的パフォーマンスに関する実験社会心理学的研究 : シュウダン ニ ヨル モンダイ カイケツ パフォーマンス ト ソウゾウテキ パフォーマンス ニ カンスル ジッケン シャカイ シンリガクテキ ケンキュウ. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3952

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Chicago Manual of Style (16th Edition):

飛田, 操. “集団による問題解決パフォーマンスと創造的パフォーマンスに関する実験社会心理学的研究 : シュウダン ニ ヨル モンダイ カイケツ パフォーマンス ト ソウゾウテキ パフォーマンス ニ カンスル ジッケン シャカイ シンリガクテキ ケンキュウ.” 2016. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3952.

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MLA Handbook (7th Edition):

飛田, 操. “集団による問題解決パフォーマンスと創造的パフォーマンスに関する実験社会心理学的研究 : シュウダン ニ ヨル モンダイ カイケツ パフォーマンス ト ソウゾウテキ パフォーマンス ニ カンスル ジッケン シャカイ シンリガクテキ ケンキュウ.” 2016. Web. 21 Oct 2017.

Vancouver:

飛田 . 集団による問題解決パフォーマンスと創造的パフォーマンスに関する実験社会心理学的研究 : シュウダン ニ ヨル モンダイ カイケツ パフォーマンス ト ソウゾウテキ パフォーマンス ニ カンスル ジッケン シャカイ シンリガクテキ ケンキュウ. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2016. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3952.

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飛田 . 集団による問題解決パフォーマンスと創造的パフォーマンスに関する実験社会心理学的研究 : シュウダン ニ ヨル モンダイ カイケツ パフォーマンス ト ソウゾウテキ パフォーマンス ニ カンスル ジッケン シャカイ シンリガクテキ ケンキュウ. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2016. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3952

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27. 西岡, 由美. 社員タイプの多様化と人事管理 : シャイン タイプ ノ タヨウカ ト ジンジ カンリ.

Degree: 2017, The Gakushuin / 学習院

本研究の目的は、社員の働き方の多様化に伴う雇用区分の設定とそれに対応する人事管理を定量分析から探求することにある。特に、正社員と非正社員という伝統的な二区分ではなく、同一企業内の多様な雇用区分の組み合わせを念頭に、組み合わせの違いが人事管理に及ぼす影響、さらには人事管理が経営パフォーマンスに及ぼす影響について検討する。企業は社員を効果的に確保し、育成し、処遇できるように、いくつかの社員グループ(雇用区分)に分け、それぞれに異なる人事管理を適用している。そのため、雇用区分の設定と各区分の人材活用の程度は、人事管理を遂行する上での前提条件となる。しかしながら、働き方の多様化に伴う雇用区分の再編の動きやそれに対応した人事管理について、その重要性は指摘されるものの、実態を実証的に明らかにした研究は少ない。さらに、こうした一連の動きが組織パフォーマンスおよび経営パフォーマンスにどのような影響を及ぼしているかを、体系的に示した研究はない。そこで本研究では、第1に、社員の働き方の多様化に対応するための雇用区分の設定と組み合わせのパターンの実態を明らかにする。企業内の雇用区分の代表的なものとして、正社員と非正社員の二区分があるが、本研究では働き方の拘束性の高い従来型の正社員「無限定正社員」の他に、正社員のなかで限定的な働き方をする「限定正社員」と有期雇用の「非正社員」を代表的な区分として設定し、さらにそれぞれの中で細分化された雇用区分を視野に入れた把握を試みる。第2に、第1で明らかになった雇用区分の設定と組み合わせのパターンに対応した人事管理の在り方を検討する。異なる雇用区分の人事管理を検討する際には、区分間の均衡問題が大きな課題となる。均衡問題では、誰を比較対象とするかによって考慮すべき均衡の在り方が異なるが、雇用区分の多様化は大きく二つの均衡問題をもたらすだろう。一つは、正社員と非正社員に代表されるように、多くの企業で既に導入されている主に雇用契約の違いによる雇用区分間の均衡(between)であり、もう一つは、非正社員のなかのパート、契約社員、嘱託社員のような雇用区分の内部における均衡(within)である。本研究では均衡問題を解決するための第一段階として、主に前者の均衡(between)に着目する。第3に、社員の働き方の多様化に対応した人事管理が組織パフォーマンスや経営パフォーマンスに及ぼす影響を確認する。日本の現状を踏まえると、多様な働き方に対応した人事管理への再編は不可欠であるが、厳しい経営環境の中で企業が市場競争を勝ち抜くためには、新しい人事管理は働く側のニーズを実現するだけでなく、他の経営活動と同様に企業にとって有益なもの、すなわち「Win-Win」の関係を構築するものでなければならない。以上を踏まえ、本研究では複数のアンケート調査のデータを用いて、多面的な観点から定量分析を行った。分析から得られた主な結果は以下のとおりである。第1に、日本企業では、未だ無限定正社員を中心とした人材活用が主流であるが、正社員と非正社員内部の雇用区分の設定と組み合わせは確実に多様化・複雑化している。それに連動する形で、どの区分にどのような内容とレベルの仕事を任せるかといった仕事管理の再編が求められている。第2に、正社員を対象とした分析結果によると、限定正社員はタイプにより特徴が大きく異なり、その結果、同じ限定正社員であっても、どのタイプの限定正社員をどの程度活用するかによって、適用される人事管理とそれが組織パフォーマンスや経営パフォーマンに及ぼす影響は異なる。通常、組織内の公平性への不満は、仕事の類似性が高いほど生じる傾向にあることから、仕事の類似性が低い状況下、つまり職域分離が明確な場合には均衡の比較対象は同じ雇用区分の社員にとどまり、無限定正社員をはじめとする他の雇用区分との均衡問題への配慮の必要性は低下する。さらに均衡への配慮の程度に応じて、企業が限定正社員に行う人事管理上の対応として、①無限定正社員との均衡に配慮した人事管理(基本給、基本給以外)の適用、②区分間をつなぐ転換制度の整備、③異なる人事管理の適用が示唆された。第3に、非正社員の研究結果より、正社員と非正社員、さらに非正社員グループ間の職域分離の状況が多様な非正社員の人事管理の在り方に影響を及ぼすことが明らかになった。またパートは正社員との人事管理制度の均衡処遇は経営パフォーマンスの向上につながるが、契約社員は、正社員との均衡処遇と経営パフォーマンスとの間には何ら関係性が確認できなかった。これは同じ非正社員であるが、パートの場合には正社員との職域分離が曖昧であるのに対して、パートに比べて高度な専門業務に従事する傾向にある契約社員の場合には、正社員との職域分離が明確であり、均衡への配慮の必要性が低いことを示している。つまり、非正社員の人事管理に関する先行研究の多くは、正社員との均衡処遇の重要性を指摘しているが、多様な非正社員の人事管理を考える際には均衡問題に加えて、各非正社員グループが担う仕事の範囲をどのように設定するのかといった正社員や各グループ間の職域分離が重要な鍵となる。これらの分析結果から、同一企業内の雇用区分とその組み合わせの多様化に対応した効果的な人事管理を構築するための重要な視点として、「均衡処遇」「職域分離」「転換制度」の3つが導出された。雇用区分の多様化に対応した人事管理の在り方には、2つの可能性が考えられる。一つは、均衡問題の複雑さを回避するために雇用区分間の職域分離を進め、それを前提とした分離型の人事管理を構築することである。ただし、この際に注意しなければならないのは、たとえ一部の雇用区分間であっても職域分離が曖昧な場合には、それらの雇用区分間だけでなく、同一企業内の他の雇用区分間の均衡問題にも影響が波及する可能性がある。そのため分離型の人事管理を採る場合には、企業内の全ての雇用区分の職域を明確にし、全ての雇用区分間で職域の重なりがないようにする必要がある。もう一つは、複雑化する均衡問題を前提に、その複雑さに対応可能な、つまり多様な雇用区分間の均衡に十分に配慮した統合型の人事管理を構築することである。異なる区分間の公平性を担保した人事管理を構築するためには、人事管理のどの部分で同じものを適用し、区分の違いに対してどの部分で差を設けるかの検討が必要となる。研究結果からは、基本給とそれ以外の部分での二つの対応方法がみられた。最後は、雇用区分の多様化に対応した効果的な人事管理を構築する上で、転換制度(キャリアルート)をどのように設定するかである。明確な職域分離の下で転換制度を導入することは、却って組織内の混乱を招く恐れがあり、転換制度をどのように設定するかは人事管理の効果に大きく影響する。そのため、均衡処遇や職域分離の問題と合わせて転換制度を検討する必要がある。

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APA (6th Edition):

西岡, . (2017). 社員タイプの多様化と人事管理 : シャイン タイプ ノ タヨウカ ト ジンジ カンリ. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/4128

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Chicago Manual of Style (16th Edition):

西岡, 由美. “社員タイプの多様化と人事管理 : シャイン タイプ ノ タヨウカ ト ジンジ カンリ.” 2017. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/4128.

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MLA Handbook (7th Edition):

西岡, 由美. “社員タイプの多様化と人事管理 : シャイン タイプ ノ タヨウカ ト ジンジ カンリ.” 2017. Web. 21 Oct 2017.

Vancouver:

西岡 . 社員タイプの多様化と人事管理 : シャイン タイプ ノ タヨウカ ト ジンジ カンリ. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2017. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/4128.

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Council of Science Editors:

西岡 . 社員タイプの多様化と人事管理 : シャイン タイプ ノ タヨウカ ト ジンジ カンリ. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2017. Available from: http://hdl.handle.net/10959/4128

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28. 山田, 歩. 選好判断における自己推論過程 : センコウ ハンダン ニオケル ジコ スイロン カテイ.

Degree: 博士, 2017, The Gakushuin / 学習院

自分の選好や感情がどんなことに左右される傾向があるのか,また実際にどんなことから影響をうけているのか正確に把握することは,人びとが社会生活に適応するうえで欠かせない。対象への好みや評価が望まざる影響を受けていることがわかれば,そうした影響を取り除くことができるし,自分の喜びや満足にとって何が重要なのかを知ることで,よりよい決定を行うことができる。しかしながら,選好や感情はしばしば自覚することが困難な要因によって左右される。これらを正確に理解あるいは予測することは容易とはいえない仕事として意思決定者にふりかかる。本論文では,意思決定場面を中心に,意思決定者がどのように自身の感情を予測したり選好の原因を帰属したりするのか,その推論を方向づける要因を明らかにすることを目的に四つの研究(計 6 件の実験)を実施した。\ 第 2 章では,選択肢の属性の言語化の容易さが選好の推論に与える影響を検討した。思考や感情を表現する言葉が容易に利用できるほど,自身の選好や態度を明確に表現することができる,あるいは正確に分析することができるという暗黙の想定に反して,研究から得られた結果からは,言語化の容易な性質が多く含まれる選択肢については,たしかに好みの理由を記述することが促進されるが,それは表面的な理由が案出されているにすぎないことが確認された(研究 1 ・研究 2 )。つまり,人びとが自身の選好を意識的に推論するとき,言葉にすることが容易な特徴があると,それらは,正確であるかないかにかかわらず,何かしらの理由を作り上げることを“助けてしまう”。分析者の好みを的確に反映しているわけではないため,これらの理由に基づいて行われる決定や選択は当人にとって最適あるいは最善ではない帰結をもたらす可能性があることが示唆された。また,研究 1 で用いた具象画が好きな理由と嫌いな理由のどちらを記述することも容易であったのと対照的に,研究 2 で用いた Pepsi が好きな理由についてのみ記述が容易であったことを考慮に入れると,言語化のしやすい目立った特徴はどんな理由の記述も促進するではなく,その特徴が選好にどのように影響するのかについて分析者がもつ素朴理論や生理的な嗜好に沿って,理由の記述に利用されることも示唆された。\ 第3 章では,もっともらしい理由の利用可能性が選好の推論に与える影響を検討した。意思決定者が,選択肢に対する評価や好みがどんな要因からどのような影響を受けていると考えるかは,自身の置かれた環境の中で利用できるもっともらしい理由の存在に影響を受けると予想した。研究 3 では,洗剤のロゴの魅力を高める実験操作を受けた後,実験参加者は二つの家庭用洗濯洗剤を受け取り,購入したい方を選んだ。その結果,実際にはロゴに魅力を感じているにもかかわらず,洗剤の効能に関する情報が利用できる状況におかれた参加者は,それらの効能が洗剤の魅力の源泉となっていると考えた。そして,そうした効能に基づいて購入する洗剤を決めているという(誤った)認知をもつことで,自身の決定が正当化され,実際にはロゴに魅力を感じているはずの洗剤を選ぶ傾向が強まった。こうした知見は,自身の選好をいかにも左右するように見える要因の利用可能性が高いとき,人びとは選好の原因を取り違えやすいこと,また,そうした取り違えによって,決定や選択に新たな意味づけが与えられ,正確に源泉を特定できていた場合とは異なる決定や選択を行うことになることを示している。\ 第4 章では,自身の主観的感覚を手がかりに判断を行うさいに素朴理論が果たす役割を検討した。情動的感覚から認知的感覚まで,対象と接したときに喚起される主観的感覚は,様々な判断の手がかりとして利用される。主観的感覚がある刺激属性に帰属され,判断の手がかりとして利用されるには,その属性が主観的感覚をもっともらしく説明するラベルとしての役割を果たす必要がある。こうした過程においては,どのような主観的感覚に対して,どのような説明がふさわしく感じられるかについて査定する知覚者の素朴理論が関わるはずである。研究 4 では,繰り返し呈示された人物刺激はポジティブな印象を与えることが確認されたが,性別ステレオタイプと結びつく性格の印象については,その性格をあてはめやすい性別の人物刺激のみに印象の変化が生じることが見出された。こうした知見は,繰り返し呈示されたことで感じられるようになった熟知感のような感覚に対してどのようなラベルをはりつけるのがふさわしいと感じられるかは,そのラべルを適用する対象の種類によって異なること,そして,熟知感を説明するラベルとしてのふさわしさが,判断対象について判断者が事前に持っているステレオタイプ的な信念によって媒介されることを示したといえる。\ このように,本論文では,自身の選好を帰属あるいは理解したり,喜びを予測したりするとき,人びとは,いかにも原因のように見え,言葉にするのが容易で,また,利用可能性の高い属性に注目する傾向があることが確かめられた。こうした要件を満たさなければ,実際に選好や感情を左右していても(あるいは左右することになるとしても),その要因は人びとが原因と考える候補から漏れやすくなる。逆に,実際に選好や態度を左右していなくても(あるいは左右することにならないとしても),このような要件を満たす要因が利用できる環境では,真の規定因は見落とされ,実際とは異なる要因が原因とみなされやすくなる。意思決定者は,自身の好みや態度がどのように左右されるのかについて内省によって直接的にたどることはできず,そのかわりに,これらの要件を満たす情報を用いて推論を行うことを通して,どんな要因が好みや喜びを左右し,またそれらがどんな結果をもたらすのかについて,理解そして予測するといえる。

心理学

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APA (6th Edition):

山田, . (2017). 選好判断における自己推論過程 : センコウ ハンダン ニオケル ジコ スイロン カテイ. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3043

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Chicago Manual of Style (16th Edition):

山田, 歩. “選好判断における自己推論過程 : センコウ ハンダン ニオケル ジコ スイロン カテイ.” 2017. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3043.

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MLA Handbook (7th Edition):

山田, 歩. “選好判断における自己推論過程 : センコウ ハンダン ニオケル ジコ スイロン カテイ.” 2017. Web. 21 Oct 2017.

Vancouver:

山田 . 選好判断における自己推論過程 : センコウ ハンダン ニオケル ジコ スイロン カテイ. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2017. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3043.

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Council of Science Editors:

山田 . 選好判断における自己推論過程 : センコウ ハンダン ニオケル ジコ スイロン カテイ. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2017. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3043

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29. 櫻庭, 美咲. 西洋宮廷美術と日本輸出磁器 : 東西貿易の文化創造 : セイヨウ キュウテイ ビジュツ ト ニホン ユシュツ ジキ トウザイ ボウエキ ノ ブンカ ソウゾウ.

Degree: 博士, 2017, The Gakushuin / 学習院

17世紀後半から18世紀半ばまでの時代、九州の肥前地方(現在の佐賀、長崎両県に相当)では膨大な数量の磁器(通称は伊万里磁器と呼ばれるが、学術名称で肥前磁器と称する)が生産され、世界の様々な地域へ輸出された。なかでも、西洋にもたらされた高品質の磁器は、磁器陳列という独創的な宮廷文化を形成しながら受容された。本研究は、大規模な肥前磁器の輸出がおこなわれるに至った要因を西洋宮廷文化に関連させて考察するという構想に基づき、東西陶磁貿易史研究に新たなヴィジョンを提示する。\ 論文は、序章、本論全3章11節、終章、さらに別冊資料篇を加えた構成をとる。以下、各章の内容を概述する。\ 第1章「江戸期の東西陶磁貿易」は、17世紀後半から18世紀半ばまでの時代に、オランダ・中国・イギリスの商人によって成された大規模な肥前磁器の輸出にかかわる新史料の検討と公開である。\第1章第1節では、オランダ東インド会社による公式貿易の取引について論じた。すなわち、1650年より1757年までの期間継続され、その輸出総数量は1,236,306個にも達した公式貿易(本方貿易とも呼ばれる)の商品取引の実態を、送り状および仕訳帳という会計資料から精査し、台湾、インドネシア、ベトナム、タイ、マレーシア、インド、スリランカ、イラン、イエメン、オランダという広範な輸出先への輸出の詳細を把握し、国別の輸出品の特色や貿易推移の相違を比較検討した。なかでもオランダ向けの輸出については、室内装飾用の壺や、茶器、皿類、酒器が大半を占めることが資料上確認できること、そして、その装飾や器種の特色が、西洋所在の伝世品の特徴と一致していることを論じた。なお、別冊資料篇に、これら全輸出先に関する肥前磁器全ての商品名、価格、個数等の詳細を記録した送り状および仕訳帳の原文の翻刻と邦訳を付した。\第1章第2節では、オランダ東インド会社の私貿易について論じた。私貿易とは、幕府側が「脇荷」と呼んだ、オランダ商館長以下の館員や船員の役得として一定額だけ許された私貿易品の取引である。1670年代の私貿易品の一覧から、東インド会社の全支社が私貿易に関わり、帰国する会社関係者の大半が肥前磁器を私貿易品として持ち込んだ状況が確認された。また、18世紀初頭に日本で作成された『唐蠻貨物帳』の私貿易品の一覧における肥前磁器の記載内容から、その私貿易品は西洋向け商品であることを特定した。\第1章第3節では唐船貿易について論じた。唐船貿易とは、長崎、台湾、福建、広東、厦門、バタヴィア等のアジアの地域に本拠地を置く中国系商人たちが所有する貿易船による商業活動である。唐船貿易により長崎からバタヴィアへ到着した肥前磁器の総数は、1664年より1682年の期間に1,048,807個・53,604束・30俵(推算3,744,007個)であり、公式貿易の輸出数をはるかに上回る。さらに筆者は、一次資料の検討により唐船貿易がもたらした肥前磁器は、碗を中心とするアジア向けの生活雑器が中心であるという新たな分析結果を提示した。\第1章第4節では、唐船が広東や厦門、寧波にも肥前磁器を運んでおり、その一部は同三港を通じてイギリス東インド会社によりイギリスへ供給されていた事実を、同社文書の分析を通して明らかにした。なお、記録からは、肥前磁器の取引が行われた期間は1699年より1721年迄であり、総数は107,415点であること、その器種の大半は茶器であることが確認できた。なお、唐船が運んだ肥前磁器は、バタヴィアを経由してオランダ東インド会社職員の私貿易でもオランダへも運ばれていたため、唐船を介するアジア貿易を経由してイギリスとオランダへ通じる貿易網が存在することになる。\…

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APA (6th Edition):

櫻庭, . (2017). 西洋宮廷美術と日本輸出磁器 : 東西貿易の文化創造 : セイヨウ キュウテイ ビジュツ ト ニホン ユシュツ ジキ トウザイ ボウエキ ノ ブンカ ソウゾウ. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3045

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Chicago Manual of Style (16th Edition):

櫻庭, 美咲. “西洋宮廷美術と日本輸出磁器 : 東西貿易の文化創造 : セイヨウ キュウテイ ビジュツ ト ニホン ユシュツ ジキ トウザイ ボウエキ ノ ブンカ ソウゾウ.” 2017. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3045.

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櫻庭, 美咲. “西洋宮廷美術と日本輸出磁器 : 東西貿易の文化創造 : セイヨウ キュウテイ ビジュツ ト ニホン ユシュツ ジキ トウザイ ボウエキ ノ ブンカ ソウゾウ.” 2017. Web. 21 Oct 2017.

Vancouver:

櫻庭 . 西洋宮廷美術と日本輸出磁器 : 東西貿易の文化創造 : セイヨウ キュウテイ ビジュツ ト ニホン ユシュツ ジキ トウザイ ボウエキ ノ ブンカ ソウゾウ. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2017. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3045.

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櫻庭 . 西洋宮廷美術と日本輸出磁器 : 東西貿易の文化創造 : セイヨウ キュウテイ ビジュツ ト ニホン ユシュツ ジキ トウザイ ボウエキ ノ ブンカ ソウゾウ. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2017. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3045

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30. 笹部, 真理子. 「自民党型政治」の形成・確立・展開 : 分権的組織と県連の多様性 : ジミントウガタ セイジ ノ ケイセイ カクリツ テンカイ ブンケンテキ ソシキ ト ケンレン ノ タヨウセイ.

Degree: 博士, 2017, The Gakushuin / 学習院

本研究は、自民党の最大の組織的特徴を、(1)党中央レベルにおいて他党と「カルテル」を組み、(2)党中央が地方組織の自律性を尊重しながら地方組織と密接な関係を築いている、と位置づけ、このような特徴を有する組織構造がどのように形成されたのか明らかにすることを通じて、「自民党型政治」の形成・確立・展開の過程を論ずるものである。\第1章ではまず、欧米の政党組織論の系譜を辿り、大衆政党モデルの強い影響下で、「指導者―支持者」の枠組に捉われ過ぎたことによって、1970年代以降に各国の政党で生じた組織の変化を的確に説明できず、政党は「衰退」していると考えられるに至ったことを見ていった。続いて、欧米の政党組織論の新潮流を切り拓いたカッツとメイヤーの議論を概観し、彼らが政党組織を複数の「要素」に分け、各「要素」が持つリソースの重要性の変化から、「要素」間の関係性の変容を説明するという手法を取ることによって、政党は「衰退」しているのではなく、組織を「変容」させることで、環境の変化に「適応」したという見方を提示することができたのを確認した。そのうえで、政党組織内に存在する多様な「要素」間の関係性に注目するカッツとメイヤーの分析手法は、自民党のように、「指導者―支持者」の階統的な組織構造を持たない政党を分析するうえで有効であることを述べた。そして、この分析視角に基づくことによって、分権的な組織構造を持つ自民党が、如何に中央・地方を通じて、これまで統一性を保ってきたのかを説明することが可能となることを論じた。\第2章では、結党以来の自民党内における組織化方針の展開過程を辿りながら、1970年代前半において大きな転換が生じていることを明らかにした。自民党が結成された1955年において、地方には中央政治から自律的に形成された伝統的な政治秩序が存在していた。こうした状況を解消し、地域社会での支持を強固なものとするため、第1期(1955年~1972年)の自民党は、大衆政党をモデルとして、中央では派閥の解消、地方では後援会の解消と地方組織の拡充が目指された。しかし、こうした動きは、ヨーロッパの保守政党とは異なり、派閥や後援会の存在によって阻害され、十分に展開するには至らなかった。\第2期(1972年~1993年)に入ると、自民党は、価値観の多様化や無党派層の増加を背景にして、国政選挙での得票数の低下に直面する。また、所得水準の上昇によって、経済発展を最優先すべきだとするコンセンサスが崩れ始めたことは、社会福祉や環境問題に対する国\民の要望を噴出させた。このような状況に対応するため、自民党の組織化の方針は、従来の大衆政党モデルを意識した硬直的な組織から脱し、潜在的な支持層と緩やかな関係を構築する方向へと転換した。そして、具体的な方法として、社会の要望をきめ細かく吸収できるような回路の形成が目指されるようになった。\第3章以降では、こうした組織化方針の変化が、実際に自民党組織にどのような「変容」をもたらすことになったのか論じた。まず、第3章では、自民党の中央組織における変化について分析を行った。その結果、第1期から第2期にかけて、次のような変化が生じていることが明らかになった。\まず、党本部の組織構成について見れば、第1期においては、全国組織委員会や人事局など地方組織の統制強化と派閥解消に関係する部局が重点的に拡充されていたのに対して、第2期になると、社会の要望にきめ細かく対応する政調会の調査会や小委員会などが大幅に拡充されるようになった。\こうした組織の「変容」に見られるように、きめ細かな民意の吸収に重点が置かれたことは、社会的諸要求を党内の政治過程に流入させることになる。これに対して、何らかの制御・統合メカニズムが必要となる。そのメカニズムとして機能したのが派閥と役職人事の制度化である。派閥については、前述したように、党内の秩序維持に果たす役割が積極的に肯定されるようになったことを背景にして、派閥間の調整を目的とした役職や機関が増設された。また、第1期において必ずしも優先されるべき人事基準ではなかった年功序列や派閥均衡が、第2期に入って厳格に適用されるようになることで、国会議員の党や派閥への依存が強まった。その結果、人事を通じて、政策面では進展した多元性が統合されるようになったのである。\このように、全体としては年功序列・派閥均衡型人事が定着していくなかでも、前述した組織化方針の変化を背景として、実際には、柔軟に人事慣行の変更が行われていた。この点を、第4章では、政調会と国対委員会の人事を中心に検討を加えた。第1期には、政調副会長経験者の優遇など、政策的統合に重点が置かれていた人事(具体的には、政調副会長経験者の優遇)がなされていたのが、第2期には政調会部会長の人事が重視されるようになる。この変化は、多様化する社会の要望に対応する場として政調会部会の役割が重視されるようになったことを示唆している。また、第2期に、財政赤字の拡大や与野党伯仲状況の出現によって他党との交渉の重要性が高まったことを背景として、国対ポストの経験者も優遇されることになった。\第3・4章で明らかにした党中央での組織変容は、1970年代に支持低下に直面した自民党が、一方では、他党との協調を進めながら、他方で、支持基盤を拡大するために、民意をきめ細かく吸収し、それに対応できる態勢を整えたことを示している。\それでは、党中央と地方組織との関係はどのように変化したのか。第5章で論じたように、第2期以降、党中央は、地方組織についても、大衆政党モデルを放棄し、政党色を薄めた緩やかな組織へと変更することを通じて、非政治的な地域社会の要望を効率よく吸収しようとした。その具体的な方法として、党中央は県連に対して、後援会との連携、保守系地方議員との連絡強化、地域支部の活用などを提示し、地域の状況に応じて柔軟に対応することを求めた。こうした党中央の、地方組織の自律性を尊重する方針は、地域の状況に適合的な組織を目指す県連の志向とも符合し、県連ごとに特色ある組織の運営や地域の要望吸収のシステムが構築される\に至ったのである。\第6~8章では、そこで導き出された各類型の典型的な県連を取りあげ、その組織構造を解明していく。具体的には、第6章では県議ネットワーク型県連として熊本県連を、第7章では代議士系列型県連として群馬・高知両県連を、第8章では組織積み上げ型県連として静岡・愛媛両県連を対象とする。第9章では、各類型の組織構造の特徴をまとめたうえで、そうした組織構造の違いが、実際の政治過程にどのような影響を与えるのか、県知事選の候補者選考過程を通じて明らかにした。\カッツとメイヤーの言葉を借りれば、1970年代の自民党組織は、環境の変化に対して二重に「変容」・「適応」した。すなわち、1970年代初頭の社会・経済状況の変化に対して、党中央が理念化された大衆政党モデルから離れて、派閥や後援会を積極的に肯定し、多様化する民意の吸収に重点を置いた組織改革が進められたことで、第一の「変容」・「適応」が行われた。そして、県連などの地方組織が地域の状況に応じた組織運営の仕組みを確立させたことによって、第二の「変容」・「適応」がなされた。このように、自民党は、1970年代に見られた社会・地域の両面における多様性に対して、それを包摂する形で組織

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笹部, . (2017). 「自民党型政治」の形成・確立・展開 : 分権的組織と県連の多様性 : ジミントウガタ セイジ ノ ケイセイ カクリツ テンカイ ブンケンテキ ソシキ ト ケンレン ノ タヨウセイ. (Thesis). The Gakushuin / 学習院. Retrieved from http://hdl.handle.net/10959/3049

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笹部, 真理子. “「自民党型政治」の形成・確立・展開 : 分権的組織と県連の多様性 : ジミントウガタ セイジ ノ ケイセイ カクリツ テンカイ ブンケンテキ ソシキ ト ケンレン ノ タヨウセイ.” 2017. Thesis, The Gakushuin / 学習院. Accessed October 21, 2017. http://hdl.handle.net/10959/3049.

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笹部, 真理子. “「自民党型政治」の形成・確立・展開 : 分権的組織と県連の多様性 : ジミントウガタ セイジ ノ ケイセイ カクリツ テンカイ ブンケンテキ ソシキ ト ケンレン ノ タヨウセイ.” 2017. Web. 21 Oct 2017.

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笹部 . 「自民党型政治」の形成・確立・展開 : 分権的組織と県連の多様性 : ジミントウガタ セイジ ノ ケイセイ カクリツ テンカイ ブンケンテキ ソシキ ト ケンレン ノ タヨウセイ. [Internet] [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2017. [cited 2017 Oct 21]. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3049.

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笹部 . 「自民党型政治」の形成・確立・展開 : 分権的組織と県連の多様性 : ジミントウガタ セイジ ノ ケイセイ カクリツ テンカイ ブンケンテキ ソシキ ト ケンレン ノ タヨウセイ. [Thesis]. The Gakushuin / 学習院; 2017. Available from: http://hdl.handle.net/10959/3049

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